2023年5月31日水曜日

花だより 運動すると脳が活性化し、学力がアップする クローバー エビネ

 


 運動すると脳が活性化し、学力がアップする
 今、こども園では一日中、運動会の練習をしています。体力と学力と関連がある。朝の授業前に運動すると成績向上につながった例があります。また、週5日放課後に適度な運動をしたグループとしなかったグループで知的機能を問うテストをしたところ、その結果、運動をしたグループは知能機能が向上、脳波を測定すると、運動した子どもの脳はテスト中、より活発に活動していたという。
 この研究によると20分程度の運動後でもテストの数値が上がるほか、体力の高い子は記憶力も高いことを示す結果が出た。体力は論理的思考や計画性、問題解決能力と関係があると思われる。運動・スポーツはこうした力を鍛える一つの手段になると実証されている。そういえば、甲子園で出てくる高校は、文武両道で学力も高い学校が多い。運動は得意だが勉強はできないという子がいたら、それはただ勉強しないだけで、やればできるということだ。 
 運動会の練習を通して、子どもたちの体力だけでなく、学力も向上したと信じたいです。

2023年5月30日火曜日

花だより 教育は百年の大計 アマリリス

 


 教育は百年の大計と言われていますが、
「間違った道は、行けば行くほど目的地から遠ざかる」とも言われます。教育の今後の方向性を誤らないために、これまで以上に議論を重ね家庭・地域・学校が一層信頼関係を築き、次世代を担う子どもたちが夢と希望に満ちて生きぬく力を育成していかなければなりません。
 「教師の命は授業である」「教師の命は研修である」「授業は教師の芸術である」「教師の前に人間であれ」「教師は人なり」言い古された言葉ですが、教師には古くて新しい課題として肝に銘じて研鑚することが肝要です。
 アメリカの聖職者(牧師)であるウィリアム・アーサーの「凡庸な教師はただしゃべるだけ 良い教師は説明する 優れた教師は範を示す 偉大な教師は子どもの心に火をつける」と訳された言葉を思い出します。また、水上 勉氏は、「人は木の花や葉、枝ぶりの美しさに心を奪われる。これはこれでいいが、木には見えない根があることを忘れてはいけない」と言っています。
 教師としての人間性、社会性はもとより指導力、研修欲など、教師としての心の玉をたゆまず磨き続けなければなりません。教育の有様が難しい時代だからこそ研修は大切なのです。
 コロナ下で、研修講座はほとんどリモートになりました。学校に居ながらにして研修を受けることができて便利になりました。ただし、休憩時間に参加者とおしゃべり(情報交換)することがなくりました。
  G7にリモートで参加するはずだったウクライナのゼレンスキー大統領が急遽参加しました。直接対面で議論する意義が大きいのです。「缶ビールは手ごろでいいけれど、やっぱりビールは、生が旨い!」のです。

2023年5月29日月曜日

花だより 学校は地域と共にある オオアマドコロ 金魚草

 

  学校は地域と共にある   
 我が家の近くにある文房具店が無くなり、とても不便になりました。郊外の大型店に太刀打ちできなくなったのでしょう?駅前商店街は、どんどん閉店する店舗が増えました。地域住民やバスでやってきて病院の帰りに買い物するお年寄りが多くいたのですが、不便になるばかりか、活気がなくなり、寂しくなるばかりです。
 それでも朝早くから、商店街では、店先の掃除と花壇の世話が始まります。街づくりは行政だけではなく、商店主や商工会の努力で支えられていることが分かります。住宅街では、立派な庭のある家があり、四季折々の風情を楽しむことができました。ところが最近、草ぼうぼうの荒れ放題になっています。立派なお屋敷には住んでいる気配がありません。いかにもお年寄りが好むような庭づくりでしたので、高齢になり子どもさんのところに行ったのか、施設にでも入られたのか?と心配になります。
 東川町の校長先生と研究会で一緒になりました。修学旅行で訪れた町だったので話が弾みました。東川町は、きれいな街並みで、どこの家にも花が植えられていて、礼儀正しい小学生に出会った話をしました。
 その校長先生からは、東川町は旭川市のベットタウンとして発展を遂げる豊かな町、木工製品の町として有名なほか、田園風景が美しく、毎年「写真甲子園」が開催されている。豊富な伏流水で上水道がない町としても有名(水道代がタダ)、道内でも数少ない人口が増加している町、教育にも熱心で教育予算も手厚い。と次々自慢話が出てきました。そして、何より全国学力テストも上々だそうです。
 “子どもたちの健やかな成長は、学校だけではなく、家庭や地域と共にある。学校は、地域・家庭から信頼されなければならないのです。

2023年5月28日日曜日

花だより 運動会が変わった? サツキツツジ 

 

 
 運動会が様変わりした。お昼、家族みんなで食べる豪華お弁当タイムがない。午前中に終了するためには、種目数を減らすことになる。これも教員の負担を減らすためだという。保護者もこれを受け入れているようだ。何年も前から、お母さんはお昼のお弁当を作らなくなった。仕出し屋やスーパーのオードブルを注文して、お昼近くになると会場まで届けてくれる。雨模様の朝、やるかやらないか、真っ先に学校に電話がかけてくるのは、仕出し屋だったが、仕出し屋にとっては残念な話だが、運動会だからといっても何も特別なことはしなくて済むのは、共働きの保護者にとってはありがたい話なのだろう。
 「あなたは、どうして小学校の教員になろうと思ったのですか?」と教員採用面接で聞かれた。「運動会と学芸会があるからです。そして、全部の教科を教えることができるからです。」と答えた。運動会も学芸会も大きく変わった。行事だけではない、小学校での教科担任制が進んでいる。
 中学校の運動会は、昭和60年前後、学校が荒れていた時代に、学級・学年・学校が一つにまとまる行事として保護者や地域の人にも見に来てもらうため、それまでの平日開催だった体育祭から運動会に戻したという学校再生の経緯がある。稚内南中学校の「南中ソーラン」は有名な話である。その「よさこいソーラン」は、今年は制限を解除して開催され、昨年より50チームも多く参加するらしい。楽しみにしていた人が多いという証拠だ。
 アフターコロナ、ウイズコロナ、そして、働き方改革で学校が大きく変わろうとしている。退職校長がとやかく言うつもりはないが、何か腑に落ちない。

 

2023年5月27日土曜日

花だより 子どもがキレたらどうする? オオバナノエンレイソウ カスミソウ

 

  

      正しいしつけは、子どもへの大切な贈り物      
              子どもが相談したくなる親は、どこがちがうか? 
  人は愛され理解されたがっている存在です。特に子どもはそうです。理解されないときの不満がたまるとキレることもあります。突然子どもがキレたとき、本人も親も理由がよく分からず、怒ったり苦しんだりしますが、理由はちゃんとあるものです。日頃から相手の話をじっくり聞き、同じ目の高さで考える、深い関心を払う、といった姿勢を親が身につけることで子どもは親に愛されている実感を得ることができます。
 子どもは愛されていると感じるとき、安定した気持ちで問題に立ち向かうことができます。そして、不必要に攻撃的にならず、他の人や問題を受け入れることができ、大きく成長できるものです。子どものしつけに関することは、おじいちゃん、おばあちゃんとも話し合うことが大切です。(「いきいき子育て」より)
 *子どもが愛されていると実感できるコミュニケーションをすること*

2023年5月26日金曜日

花だより 運動会で集団行動を学ぶ シャクヤク

 


 運動会シーズンを迎えました。徒競走やリレーが注目されがちですが、運動会は、集団行動を身に付ける場でもあります。
 日体大の集団行動(高速行進して交差する技など)が話題になり、小学校でも集団行動が見直されてきています。高度な技でなくても整列したり、行進したりするのは運動会の見せ場です。
 なぜ集団行動が必要なのか? 大勢で行動することで連帯感が生まれたり、信頼関係が築けたりなどさまざまなメリットがあります。また、自然界において、強い動物(肉食のトラなど)は、単独行動を取りますが、弱い動物(草食の羊など)は群れることで外的から身を守るようにしています。集団から外れたモノ(わがまま、ルールを守らないモノ)が襲われて餌食になってしまいます。人間も弱い動物です。集団行動ができなければケガや死につながります。例えば、遠足で整列、集合などの集団行動ができないと事故につながります。
 ところが幼いときに周囲に合わせる機会が少なかった人は、大人になって集団行動が苦手なります。周りが大人ばかりの環境であれば、みんなが自分に配慮して行動してくれるため、他人のペースに合わせる必要がないためです。そのため運動会は競技で競うだけでなく、集団行動を身に付ける大事な行事なのです。

2023年5月25日木曜日

花だより 「できるときに、できることをする」 みかんの花

 

  札幌市立山の手小学校(ボランティア活動の先進校)
 札幌の高級住宅街にある山の手小学校「地域ボランティア(「すくすく育み隊」)」に視察に行ったことがあります。
「すくすく育み隊」事務局長さんの話~校長先生の計らいで職員室に席があって、ほとんど毎日学校に来ています。活動内容は、図書室の整理、自然観察の講師、広報誌づくり、花壇づくり、校区内巡回パトロールなど、PTA活動とは別に、有志(約100名)で活動しています。学校の廊下には、ボランティア専用の掲示板があって活動の様子を紹介しています。最初は、月に何度が集まって会議を行い、集まる場所と時刻を決め計画的にてやっていました。そうすると負担になって長続きしないことがわかりました。「私は、いつも出ているのに、あの人は、出てこない。それじゃ私も出ないわ・・・」となってしまったのです。
 そこで、私たちの「すくすく育み隊」のコンセプトは、「できるときに、できることをする」にしました。
 巡回パトロールも時間を決めていません。“犬の散歩や買い物は、子どもたちの登下校時に合わせる。ジョギングのコースを学校周辺にする。子どもたちに会ったら、必ず挨拶を交わすようにしましょう。皆さんのできることでいいのです。”と呼びかけたところ、どんどん参加者が増えていきました。~
 ボランティアの合言葉に“さわやかに さりげなく さいごまで”というのがあります。打ち合わせや集まりを持って計画的にすることも大切ですが、さりげなくすることが、最後まで長続きする秘訣かもしれません。
 

2023年5月24日水曜日

花だより 学校行事の中で運動会が一番楽しい! セキチク

 

  
   学校行事の中で運動会が一番楽しい! 一生懸命な子どもたちのがんばりに感動する 
 時代が大きく変化する中で、運動会の種目はほとんど変わっていない。徒競走、大玉転がし、玉入れ、綱引き、紅白リレーは定番。特に最後の紅白リレーは盛り上がる。「運動会の種目は単純で分りやすいものがいい」と先輩の先生から言われた。見ていて、勝敗がわかりやすい。親や祖父母も子どものころの運動会を思い出す。テレビドラマ「水戸黄門」や映画「男はつらいよシリーズ」のような安心感なのだろうか。そういえば、オリンピックの花形種目は、単純に人類で一番速いことを競う100mとマラソンだ。
 よくテレビでハプニングビデオが流れる。一番多いのが運動会だ。学芸会は練習通りにできれば大成功だが、運動会は練習通りだったらおもしろくない。何が起きるかわからない、大ドンデン返しの可能性のあるのが運動会だ。
 不思議なことに「負けるな!負けるな!」と応援しても「勝て!、勝て!」とは言わない。家族の声援が子どもたちのがんばりを後押しして普段以上の力を発揮するのが運動会。こども園でも運動会の練習が始まった。今から、わくわくドキドキである。
 

2023年5月23日火曜日

花だより 命を守る教育 レンギョウ

 

             
  安全で命を大切に【命を守る教育】
《防火教室・避難訓練》 
学校やこども園が火事になることはほとんどない?
長い教員生活で、昔の木造校舎の時代は別にして、学校が火事になったという話は聞いたことがありません。(中学校のトイレでボヤ騒ぎはあったが) それなのに毎月避難訓練をします。子どもたちに「避難訓練なんか、しなくてもいいんじゃないの?」と言うと、4歳の女の子が大きな声で「ダメ~!」と叫びました。その後、何人か続いて「ダメだよ!」と言い出したのです。「どうして?」と訪ねると「だって、死んじゃうもん」と答えました。素早く反応したのは数人だけでしたが、それを聞いてたぶん4歳児さん以上は、そう思ったに違いありません。それは前段に防火教室があって、消防士さんの話を聞いていたからです。大事なことは、ちゃんと理解しているのだと感心しました。
5月19日(金)は「交通安全教室」がありました。子どもたちは、散歩に行くとき、横断歩道に差しかかると「右見て、左見て、また右見て、だいじょうぶ!」と言って手を挙げて必ず渡ります。
「ちゃんとできているから交通安全教室なんかやらなくてもいいじゃないの!」と言うとまた、大きな声で「ダメ~!」と言ました。死んじゃうかもしれないからです。
 アフターコロナ・ウイズコロナ
 こども園は、大切なお子さんをお預かりしています。ケガや病気にさせてはいけないのです。しかし、コロナ以外の感染症にも多くかかります。ケガもします。アレルギーもあります。そうしたことから、子どもたちを守るのが私たちの務めです。ですから手洗いの励行・手指の消毒、保育室の消毒も続けています。
 農園で作物を育てるのも命の大切さを学ぶ活動です。食べることも命を守ることです。ですから給食(食育)も命を守る教育です。子ども園の活動はすべて「命の教育」と言ってもいいでしょう。
「安全で命を大切に」~命が一番大切~という意識を小さいころから強く持たせることが大切です。言葉だけで理解するのではなく、体験を通して学ぶことが大切です。自分の命を大切にする子は、人を傷つけるようなことはしないでしょう。
「死んだらどうなる?」と聞いたら、「パパとママが泣く」と答えました。反対に、「どうして命を大切にしなければならないの?」と質問されました。「園長先生と違って、みんなにはわくわくする未来があるからだよ」と答えました。


2023年5月22日月曜日

花だより 弔事とチャットGPT ひなげし

 

 


  弔事とチャットGPT
 先週の日曜日「そこまで言って委員会NP」(読売TV)で話題の対話型人工知能「チャットGPT」を大検証!戦争や原発問題、皇位継承から社会福祉まで?委員会メンバーとAIの解説者どちらが優れているのか徹底対決しました。勝敗は5勝3敗で人間(主演者)の勝ちでした。
 AIが作成した文章の内容が正しいかどうかは別にして、文章の構成は素晴らしい。学生や官僚が使いたくなるのはよくわかります。
 ふと弔辞を書かせたら、さぞ上手に書くのだろうと思いました。最近の葬儀は、町内会で取り仕切るのではなく、葬儀社が全て行います。慣れた司会者が、在りし日の思い出を語り、参列者の涙を誘います。
 もう10年も前のある葬儀で葬儀委員長を務めた古老が、「亡くなったおばあちゃんは、子どもたちが遊んでいると、『悪いことするんじゃないよ!暗くなる前に帰るんだよ!』と声をかけていいました。町内会の名物ばあちゃんでした…。」と挨拶しました。そして「葬儀の挨拶は、流暢でない方がいい。生前の逸話を盛り込んでたどたどしく言った方がいいんだ。」と語りました。
 子どもの作文も文章構成はぐちゃぐちゃだけれど、何となくいいなあと思うモノがあります。
 過日、学校評議員会で障害を持つ子の親が、特別支援教育について赤裸々に語ってくれました。同じことの繰り返し、要領は得ていなかったのですが、絞り出すような声、表情から、親の苦悩がひしひしと伝わってきました。
 チャットGPTの活用を危惧する人もいますが、人間はきっとうまく使いこなすでしょう。むしろ進化したチャットGPTの方が人間とうまく付き合うようになるでしょう。

2023年5月21日日曜日

花だより アフターコロナは、言葉がけが大事 アヤメ エゾエンゴサク

 


 コロナもやっと収束に向かい、こども園は本来の活動ができるようになりました。3年間のマスク生活が解除された4月、職員室に見慣れない女性がいて「あの方は誰ですか?」と副園長に聞くと「いやだ!園長先生、うちの職員ですよ」と叱られたことがありました。マスクが外され、お互いの顔を見て話すことができる喜びとコミュニケーションの大事さを改めて感じています。
 保育現場では、保育者の日々の言葉がけが子どもの将来を左右するほど重要です。その理由は、大きく2つあります。ひとつ目は、人間関係やコミュニケーションを向上させるうえで、言葉がけは欠かせないことです。保育者と子ども、保育者と保護者、保育者同士の3種類があります。この全てが良好に機能して初めて、良い保育環境が整います。
 ふたつ目は、保護者の言葉がけが子どもの発達に大きく影響することです。それには2種類あります。①保育者から多くの言葉を吸収して言葉が使えるようになるので、保育者の言葉がけには、子どもの言語表現力を育む責任がともないます。②保育者の言葉がけによって、子どもは自己肯定感を高めます。自己肯定感が備わった子どもは、自分の存在価値を認めて、自信を持って前向きに生きていくことができます。こう考えると、「自分の言葉がけは大丈夫だろうか」と心配になります。
「いやあ~、誰だか分からなかったよ」と謝ると「園長先生、これからは私のこと気にして、言葉をかけてくださいね。」と注意されました。良いパターン、悪いパターンを振り分けて。自分独自の言葉がけの引き出しをつくることが大事です。ポイントは、①相手を知る ②敬意をもって話す ③喜怒哀楽を分かち合う ④聞き上手になる ⑤話しやすい雰囲気を作る ⑥「待つ」ことを大切にする *⑦相手の表情を見ながら話す この7つです。

2023年5月20日土曜日

花だより 家庭訪問 黄薔薇

 


 家庭訪問についての疑問
 「家庭の様子を見る」ことが目的のようですが、でも先生は家の中まで上がりません。玄関で親と二人で話して終わりだったので、家の様子も普段の遊びもわからないと思います。「上がらせて下さい」とも言われず、先生は狭い玄関をご覧になっただけです。家がどこにあるかは地図でわかります。玄関がきれいかどうかで保護者の性格や家庭の様子はわからないと思います。
 家庭訪問の目的は何ですか?授業を短縮してまで、わざわざ先生が歩き回って子どもの家の玄関を見ることに一体どんな価値があるのでしょうか?
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 玄関先でもどういう家庭環境か、ベテランの先生には分かる???
 先生も沢山の家庭を見ているので玄関が綺麗とか汚いか、特殊性を隠そうと取り繕っているのでないか、普通の範疇を逸脱しているかどうかは、なんとなく解るといいます。なんか雰囲気?などで、わかるところもあるのです。
 虐待とかネグレクトとかは、家に行かなければ解らないことが、行ったおかげで判明するというのもあります。全ての虐待がとかネグレクトとか、までは思っていませんが、母親と短時間とはいえ、一対一で話せます。普通の会話が話せたら、それは内容とか関係ないと思いますが、ちょっと子どもや教育に関する考え方が、変わっているのでは?という判断にはなると思います。しかし、ここまで教員に求めるのか?という問題もあります。  
 コロナ下と働き方改革で家庭訪問をやめる学校が増えました。教員の負担軽減だけでなく、保護者からも共働きで「休みが取れない」という要望もあるといいます。
 「昔の先生は、夜7時、8時でも来てくれて、晩ご飯を食べていった先生もいたもんだけどねえ~。」とあるおばあちゃんが話していました。
 今は、個人懇談週間を設けている学校が多いようです。家庭訪問は、明治期から始まり、不就学児童の様子をチェックするものでした。「学校と家庭の距離を縮める手段」として、当たり前のことと思っている方もまだいます。時代は変化しました。無くすにしても学校と保護者の協議が必要です。

2023年5月19日金曜日

花だより 子どもに意見を求める大切さ 紅薔薇

 


 子どもが育つ!簡単で大切な50の方法 ジャン・ダーガッツ著から(牧野要約)
  意見を求める
 子どもに意見を求めると突拍子もないことを言うものです。しかし、子どもの意見をからかってはいけません。子どもにとって、意見を言うことは考えをまとめるための方法であり、やがてそれはよりよい意見につながります。頭ごなしに否定するのはなく、「それをしたらどうなると思う?」「それでうまくいく?」と問い返してやることが大事です。このような会話が子どもの創造性を養うのです。

 親の働きかけで子どもの性格が形成されます。幼いころ意見を求められなかった子どもは、思春期になると心を閉ざし、親と話すのを嫌がるようになります。高い自尊心を持っている子どもは、「自分の意見は価値がある」と思うことができます。そういう思いが、子どもの心の中で「自分は価値がある」という信念に変わります。
 子どもの自尊心の大部分は、自分の意見が親、家族、クラス、チームにとって重要な意味を持っているという感情に根ざしています。自尊心は、家庭環境で育まれます。子どもたちにとって「家庭」は安らぎのある楽しい居場所です。社会へ巣立っていくために大切な場所。親の笑顔が子どもの笑顔をつくります。親子が共に学び、育ち合う「家庭教育」を地域全体で応援する。そんな「やさしい社会」が、子どもたちの「未来」を育んでいきます。

2023年5月18日木曜日

花だより 両極端な今の日本のしつけ ベコニア

 


「厳しすぎ」or「甘すぎ」 
~「子どものしかり方がわかる本から」~
  両極端な今の日本のしつけ。どちらも虐待に一直線につながっています。
 日本のしつけは、もともと全体として厳しい傾向にあります。ある調査では、日本のしつけは体罰を用いる傾向が高く、子どもをたたく母親は9割を超えています。それが最近では、ますます極端になっています。
 しつけのつもりが虐待に一直線につながってしまうかもしれません。だめだと思っていても、ついビンタしたり、「あんたなんか産まなきゃよかった。」という言葉を浴びせたり、子どもを蹴ったりしてしまう。最初は、しつけのつもりでやっていたのに、だんだんそれがエスカレートしてしまう傾向にあります。近年、このような家庭がずいぶん増えました。逆に、子どもに甘すぎてほとんどしつけをしていないお母さんも増えています。こちらの方は極端になると、ほったらかし育児から虐待のネグレクト《子どもに対するネグレクトは育児放棄(いくじほうき)、育児怠慢(いくじたいまん)、監護放棄(かんごほうき)》へとつながっていきます。両極端な子育てと虐待の増加。日本の子育ては、いま大ピンチなんです。だからこそ幼稚園、こども園での幼児教育が必要なのかもしれません。子どもへの教育ではなく、親への教育がこれから求められます。 明治大学 諸 富 祥 彦 教授(牧野要約)

2023年5月17日水曜日

花だより 言葉の力を感じるとき シラン

 

 
 言葉が社会にあふれています。しかし、実のところ「言の葉」は日々、減り続けているのではないでしょうか。言葉の役割は、二つあります。ひとつは、何かの必要にせまられて発する言葉、もうひとつは、何かに感動した場合などに発する、自分の気持ちや思いを表現する場合の言葉です。
 多くの場合は前者で、メディアから流される膨大な広告情報です。テレビを見ても、新聞を開いても、目を引くロゴデザインやレイアウトで、そこで語られていることは、「ステキですよ」「安いですよ」という言葉ばかりです。メールボックスを開くと、そこに並んでいるのは、指示や連絡ばかりで「何々をしてください」「ご多用のところ恐縮ですが…」といった類の言葉のオンパレードです。
 その一方で、自分の気持ちを表す、心の中から出た言葉に出会うことは、滅多にありません。今はSNS(ソーシャルネットワークサービス)の世界がそうかもしれません。しかし、それらの言葉のほとんどが、自己満足的なつぶやきに過ぎないものだったり、互いの日常生活を写真付きで自慢し合う場になっています。
 ある書家によれば、「字とはもともと人の心が万物に感動してつくり出されたもの」だと言っています。この言の葉協会の名前の由来となっている、古今和歌集の仮名序にある「大和うたは、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける」が伝えるように、和歌とは人との心を種として、さまざまな言葉の葉が繁ったものなのです。
 言葉の洪水に押し流されて「言の葉」の精神を失うことは、おそらく、私たちの生きる力そのものを失うことになるに違いありません。ここに収録された「言の葉」の数々が、読者の心を揺さぶり、明日の生きる力の糧となることを願ってやみません。
   一般社団法人 言の葉協会 第5回言の葉大賞「言葉の力を感じるとき」のまえがきから
  

2023年5月16日火曜日

花だより 偉大な教師は…偉大な校長は… カザグルマ

  「教師の命は授業である」「教師の命は研修である」「授業は教師の芸術である」「教師の前に人間であれ」「教師は人なり」言い古された言葉ですが、教師には古くて新しい課題として肝に銘じて研鑚することが肝要です。
 アメリカの聖職者(牧師)であるウィリアム・アーサーの「凡庸な教師はただしゃべるだけ よい教師は説明する 優れた教師は範を示す 偉大な教師は子どもの心に火をつける」と訳された言葉があります。また、水上 勉氏は、「人は木の花や葉、枝ぶりの美しさに心を奪われる。これはこれでいいが、木には見えない根があることを忘れてはいけない」と言っています。
 教育の有様が難しい時代だからこそ、教師としての人間性、社会性はもとより指導力、研修欲など、教師としての心の玉をたゆまず磨き続けなければなりません。
 校長先生には、
「凡庸な校長はただしゃべるだけ よい校長は説明する 優れた校長は範を示す 偉大な校長は教師の心に火をつける」という言葉を贈ります。

2023年5月15日月曜日

花だより 「母の日」反抗期のお母さんの反抗 アヤメ

 


~言葉の力を感じるとき~
「母の日」子どもの反抗期のお母さんの反抗
 お母さんは、あなたに「うるさいバカ」と言われたら悲しくなります。「死ね」と言われたら泣きそうになります。例え、無意識に口から出た言葉でも、お母さんは傷つきます。もう何も言い返す元気もなくなります。そんなことを言われた朝は「いってらっしゃい」を言えずに見送る時もあります。あなたは言ったことすら覚えていなくても、お母さんは忘れられません。学校へ行っていないあなたの机を見ると、ため息が出ます。反抗期だからと気持ちを整理するには時間がかかりそうです。
 小さい頃から「人が聞いて嫌な思いをすることは言ってはいけません。」と教えていたはずなのに。お母さんは、大好きなあなたに対して、その様な事は言いません。もし本当にお母さんが死んだらどうするの?それでも平気でいられるの?「死ね」って言う事は、いなくなって二度と会えない事です。よく考えると簡単に口に出してはいけない言葉だとわかるはずです。お母さんだってあなたと同じです。調子が悪いときや年の為か節々が痛い時や、あなたの知らない事で悩んだりしています。あなたが好きな番組を楽しみにしている日がある様に、お母さんにだってあります。もっぱら、チャンネル権はありませんが。あなたが遠足だとお母さんも前日からワクワクします。お弁当に何入れようかなあ。と考えます。参観日だって、見に行っている方なのに、あなたが発表する時は、ドキドキします。
 これから先、色々な人と出会い自分を磨きゆっくり成長して親離れして欲しいです。成長の中で反抗期があるとするなら、人を見下すありふれた言葉ではなく、あなたなりの言い方で、かかってきなさい。お母さんもその反抗を正々堂々受けて立ちます。

2023年5月14日日曜日

花だより 文字は記号ではない 桐の花

 

   
 スーパーでも普通の商店でも、キャッシュレス化が進み、現金で支払うことが無くなり便利になりました。ところが公金を使っての支払いには、まだ請求書や領収書が必要です。
「〇〇で領収書をお願いします」と言うと、レジの20代前半くらいの店員さんが、領収書を書き始めました。見ていると、下から上、右から左、信じられないか筆順に愕然としました。しかし、その店員を責める訳にはいきません。「きっと小学生のとき、きちんと教わらなかったんだろうなあ?」と思いながら、「ありがとう」と言って受け取りました。
日本は漢字文化です。一説には複雑な漢字を使うことで日本人の知能程度が高いともいわれています。
 こども園でも5歳児なると、園では教えなくても、ひらがなを書けるようになります。
「上手に書けたね。書くところを見せて」とお願いすると、これまたびっくり仰天です。
 文字には一字一字意味があり、文字が芸術にもなります。ですから文字はただの記号とは違います。筆順は、書道で行われているものと学校で教えられているものとが違う場合があります。要は筆の運びがスムーズであり、字の形の整えやすい書き順であればよいとされています。しかし、大原則があって、「上から下へ、左から右へ」くらいは最低守って書いてほしいものです。また、学校できちんと教えなければならないことです。
 「読めればいい!」では困ります。
 小学生のとき、先生の号令に合わせて空中に指で大きく何度も書いた記憶はありませんか?「学問に王道なし」という言葉があります。学問に手っ取り早い方法はない。地道な繰り返しである。という意味です。脳の発達からして、技能の感覚とか徹底的な習熟のための反復練習を好んでやるのは8歳くらいまでです。 

2023年5月11日木曜日

花だより マスクを外したら 言葉がけが大事  カキツバタ

                                             

   コロナもやっと収束に向かい、こども園は本来の活動ができるようになりました。3年間のマスク生活が解除された4月、「あの方は誰ですか?」と副園長に聞くと「いやだ!園長先生、うちの職員ですよ」と叱られたことがありました。マスクが外され、お互いの顔を見て話すことができる喜びとコミュニケーションの大事さを改めて感じています。
 保育現場では、保育者の日々の「言葉がけ」が子どもの将来を左右するほど重要です。その理由は、大きく2つあります。ひとつ目は、人間関係やコミュニケーションを向上させるうえで、言葉がけは欠かせないことです。保育者と子ども、保育者と保護者、保育者同士の3種類があります。この全てが良好に機能して初めて、良い保育環境が整います。
 ふたつ目は、保護者の言葉がけが子どもの発達に大きく影響することです。それには2種類あります。①保育者から多くの言葉を吸収して言葉が使えるようになるので、保育者の言葉がけには、子どもの言語表現力を育む責任がともないます。②保育者の言葉がけによって、子どもは自己肯定感を高めます。自己肯定感が備わった子どもは、自分の存在価値を認めて、自信を持って前向きに生きていくことができます。こう考えると、「自分の言葉がけは大丈夫だろうか」と心配になります。
 「いやあ~、誰だか分からなかったよ」と謝ると「園長先生、これからは私のこと気にして、言葉をかけてくださいね。」と注意されました。良いパターン、悪いパターンを振り分けて。自分独自の言葉がけの引き出しをつくることが大事です。ポイントは、①相手を知る ②敬意をもって話す ③喜怒哀楽を分かち合う ④聞き上手になる ⑤話しやすい雰囲気を作る ⑥「待つ」ことを大切にする *⑦相手の表情を見ながら話す この7つです。



2023年5月10日水曜日

花だより 傘寿のお祝い カーネーション

 

  
 退職校長の会があります。この3年間コロナで総会ができませんでした。総会時に傘寿(80歳)を迎えた会員にお祝いの記念品をお渡ししていましたが、それができないため役員が手分けして届けに回りました。連休の最終日、私は教頭時代にお世話になった4人の校長先生のお宅を訪ねました。
 皆さん、肌つやがよく、とてもお元気でした。元気の秘訣は、週に何度か、児童センターで学習支援をしたり、理科教室やモノ作り教室、絵画教室の講師を務めていたり、囲碁や将棋のサークルに入っての活動、自治会の役員、天気がいい日は、パークゴルフと毎日忙しくしていることらしいです。コロナにも気を使っていて、「ワクチン接種は必ず受けて、外出時には、マスク着用を欠かさない。自分だけでなく、他の人に迷惑をかけないようにしている。」とおっしゃっていました。
 昔の80歳は超高齢者で、長寿を祝うという意味がありましたが、今はまだまだ現役です。巷には、「傘寿のお祝いすると縁起が悪い」という迷信があります。
 傘寿祝いをすることで自分の老いを感じて落ち込んでしまうことや、傘寿の祝いを終えたことで安心してしまい、ふっと気が抜ける要因とも言われています。もちろん科学的根拠はありません。一昔前とは違い、退職校長に限らず心身ともに若い方がばかりです。長寿祝いで高齢者扱いをされることが、腑に落ちないと思っているようです。定年延長して年金支給年齢を引き上げるのも理解できます。
 玄関先でお渡ししてすぐお暇しようと思っていましたが、話題が次々出てきて長湯してしまいました。普段、学校や教育のことを話す機会がないので、後輩を来ると話したくてしょうがないようです。「退職して20年、やっぱり校長先生だな!」と思いました。

2023年5月9日火曜日

花だより 力のある教師は、参観日に国語の授業を見せる ハナミズキ

  

 ≪特に物語教材は読みが大事≫
範読~教師がお手本を示す。生徒は聞きながら、声の大きさやスピード、抑揚のつけ方、読めない漢字などをチェックする。
群読~全員で読む。読めない子も何とかついていく。
指名読みの音読~教師は音読させることで、読みの理解がどの程度か分かる。他の子は黙読しながら確認する。
 少なくても授業の初めに、黙読を含めると最低3回は読むことになる。
 音読はなぜ大事か、その場面の気持ちが聞き手に伝わるように読む、主人公のだれだれになったつもりで情景を思い浮かべながら読む、そして相手に伝わったを聴いてもらうことが大事です。
 授業の終わりにもう一度読みます。その読みは「授業の評価」です。よい授業だと精読になっているはずです。力のある教師は、参観日に国語の授業を見せます。

         訓子府町認定こども園「わくわく園」の園庭


2023年5月8日月曜日

花だより 保幼小連携(2) クリンソウ

 


 (つづき)本来の自由保育で育った子どもたちに対して、小学校の対応ぶりが、そういった経験を引き継ぎ、さらに発展させられるような水準なり質のものになっているだろうか?

 1年生に対して従前からの不当な「子ども扱い」を無頓着に続けたならば、子どもは物足りなさや不満を募らせついに逃避や攻撃に転じるかもしれない。それは、かつての小1プロブレムとは全く異なる出来事であると小学校教員は誤認してしまう可能性がある。
 小学校入門期から低学年までの授業の在り方を、今や劇的に変えるべきではないか。今後における保幼少連携の課題は、幼児期までに培われた学びや育ちを正当に評価し、その豊かな土壌こそ土台にして、さらに小学校ならではの高みを目指す点にある。「手はお膝」「口にチャック」と言ったそもそも人権侵害的で時代錯誤的規律訓練は、無駄である。
 今回紹介した奈須教授もそうだが幼児教育に関して、生活・総合関連の先生が多い。生活科は、小学校教育、特に低学年の学習を大きく変えるという発想から生まれたものだから、当然だろう。生活科の誕生と自由保育は、ほぼ同時期に始まった。20年以上も経過しているが、まだまだ課題は多い。自由という概念は、哲学的な議論な歴史的事実が示す通り、とっつきやすい外見とは裏腹に、正確な理解や適切な行使が極めて困難な概念はない。つまり、それを理解する教師の力量が問われている気がする。

2023年5月7日日曜日

花だより 自由保育と保幼小連携(1) シャクナゲ

 

 生後4か月の子どもがいる母親が「小学校でうまくやれるようにするために、今から何をすればいいですか?」あまりにも早すぎる心配に驚いたが、子どもを持つ親の多くは、「小学校」という場に対して、多かれ少なかれ、こんな心配を持っている。
 小1プロブレムという言葉が使われ始めた2000年前後は、幼児教育の世界で自由保育と言う言葉が一種の流行となっていた時期でもある。幼い子どもをかけがえのない一個の人格と見なし、その内側から立ち上がる強靭なセルフ・コントロールを基盤に、同じく一個の人格たる仲間との自由な意思に基づく共生社会の自律的・共同的創造を原理とした生活教育的立場に立つ保育、それが本来の自由保育である。
 ところが自由という概念ほど、そのとっつきやすい外見とは裏腹に、正確な理解や適切な行使が極めて困難な概念はない。
 自由保育もご多分にもれず、その広がりの中でしばしば大きく誤解され、時にはまったく正反対のものとして実践されてしまった。同じ自由保育という名の下で、教育的には危険極まりない放任や迎合が幅を利かせるという、実に困った事態が生じた。かくして当然の帰結として、小1プロブレムのような光景が広く見られるようになった。
 しかしながら、時間の経過とともに、本来の自由保育はその質・量ともに着実に根を下ろしてきている。伸びやかな心と身体でおだやかなで、かつしなやかに遊び暮らす子どもたちの姿を、多くの幼児施設で見ることができる。(つづく)
   上智大学 那須正裕教授 「小1プロブレムの先に見えてきた保幼少連携の新たな課題」 牧野要約
               

 

2023年5月6日土曜日

花だより ネット予約と人間性の成熟 ゼラニウム

 

 
  ネット予約と人間性の成熟
 この連休、ホテルを予約して旅行に出かけた人が多いでしょう。
 予約サイトを開けば、深夜や早朝でも空室が確認でき予約も可能、ネット限定割引プランで宿泊できたり、口コミで評判を知ることができるようになり、予約サイトはガイドブックよりも手軽で便利なものとして定着しました。宿泊施設側にとっても、混み合う時間帯の電話対応業務が軽減され、広告効果も期待できることから利便性の向上につながっています。
 しかし、必ずしも良いことばかりではないようです。電話で予約を受けていた頃は、口調や言葉遣いでお客さんがどんな人物か、ある程度つかめたけれど、今は「来てみないとわからない」といいます。さらに「同じ日に数カ所のホテルに予約を入れ、キャンセル料が発生しないギリギリの時期になって、行くホテルを決め、他はすべてキャンセルするという不埒な奴が多いといいいます。また、キャンセルの連絡すらしない。
 ネット予約は便利で効率的なシステムですが、顔を合わせることなく、何度かクリックするだけで簡単に予約したり、キャンセルができてしまう。それだけにネットを使った生活には、今まで以上の人間性の成熟が必要です。
 これからネット社会はますます進化し、さらに便利になるでしょう。子どもたちは、その使い方を教えなくても覚えるはずです。教育が果たす役割は、こうした具体的な例を挙げて道徳をしっかり教え人間性の成熟を図ることです。


2023年5月5日金曜日

花だより 宿題のプリント タンポポ

 


 休みが続くと学校から宿題のプリントが大量に出ます。1学年だと、かきかた(ひらがな)の練習でしょうか。学校から出された宿題は、ほぼやっているが、「自分から進んで勉強する」「勉強が終わるまで集中して取り組む」などの学習習慣については、3割強の子どもは身についていないそうです。(ベネッセイ調べ)
 親も1時間やっているし、プリントを何枚もやっているから良しとする物量主義の学習感から脱却する必要があります。
 たとえば、文字の練習では、何回も繰り返し書いたからといってきれいな文字やおさまりのよい文字が書けるわけではありません。きれいなときは、どこかどのようなバランスがいいかという点に注意するような観点を指導することで、子どもは、もっときれいに今度はここの部分を工夫してみようというように取り組むようになります。そのした意欲を喚起することが大事なのです。
 学ぶことは、ワクワクすることであって、おもしろいことであり、人と分かち合いたくなるようなことです。それを分からせるのが教師や親の役目です。
春の知床連山


2023年5月4日木曜日

花だより 「こどもの日」雨が降ったら「読み聞かせ」 スズラン

 


 小さいころにたくさん「読み聞かせ」をしてもらった子は、語彙数が増えて、言語力が高い。そんなことからこども園では、先生方は毎日のように絵本の読み聞かせをしています。  ところが家庭では、字が読めるようになると「自分で読める本を見つけて読みなさい。」と子どもにお任せになってしまう傾向にあります。これはよくありません。文章全体の意味を理解して読み味わうためには、読み聞かせをしてもらう経験がまだまだ大事で、小学校低学年までは続けるべきです。なぜなら、拾い読み程度では、文字を読むことが精いっぱいで、文章の理解まで至らないのです。
 読み聞かせをしてもらって話を聴くからこそ、筋やお話の世界を結び付けて考えたり、絵をより丁寧に見て文中の言葉と結び付けるといった思考ができるようになるのです。
     「1・2年生の家庭教育に求められるもの」 東京大学大学院 秋田喜代美教授 牧野要約
「こどもの日」雨が降ってお出かけできないなら、家で読み聞かせをしてあげることです。




2023年5月3日水曜日

花だより 電話対応が苦手 コデマリ

 

 
 新卒の先生から「電話の応対がわからなくて、電話をかけたり、受けたりするのが怖いです。」と相談を受けた。確かに自分も学校で電話対応をするようになったのは、職員室にずっといるようになった教務主任になってからで、正しい対応が身についているわけではない。教頭になったとき、隣に座っている事務職員から、「教頭先生、私より先に電話は取らないでください。私がとって、用件を聞いてから、教頭先生や校長先生に回しますから…。」と言われた。事務職の前は、大手企業に勤めていて、新人研修で電話の応対を教わったという。学校の初任者研修でも必要事項だと思う。学校の先生なのに社会の一杯常識も知らないのかと言われる。
 ≪電話応対の基本的な心構え≫
 ・会社(学校)の代表という気持ちを持つ
 ・「もしもし」は使わない
 ・敬称や敬語を正しく使う(園長先生にかわります。園長にかわります。)
 ・受話器は、コール5回以内にとる
 ・相手の名乗りや要件を復唱する
 ・聞き取れなかった場合は確認する
 ・伝言メモを残す
 ・静かに電話をきる(先に切らない)
 ・かけるときは、事前に要件を整理しておく
 ・かける時間に注意する
 ある校長から電話があったとき「今出た人は誰ですか?感じのいい対応ですね…。」と言われたことがあって、「若くて、きれいな方ですよ」と答えたら、「今度会いに行くよ」と言われた。電話は声だけですが、その会社(学校)の顔です。
 妻は電話(家電)に出ると人が変わる?
 「はい、牧野でございます。いつもお世話になっております。代わりますので、お待ちください。」と声の高さがオクターブ上がってかわいらしくなる。ところが自分からスマホでかけると名前が出るので「なに!どうしたの?」と低い声で出る???
 
                   訓子府レクレーション公園の桜と阿寒の山々


2023年5月2日火曜日

花だより 一時預かり つくし、ナデシコ

 
 
 こども園の農園作業が始まる。そのねらいは、「自然の不思議さを感じ、収穫の喜びを味わう」というものだ。子どもたちは、種(ジャガイモ、とうきび、豆、ニンジン、大根)をまいたあとは収穫するまで、ほとんど何もしない。普段の世話は園長の仕事だ。畑仕事は何も苦にならない楽しみの一つだが、収穫の喜びを本当に感じるだろうか?と思う。
 小学校の生活科でうさぎを飼わなくなった。理由は、世話が大変だから、教師の仕事量を減らすためだという。農家、特に酪農家は休みがなくて大変だ。子どもたちにその大変さを理解できるだろうか?「種をまいたら、あとは勝手に実がなる。」これが「自然の不思議さ」なのだろうか?
 子育て支援センターのセンター長を兼務することになった。一時預かりをするメロンキッズというボランティア組織がある。例えば、美容室に行く、集会に参加するときなど、幼児を1時間500円で預かってくれるサービスで、多くの母親が利用している。中には、子育てに疲れたので、カラオケやサウナに行くので預かってほしいというのもありで、ぜひ活用してほしいと呼びかけている。
 子どもは社会で育てるというのはこういうことなのか?お父さんの育児参加を呼び掛けているが、利用者は、ほとんどがシングルマザーだという。確かにシングルマザーは、働きながら子育てをするのは大変だ。「自分のことを犠牲にして、手間暇かけて育てるから、子を愛おしく思う。子育てとはそういうものだ。」と説教することはもうない。

  つくし(土筆) スギナにくっついて出てくることから「付く子」、胞子の先が筆に似ていることで、筆が土から突き出すように生えてくる姿から土筆と書くようになった。「つくしんぼ」、「つくしんぼう」ともいいます。俳句では春の季語です。あちらこちらでにょきっと顔を出し始めました。つくし(土筆)は、生長が早く、土の中から出てくることから「向上心」という花言葉がついています。もうすぐ連休がスタートします。有意義に過ごして下さい。

2023年5月1日月曜日

花だより 学校の先生は字が上手??? モクレン

 


         
 
  新卒や産休代替教員を採用するとき、参考にするのが履歴書です。内容もさることながら、字も重要な採用基準でした。特に教員は、子どもに書写の指導をしたり、板書をしたり、教員の字は、子どもの手本になるからです。履歴書の手書きは当たり前でしたが、今はそうではなくなりました。パソコンで文書を作成するようになると手書きの字よりも、使うフォントの選択やレイアウトを見やすくすることが重視されるようになりました。
  管内には書写書道研究会(小中学校)があります。現職のとき、この会長を5年ほど務めました。研究会主催の管内小中学生書道展には、毎回1,000点を超える応募がありました。また、網走にある研修センターの小学校の教員を対象にした「書写講座」を担当し、毎回20名ほどの受講がありました。しかし、今は、活動も停滞して、書道展もなくなり、書写講座の受講生も少なくなっているようです。
 ところが、学習指導要領が改訂されても、国語の中にある「書写」は、なくなることはなく、その内容はほとんど変わっていません。1・2学年「書写(かきかた)」のねらいは、(1)姿勢や筆記具の持ち方を正しくして書くこと (2)点画の書き方や文字の形に注意しながら、筆順に従って丁寧に書くこと (3)点画相互の接し方や交わり方、長短や方向などに注意して、文字を正しく書くこと。となっています。
 小学校の入る前に、平仮名だけでなく、漢字も書ける子がいます。ところが形は覚えていても信じられない筆順で書きます。直すのにとんでもない時間と手間がかかり、そして、結局間違ったまま覚えてしまいます。これは、子どもの問題だけではありません。指導する先生の側にも問題があります。ところが、「学校の先生は字は上手」というのは昔の話です。板書の字を見ていると子どもの字がおかしいのも納得します。
 時代遅れの研修かもしれませんが、研修部にお願いして、貴重な定例研修日を一日頂戴して書写の実技研をすることにしました。
オホーツクの春は贅沢です。桜と同時に梅、レンギョウ、芝桜、チューリップの一斉に咲きます。