2021年10月1日金曜日

花だより 家庭が持つ「5つの力」  萩 シラヤマギク

 

 学力=家庭力 子どもの学力を上げるには、家庭の力を上げること
 全国学力・学習状況調査の結果を保護者に知らせるときは、学習状況調査(質問紙)の結果を重視すべきです。学力の低い原因がそこに現れているからです。
 家庭が持つ「5つの力」
1 愛の力
 家庭は親から子に愛情が注がれる場所です。ただし、子どもの言うことを何でも聞き、世話を焼くことではありません。また、勉強や遊び、友だち関係まで、親がこうしなさいと強制することでもありません。過保護や過干渉は、子どもの自立を妨げます。
 いつも家庭に会話があり、笑いがある。誰かによいことがあれば、みんなで喜び、悲しみも全員で共有することです。
2 経済の力
 衣食住全ての面で子どもの生活が保障され、学校にも通える。家庭はこうした「健康で文化的な最低限度の生活」を子どもに提供する場所です。
 そのために親は働いてお金を稼ぎます。家庭は経済の力を持つ場所だということです。
3 しつけの力
 教室で筆記用具を机上に散乱させている生徒を注意したら、「誰にも迷惑かけてない」今、こうした子が増えています。「清潔で整理された状態は快い」という感覚はしつけの中で育つものです。
 自分の健康管理や公共マナー、他者との交わり方など、しつけの領域は多様です。そうした礼儀作法や規範を教えて身につけてさせる場所が家庭です。
4 文化の力
 文化とは、音楽や美術に親しみ、時にはスポーツを楽しむといった高尚なものだけではありません。親子の触れ合いこそが「家庭の文化」です。家族の団らんであり会話など、日常の出来事に対する喜怒哀楽のやりとりです。子どもは親との会話を通して物事のとらえ方や未知の世界を知り、自分の価値観をつくっていきます。
5 人格の力
 親に叩かれて育った子は、他者に対しても暴力的に接しがちです。負の面だけでなく、親の肯定的な言動も子どもの性格や行動に良い影響を与えます。子どもは親をまねて育ちます。子どもは育ってほしいようには育たない。育てたように育つのです。
 「人格の力」と言っても気負うことはありません。いつも地道に働いている。親同士が仲良く、互いに労わり合う飾らない姿を示せばいいのです。

              

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