2023年8月31日木曜日

花だより 中教審緊急提言(授業のコマ数見直し?) キツネノカミソリ

 

  8月29日の読売新聞
 教員の支援員「全小中に」なり手増へ 改革推進策
 ~中教審緊急提言~
 教員のなり手不足解消に向け、中央教育審議会の特別部会は、教員の働き方改革の推進策に関する緊急提言をまとめた。
 授業時間や学校行事を見直すとともに、教員の業務をサポートする支援を全小中学校に配置するように求めた。提言は、教員を取り巻く環境について「我が国の未来を左右しかけない危機的な状況にある」と指摘し、保護者や地域、企業など社会全体が一丸となって課題に対応することが極めて重要だ」と訴えた。
 《主な内容》
 *授業のコマ数を見直す。
 ・学校行事を精選する。
 ・生成AIを校務で活用する。
 ・勤務間インターバルを検討する。
 ・教員業務支援員を全小中学校に配置する。
 国が定める標準的な授業コマ数を大幅に上回る学校には「教員数などに見合った計画」に見直すように要請した。
 教務主任の最大の仕事は、年間授業時数の予備時数をいかに確保するかでした。標準時数厳守は必須だったからです。先週、熱中症対応で初めて2日間臨休措置にしました。冬期間の吹雪臨休やインフルエンザによる学級閉鎖などで時数が足りなくならないようにするためです。
 また、時数に余裕があることで、緊急の課題が生じた場合に、午前授業にして午後から会議を開いたりすることもあります。学年末、担任も時間をかけて取り組みたい活動にも使うことができて、予備時数を確保することが正に「ゆとり」だったのです。
 「大幅に上回る」、「教員数などに満った計画」と言っていますが、授業時数を減らしなさいということです。それが本当に先生方の働き方改革につながるのか疑問に思います。

2023年8月30日水曜日

花だより 「タマゴマンは中学生」の作家 坂本 勤氏 ユウガオ

 

  
 自分の思い通りにできると勘違いしている親が多い。親がそうだと子どももそう思うに違いない。自分の考えは正しいと思い込んでしまう。そうなると周りの声も聞かなくなり、こちらの考えを伝わっていかないので、ますます自分は自分と思ってしまう。周りでいろいろ働きかけたら、「うるさい!」と怒る。
 誌画作家「タマゴマンは中学生」坂本 勤先生に講演から「閉ざされた心を開くには」
 先生は、講演を年に30~40回ほど行うそうですが最後に必ず「私の言うことが絶対ではありません。一つの考えです。もしかすると私の話の中で、知らないうちに誰かの心を傷つけてしまったかもしれません。お許しください。」と締めくくるそうです。それはある方からいただいた手紙に「先生は、子どもはみんな元気に健やかに育つと思ってらっしゃるのですか?」と書いてあったことがきっかけだと言います。
 詩画作家の坂本先生は、1937年生まれの元中学校の国語教師です。講演会の前日、北見駅でお迎えし、その後、天ぷらが好物だというので市内の天ぷら屋さんで夕食を共にしました。講演会後は、ホテルで昼食をとり、北見名物の「オホーツク塩焼きそば」を召し上がってもらいました。その後、帰りの時刻まで、ハッカ記念などを案内しました。そうした時間を一緒に過ごす中で、先生の誠実で優しく、謙虚なお人柄に触れることができました。なるほどこういう人だから、こんな温かい本を書き、聞く人を引きつける話ができるのだと感心しました。“気配り、目配り、心遣いが標準装備されている先生”だなと思いました。
😊「閉ざされた心を開くのは、『北風と太陽』ではないけれど、接する人の心の温かさかもしれませんね。」と塩焼きそばを食べながら先生は言っていました。

2023年8月29日火曜日

花だより すぐ「疲れたあ~」という子 フデリンドウ

 

 
    すぐ「疲れたあ~。」という子ども    
 子どもの中には、「疲れやすい」「何でもないのにイライラする」といったストレスを訴える子がいます。子どもは、ゆとりのある自由な時間を与えられることで、初めて心から遊びを楽しんだり創意工夫したり、個性や創造性を伸ばせるのです。子どもは大人と違って、いくら遊んでも疲れません。他のことで疲れたら、思いっきり遊ばせることです。
 大人は、疲れたらいろいろな解消方法(飲酒、喫煙、パチンコ、カラオケなど)がありますが、子どものストレス解消は、体を動かして遊ぶことです。こういうと「勉強より遊び」と短絡的に考えがちですが、勉強する時間があって、そこから、ゆとりの時間を見つけて遊びを創造することが大切です。
 それではテレビゲームはストレス解消になるのでしょうか? クイズ番組「東大王」の鶴崎さんも小学生のときは、ゲームやっていたそうです。息抜き程度ならいいのでしょうが、時間があればゲームをやったり、ユーチューブを見たりするのは、かえってストレスになるかもしれません。

2023年8月28日月曜日

花だより 何年たっても最下位? ナデシコ

 

 何年たっても最下位?             
 先週、町の教育委員会議で、町内小中学校の今年の全国学力状況調査の結果の報告がありました。「勉強より、元気にのびのび遊んでいる方がいい。」という委員がいました。 
「生きるために最低限必要な知識が北海道の子どもたちにきちんと身についていないのではないか」、「物事に真摯に取り組もうとする姿勢が育てっていないのではないか」、「こうした生活習慣を引きずったままで、一人前の大人として地域社会を担い、子どもたちを生み育てていけるのだろうか」という危機感を道民は持っているのでしょうか?
 北海道のどこで生まれたからということで、本来、子どもたちの学力に大きな差があってはならないものです。これに対して、「平均点さえ上げればいいのか」とか「点数競争を煽るのか」とか「過度な競争を助長するのではないか」という批判的な意見があります。全国学力状況調査の点数を上げようとするのは、基礎学力を一人一人の子どもに身につけさせるという問題であり、点数云々の問題ではなく、学力調査を矮小化すべきではありません。
 「九九」ができないまま、計算ができないまま、文章が書けないまま、義務教育を卒業していく子どもたちがいます。本道の高校は全入状態です。今、高校では、義務教育段階の学び直しを学校組織を挙げて行っているという状態です。定時制高校については、小学校レベルの基礎に立ち返って学び直しを行うカリキュラムを組まなければならない状況にあります。
 基礎学力の定着や学ぶ意欲が十分ではなく、学習についていけない子どもは、高校を中退しているのです。10%近い「非卒業率」となっています。40人学級で4人は高校を中退しているのです。
 道内の多くの企業から、「道教委は高卒者をもっと採用して欲しいというけれども、基礎学力がない、付随して我慢強さや粘り強さが足りないので、きちんと仕事ができない。」と言われています。
 管内の高校を卒業して、その地域(管内)に残る割合は、2~3割となっています。全道では、高校卒業者の9割が道内に残っています。本道の子どもたちの地域残留率は非常に高い状況です。地域に残る子どもたちが自分の足で立っていけるのかどうか、これは地域経済・地域社会の存続・衰退に直結する問題です。あらためて、初等中等教育の教育課程を実社会との連続線上で捉える視点を教育関係者全員が強く持たないといけません。
 各学校では、正答率のバラツキを分析し、対策を講じているでしょうか。大事なのは、一人一人の子どもに、自立して生きていくために最低限必要な基礎学力をきちんと身につけさせることです。これは「競争主義」とか「新自由主義」ではありません。純然たる「教育論」です。一人一人に最低限の学力を身につけさせて社会に送り出す。「基礎学力保障」です。そのための取組を着実に行えば、「結果として」全国平均に近づくはずです。
 しかし、学校を取り巻く客観的情勢に目をやれば、経済的に困難な要保護、準要保護世帯が増加傾向にあります。また、保護者からのニーズも多様化しています。児童虐待、過疎化に伴う地域の教育力の低下もあります。この目標達成には、先生方や教育行政だけでは確かに困難な課題です。しかし、目の前の子どもたちに視点を置いて考えれば、そのことを理由に我々が現実から目をそらしたり、言い訳をしたりすることは許されるものではありません。これは教育を「単なる社会の従属変数(社会変化に無力である)と考えるのか、「教育の力で人を育て、よりよい社会をつくっていこうとするのか」という問題です。 (元北海道教育委員会教育長の講演から)

2023年8月27日日曜日

花だより 幼児教育(質の高い遊びが豊かな学びになる) ナツスイセン

 

                       
 園内研究会が行われ町内の小中学校の先生も参加しました。学校の先生は、遊びが本当に学びにつながるのか、疑問に思ったに違いありません。同じように生活科創設当初、遊んでいるような活動が学びなのか?と言われたものでうs。大事なのは「活動の質」と教師の「適切な支援」がないと豊かな学びにつながらないということです。幼児教育でも同じです。それを確信したのは、幼児教育の文科省の調査官や大学の先生の話を聞いたからです。 
                   
  「子どもらしく遊びこむ幼児期の教育を創る」
  子どもらしく遊びこむ実践⇒学びあふれる遊びの姿⇒質の高い遊びとは?
 ≪遊びの質を規定するための条件≫
 ① 協働、協同、協力 
 ② 集中、熱中、没頭
 ③ 自主、自発、自律
 ④ 共有、共感、イメージの共有
 ⑤ 十分な時間、空間、環境
  *子ども中心の保育をつくる「主体的・対話的で深い学び」
  ~対話的な保育
1 子どもの「主体性」と保育者の「教育主体性」とが心地よく響き合い展開していく
2 子どもを継続的に観察・記録し、その記録を考察し、保育者の願いや関心などと照らし 
  合わせるプロセスを通してデザインさせる保育
3 子どもの興味関心を起点に、実践の中で柔軟に変化していく創造的なカリキュラム
4 極めて専門性の高いカリキュラム理論 
  子どもの「遊び」は、単なる遊びではなく「学び」そのものなのです。ですから、豊か  
 で、深く、質の高いものでなければならない。そのために「環境構成」と「教師の援助」 
 が必要なのです。
                      共立女子大学 田代 幸代 教授

2023年8月26日土曜日

花だより 酷暑対策=長期休業期間の変更(北海道) シシウド

 

  8月26日(土)一日おいてまた北見地方に熱中症警戒アラートが発令されました。最高気温36度の予報です。北国の住民には、続く酷暑に悲鳴を上げています。街中には人影がありません。家にエアコンがないため、車に乗ってドライブしながら涼んでいたり、空調に効いたスーパーやデパート、図書館が込み合っています。
 学校の教室は30度まで上がり勉強どころではありません。扇風機からは熱風がやってきます。全国の学校のエアコン設置率は90%を超えているようですが、北海道は12%、オホーツク管内はさらに低い数値です。
 うちの園でもエアコンの設置を望むことが上がっています。業者に見積もってもらったところ約1千万円かかると言われました。エアコンそのものより、施設設備工事費が相当かかるというのです。学校となると1千万どころではないので、そう簡単には設置されないでしょう。北海道では問題になっていますが、本州の学校はまだ夏休み期間中です。北海道では早いところでは8月16日から学校が再開しています。本州では、夏休みが長く、冬休みは1週間程度ですが、北海道は、夏・冬休みは25日間ずつとなっています。冬季の厳寒期対策ですが、住環境も変わり、学校の暖房も整備されてきたことから、まず、夏30日、冬20日とすべきでしょう。この変更は簡単なことです。

2023年8月25日金曜日

花だより 猛暑で臨休! カラスウリ

 

 
 北見では連日37度の猛暑日 北海道全域に熱中症警戒アラートが発令されたため、当町の小中学校は臨休となりました。夏でも長袖を着る根室にも出され、まさに異常事態で、暑さに慣れていない北国の住民には、この連日の暑さは堪えました。
 緊急の校長会議が招集され、対応を検討しました。暑さによる臨休措置は初めての経験です。ある校長は、一晩中、各教室の移動式クーラーを全開にする。午前授業にして帰すと一番熱い時間帯に下校させることになる。時数を心配している場合ではないなど、さまざまな意見が出されました。
 校長時代に、2年生の女の子から、「校長先生って、何の仕事しているの?」と聞かれたことがありました。答えに困りました。「あのね、みんなの命を安全を守っているんだよ。吹雪の時、臨休にするかどうか、インフルエンザが流行った時、学校閉鎖にするか、判断するのが校長先生の仕事なんだよ。」と答えました。
 今の校長先生は、これに熱中症やコロナが加わりました。ますます大変になってきました。

2023年8月24日木曜日

花だより ドローンペアレント(ススキノの殺人事件) トマト

 


 
 札幌のススキノの起きた事件で、逮捕された父子のケースは、「娘に寄り添う、それが非常に過度であった養育態度(ヘリコプターペアレント)があったのではないか。今なら、ドローンペアレントと呼ぶ方がわかりやすい。
 ヘリコプターペアレントとは、ヘリコプターのように上空から常に子どもを監視し、何か起きるたびにすぐ飛んで来る過保護な保護者なことです。常に子どもが何をしているか、親が常に寄り添っていく。それは悪いことではないではないけれど、それが行き過ぎてしまえば、子どもの健全な成長を妨げることになるのです。
 こうした親に育てられると「他者からの信頼感」や「自分自身の責任感」を認識する機会を喪失し、その結果、高いレベルの不安や抑うつなどに悩まされるようになります。
 子どもは失敗からも学習します。間違えれば反省するし、挫折すれば別の道を模索したり、再挑戦したりするのです。ところが、ヘリコプターペアレントは我が子の失敗を極端に恐れ、何かあるとすぐに介入します。これは子どもの貴重な成長の機会を奪うことになるので、虐待に等しい問題行動です。
 ヘリコプターペアレントによって育てられた子供は、いじめのターゲットにされる確率が上がるという。
「ヘリコプターペアレントは常に子どもを監視し、何かあると飛んできます。これは成長してからも幼児扱いされることを意味します。その結果、子どもは自分に対して肯定的な評価を下すことができなくなるのです。『いつまでも親に助けてもらわなければならない自分には価値がない』と思い込み、そうした自尊感情の低い状態に、いじめっ子がつけ込んでくるわけです。
 この事件、まだまだ謎が多すぎます。

2023年8月23日水曜日

花だより 夏休み明けの自殺を防ぐ ノリウツギ

 

 厚生労働省のまとめによると、2022年に自ら命を絶った児童・生徒は、あわせて514人、統計がある1980年以降初めて500人を超えた。
 ≪内訳は≫
▽高校生が354人 ▽中学生が143人 ▽小学生が17人です。
 夏休みなど、長期休みの後に増える傾向にある。
 文部科学省による小中高校の問題行動調査(2017年度)によると、自殺した児童生徒が置かれていた状況は「不明」が56%で圧倒的に多く、進路や異性、いじめなどの問題が見えていたケースは少数だ。ただ、「不登校と自殺は、嫌なことから逃れたい思いが根本にある点でメカニズムは同じ」だという。親や教師をはじめ周囲がそうした兆候に敏感でいる必要がある。
 『15秒の気配りと3分の雑談が大事』
 自殺の予防や対応は、カウンセラーなど専門家はもちろんやるが、それだけでは限界がある。より問題が小さい段階でどう予防していくか、教師や周りの家族、友人との関わり・つながりの中でまずは気づくことが大事。
 気になる子がいた時に、その子のことを15秒考えてみる、15秒連続で様子を観察するというのを毎日、あるいは思い出したときに繰り返していると、ちょっと昨日と違う、様子が変だ、と違いに気づくと思う。これは身近な人にしかできないこと。
  それがあったら、3分というのは目安で、悩みを聞くだけでなくどんなことでもいいので、日頃のニュースや今日あったことを共有するとか雑談をする。話を聴くだけじゃなく、内容はなんでもいいので話しかけることで様子を見る。すぐに核心的なことを話すことにならなくても心が和らいだり、繰り返していれば次に話すきっかけになる。コロナ禍でただでさえ子どもたちの活動やコミュニケーションが制約されている中、子どもの心身の安定を考える上で、身近な人の存在はさらに重要になっている。

2023年8月22日火曜日

花だより 学生野球憲章 ノゲシ

 

   学生野球憲章 (昭和21年制定)
 国民が等しく教育を受ける権利をもつことは憲法で保障するところであり、学生野球は、この権利を実現すべき学校教育の一環として位置づけられる。この意味で学生野球は経済的な対価を求めず、心と身体を鍛える場である。
 学生野球は、各校がそれぞれの教育理念に立って行う教育活動の一環として展開されることを基礎として、他校との試合や大会への参加等の交流を通じて、一層普遍的な教育的意味を持つものとなる。学生野球は、地域的組織及び全国規模の組織を結成して、このような交流の枠組みを作り上げてきた。
 「学生たることの自覚を基礎とし、学生たることを忘れては、われわれの学生野球は成り立たない。勤勉と規律は常にわれらと共にあり、怠惰と放縦(勝手気まま)とに対しては不断に警戒されなければならない。元来野球はスポーツとしてそれ自身意味と価値を持つであろう。しかし、学生野球としてはそれに止まらず試合を通じてフェアの精神を体得する事、幸運にも驕(おごら)らず、悲にも屈せぬ明朗強靭な情意を涵養する事、いかなる艱難(かんなん)をも凌ぎうる強靭な身体を鍛錬する事、これこそが実にわれらの野球を導く理念でなければならない。」
 この憲章は戦後間もない時に制定されたもので、この憲章の下で野球をしてきた人たちが日本中に五万といるに違いない。球児は坊主刈りが定番だったが、今は髪型は自由だ。女子選手も増えている。中学校では単独チームが作れず、合同チームがほとんどだ。甲子園大会は各県の代表校だが、常連校には全国から選手が集まってくる。経済的対価を求めないと言うが、現実はそうはいかない。この憲章の精神は大事にしつつも、時代とともに変わっていかなければならない。

2023年8月21日月曜日

花だより 甲子園球児 千日草

 

 甲子園で熱戦が繰り広げられている。北海高校もクラーク記念国際も善戦した。北海道の野球レベルも上がっている。プロ球団もある、札幌ドームもエスコンフィールドもある。ダルビッシュも大谷も北海道ゆかりの選手だ。
 少年野球を指導していたとき、ピッチャーで4番、野球センス抜群で頭もいい子がいた。お父さんも高校球児だった。こんな子が将来プロに進むのか?と思った。中学校でも活躍し、高校は札幌の甲子園常連校に進学した。ところが甲子園の出場選手の中にその子の名前はなかった。お父さんに聞くと、ケガをしたこともあって、高2の時、監督に呼ばれ、「このままではレギュラーにはなれない、でも、野球センスはあるし、頭もいい、マネージャー(スコアラー)として、一緒に甲子園に行かないか。」と言われたそうだ。
 甲子園は1回戦敗退だった。レギュラーでプロに進む選手はいなかった。甲子園で活躍し、プロに進む選手は、どれだけすごいのか?プロに進んでも1軍で活躍できるのは、その中でも一握りしかいない。上には上がいる。年俸数億円は当然だ。
 日本の野球は、ベースボールとは違うという。野球に求められるのは、礼に始まり礼に終わる、礼節を重んじる精神性、自己犠牲、集団の和を大事にする忠誠心など、日本人の国民性がベースボールとは違う日本野球というスポーツをつくった。その野球が大谷選手等の侍ジャパンがベースボールのアメリカを破って世界一に輝いた。子どもたちに大きな夢と希望を与えてくれた。単独チームを作れない中学校が増えているという、野球熱の再燃を期待したい。

 

2023年8月20日日曜日

花だより エスコンで野球観戦 百日草

 

エスコンで日ハムとロッテ戦を観戦しました。お盆休みということもあってか3万人の観客で超満員。札幌駅から吊革につかまって電車に揺られて北広島駅まで、それから20数分歩くか、長蛇の列のシャトルバスに乗るか?ここはシャトルバスを選択、三角の大屋根が見えてきた。今年2回目のオープン、バカでかい屋根が動くとはすごい!
 さて着いたが、どこから入るかわからず人の流れに身を任せた。チケットは
LINEの中、係員は私を見て、丁寧に操作方法を指示してくれてスムーズに入ることができた。席はライトスタンドの中段、ここまで飛ばすのは大谷くらいだろうと思うくらいホームベースから離れている。きつねダンスもよく見えないだろうと思った。とにかく席についてしばらく休憩、足腰を休めることにした。
 外野のフェンスは扇型ではない凸凹している。バックスクリーンがビアホールになっている?これまでの球場とは全く違う。ホームベースからバックネットまで少し近いのが何が問題なのかと思ってしまう。

グラウンドでは、開始前のフリーバッティング中、どれもいい当たりで打球が速い。先発の加藤投手がキャッチボールを始めた。速球派ではないが、さすがプロだ。キャッチボールでも速いし、キャッチャーミットが動くことがない。シートノックが始まった、ショートが深いところから矢のような送球、ファーストミットにバシッといい音でおさまる。外野からのバックホームは、ストライクでキャッチャーに届く。練習を見ているだけでもプロはすごいと感じた。
超ビックなオーロラビジョンには様々な情報が映し出される。見ていて飽きない。試合前に腹ごしらえと思ったが、「飲食店は、大変混み合っております。試合開始30分後からは、空いてきます。」と表示されたので、それまで待って施設内をウロウロすることにしたが、食事にありつけなかった。席について観ていない人がこんなにいるのか?と思った。
 帰りもシャトルバスに乗ろうとしたが、「待ち時間1時間」以上というので、暗い夜道を歩くことにした。エスコンと試合には大満足だったが、とにかく疲れた。素晴らしい球場だが、アクセスを早急に何とかしてもらいたい。
  トイレの壁に「好きなことをより一層頑張れたら、毎日良い1日になるんじゃないかと思っています。~大谷翔平~」と書かれてあった。野球好きの少年がそのままメジャーリーガーになって大活躍している大谷選手らしい言葉だ。それがトイレに書いてあることに感動した。

2023年8月19日土曜日

花だより 「開示悟入」を大事にする ヒオウギ

 

 学習者の能動性、主体性(アクティブ・ラーニング)を大事にした教育に当たっては、法華経の教えにある「開示悟入」を常に念頭に置いて取り組むべし。

「開」は「開く」である。発問や課題提示で子どもの心を開く、課題の世界を開く。ここから教育が始まるわけである。主体的学習の基盤づくりはまさにこれである。
「示」は「示す」。教えることを指示することである。大事な事柄については教師が、どう考えたらよいか、どのようにしたら理解できるか、どのような点に留意して活動すればよいのか、きちんと示さなくてはならない。
「悟」は「悟らしむる」。自分で納得がいくところまでもっていくということである。自己解決力の場を設けるとか、自分の経験や実感と照らし合わせて考えてみる場を設けることも「悟らしむる」ために大事である。アクティブ・ラーニングで言われる課題解決型学習(PBL)や自主協同学習、反転学習等々にも、こうした基盤が不可欠である。
「入」は「入らしむる」。学んだことを自分の生活の中で使えるようになるところまでもっていくことである。本当に自分の身についた「生きて働く力」にするため、家庭や地域での活動と学校での活動との結合など様々な工夫が必要である。
 「開示悟入」の中には、子ども主導の学びの部分もあれば、教師主導の学びの部分もある。大事なのは「開」によって学習者一人一人に学習意欲や課題意識が生まれ、それが子ども主導の場面でも、教師主導の場面でも、一貫して主体的な学習を貫くものになっていくことである。「開示悟入」という先人の教訓を今こそ思い起こしたいものである。(梶田叡一)
           

2023年8月18日金曜日

花だより 田中マー君の野球センス 柚子

 


 「楽天イーグルスの投手田中マーくんは、何がそんなにすごいのか?」
 「力を入れるところと抜くところを覚えたことにある。プロの一流選手になると、臭覚みたいなものでそれを感じることができる。これは教えられてできるものではなく、その人の持っている野球センスで、言葉ではなかなか説明できない部分である。」そう言うのは、西武、巨人の元投手でソフトバンク元監督:工藤公康氏
 これは教師にも当てはまります。教師の仕事は、経験を積むことが大切ですが、児童理解や授業は、その人の感覚(センス)によるところが大きい。センスが良いとは、「判断力が優れている」「物の微妙な見極めができる。」「感覚が優れている」「細部の違いまで理解できる」の意味で使われます。このセンスは、持って生まれた部分と後から磨かれた部分があります。
 《センスを磨く=研修》 研修とは「研究」と「修養」 修養とは、学問を修め、人格を高めることです。しかし、教育のことばかり考えていても人格は高まりません。さまざまなジャンルの教養を身に付けるためにも夏休みを有効に活用して見聞を広めることです。


2023年8月17日木曜日

花だより 夏休み中に人格を磨く ノコギリソウ

  人格を磨くために 

 人間関係を築く習慣
相手は変えられない。だから自分を変える
①傾聴する。②支援する。③励ます。
④尊敬する。⑤信頼する。⑥受容する。
⑦交渉する。⑧良いところをほめる。

 人間関係を壊す習慣
相手は変えられる。だから相手を変えようとする。
①批判する。②責める。③文句を言う。
④小言を言う。⑤脅す。⑥罰する。
⑦褒美でつる。⑧弱点を探して責める。

 ◇健康心理学◇ 1週間であなたは変わる!
 月~10分間自分の時間をつくる。 
 火~笑顔をつくる練習をする。 
 水~ご飯をゆっくり食べる。
 木~しかめっ面をなくす練習をする。 
 金~10分間物思いにふける。 
 土~妻や家族に愛情のある言葉をかける。 
 日~ゆっくり休む。
*溜まったストレスを解消するために夏休みがあります。

2023年8月15日火曜日

花だより なぜ北海道は学力が低いのか? ヤナギラン

 

  なぜ北海道は学力が低いのか?

 北海道の学力が低い理由としてよく言われるのは、「北海道はへき地が多い」というものだ。しかし、この論理でいうと秋田県がなぜ高いのか?という話になる。秋田県は少人数指導に早くから取り組んで成功したというが、少人数がよければへき地の教育は、全てよくなってもいいはずである。
 直接的な要因としては、勉強時間の不足があげられる。単純に北海道の生徒は勉強していないだけなのである。本州などでは、夏休みの宿題として問題集丸々一冊やらせる。学力状況調査でも分かるように、家庭での勉強時間は、全国平均より少ない。
 こんなに部活をやる地域はない。夜8時くらいまでやっているところもある。目指す学校に入るため部活をやらない子もいる。どっちが勝つかはハッキリしている。頭の善し悪しではなくて、完全に量で負けている。
 生活実態に関するアンケート調査から、北海道の子どもはゲーム・スマホにかける時間が長く、本を読む時間が短い。中学受験が盛んでないため、小さい頃から勉強に対する意識が本州とまるで違う。 
 結局のところは親の問題である。小学校では、やった子とやらない子の差がもっとも顕著に出る。その子の学力は小5・6年で決まってしまう。道立の札幌東西南北の高校に入る子は、小6のときに算数ができないなんてことはない。ところが小学校で教育に対する意識が低い家庭が北海道には多いことが最大の原因だ。
 こう言っているのは、大手学習塾の講師先生たちです。


2023年8月14日月曜日

花だより 残念ながら日本は貧しい国 オオハンゴウソウ

   残念ながら日本は貧しい国
 
マザーテレサさんが来日したとき、「どこか観光地を案内しましょうか?」と言うと「ホームレスの多く集まる場所に行きたい。」と言ったので新宿の公園を案内したそうです。その夜の歓迎レセプションで挨拶に立ったマザーテレサは、「日本は豊かな国かと思っていましたが、残念ながら貧しい国です。ホームレスの人の側をたくさんの人が黙って通り過ぎていきます。人間にとって本当の貧しさとは、社会からも見捨てられ、自分は誰からも必要とされていないと思うことです。」と話されたそうです。
 ネットでの誹謗中傷、闇バイト、マナー違反など日本人の道徳性が問われいます。しかし、学校の道徳の時間だけで道徳性、規範意識、公徳心が身につくものではありません。教育活動全体を通じて養われていくものであり、何より家庭の教育力が重要です。


2023年8月13日日曜日

花だより 「発達障害」と間違われる子どもたち オニユリ

 

 「この子は、本当に発達障害なのか?」そんな疑問に答えを出してくれた本で出合いました。
 Amazon第1位
「発達障害」と間違われる子どもたち 小児科医・医学博士 成田奈緒子 
 近年、発達障害と呼ばれる子どもが劇的に増えています。文科省が出している数字を見ると発達障害が疑われる子は、この13年で約10倍に。ただ、35年にわたって子どもの脳・育ちに向き合ってきた著者は、増えているのは発達障害の子ではなく「発達障害もどき」ではないかと話します。
 発達障害もどきとは一体何か、発達障害もどきから抜け出すにはどうすればいいのか。
 臨床経験35年以上の小児科医が、増え続ける発達障害児の中にいる「発達障害もどき」について初めてまとめた一冊です。 青春新書 新書判 1,195円
 集団行動ができない、友だちとのコミュニケーションがうまくいかない、集中力がない、ミスや忘れ物が多い、相手の話を聞いていない……近年、発達障害と呼ばれる子どもが劇的に増えている。しかし、小児科医の成田先生によると、本当に発達障害と診断されるお子さんはそこまで多い。35年にわたって子どもの脳・育ちに向き合ってきた成田奈緒子さんの新刊「発達障害」と間違われる子どもたちから睡眠がもたらす子どもへの影響について抜粋して紹介いたします。
 脳が発達する順番は、どんな人でも変わらない
 子どもの発達を考えるうえで重要となるのが、脳が育つ仕組みです。人間の脳は生まれてから約18年をかけて、さまざまな機能を獲得しながら発達していくのですが、じつは脳の発達する順番はどんな人でも同じなのです。
 脳の成長バランスが崩れると「発達障害もどき」に
 それぞれの脳には盛んに発達する時期があります。生きるのに一番大切な「からだの脳」は0~5歳の間に、「おりこうさん脳」は1~18歳くらいまでに、最後に発達していく「こころの脳」は10~15歳にかけてつくられ、18歳前後まで発達し続けます。
 よりイメージしやすくするため、脳の発達を「家づくり」にたとえるならば、家全体を支える1階が、「からだの脳」です。その上に乗る2階は「おりこうさん脳」。1階と2階をつなぐ階段の役割を果たすのが、「こころの脳」といった具合です。
 さて、ここで一つ気をつけてほしいのが発達する順番です。
 たとえば、「からだの脳」が盛んに育つ時期に早期教育などで、「おりこうさん脳」ばかり刺激すると、土台がうまく育たないことがあります。土台がしっかりしていないと、バランスが崩れやすく、将来何かあったときに家全体が倒れてしまうこともあります。つまり、「からだの脳」がしっかり育っていないと、脳全体のバランスが崩れるのです。
 脳のバランスが崩れた結果、「落ち着きがない」「集団行動ができない」「ミスや忘れ物が多い」などの行動が出たり、学校生活などがうまくいかなくなることは多々あります。
 実は、これらの行動が発達障害で現れる症候によく似ているので、「からだの脳」が育っていない子は、「発達障害」と勘違いされてしまうことも往々にしてあるのです。これこそが「発達障害もどき」です。
 だからこそ、「からだの脳→おりこうさん脳→こころの脳」の順番に、脳の部位を育てていくことが健全な脳の発達には欠かせないのです。
 脳をつくり直すたった1つの方法
 脳のバランスがすでに崩れているかもと思ったとしても、心配はいりません。脳は何歳からでもつくり直せるからです。特に発達が目まぐるしい子どもならすぐに変わります。
 何をすればいいのか
 その方法は「生活の改善」です。(1)からだの脳の育て直しができ、脳のバランスが整う、(2)セロトニン神経を育てられる、(3)睡眠が安定する、といった3つのよいことが起き、発達障害もどきの子でも言動がみるみる変わっていきます。
 「発達障害もどきかも」という気づきは、変わるチャンス
 「今の子どもの状態がすべてではない」ということです。
 脳はいつまでも、成長し続けます。つまり、小さい頃に気になる行動があったからといって、一生それが続くとは限らないということです。脳が成長し、発達の凸凹が目立たなくなれば、診断がついていても症候が薄くなることだってありえます。成長の速度は人それぞれですが、皆、成長していくのです。
 また、脳科学の研究では、生まれた日から死ぬ日まで、脳内では神経ネットワーク(細胞のつながり)がつくられ続けていることがわかっています。つまり何歳になっても、いつからでも脳細胞のつながりを増やせるということです。脳細胞のつながりが増えれば、脳は成長していきます。こういった脳が変わる可能性のことを「脳の可塑性」と呼びます。
 ですから、気になる行動を起こしている子どもの今の状態が、20歳、30歳までずっと続いていくということはありません。
 子どもが発達障害の診断を受けると、親御さんの中にはショックを受ける方もいらっしゃいますが、落ち込む必要はないのです。ここから子どもと一緒に脳を育てていこうと、前を向いていただけたらと思っています。
 「うちの子、発達障害もどきかも」という気づきを、子どもとの暮らしを見直すチャンスにしていきましょう。

2023年8月12日土曜日

花だより 保育現場におけるICTのあり方を考える ハマナス

 

「保育現場におけるICTのあり方」
《ICT導入のきっかけ》
 幼児施設の職員は、学校以上に多忙です。保育者の残業や持ち帰り仕事が多かったので、便利な機能があるならぜひ使ってみたいと思い(2026年6月)ICT(コドモン)の導入に踏み切りました。最初は業務の負担を減らすことが目的でしたが、実際に使い始めると、こんな機能もある、こんなことにも使える、保育計画に役立つかもしれない、とどんどん新しい機能に気付いていき、さまざまな場面での活用に広がっていきました。
《欠席連絡では、「保護者への『お大事に』の一言が大切ではないか」という声も?実際の保護者の反応は?》
 心配りや思いやりは大事にしつつ、効率を優先するべき業務もあると思います。当初は、電話でやり取りする方がよいという意見もありましたが、継続していくうちに、結局ICT(コドモン)の方がお互いにとってよっぽど楽だということがわかりました。保護者もすぐに使い方に慣れました。
《ICTで困ったこと、工夫したこと》
 ICTを導入する前は、書類はほとんど手書きで作成する保育者がほとんどでしたので、PCやタブレットなどへの苦手意識が強くて、操作ができるか不安でした。しかし、若い先生方は覚えが早くて、操作も得意だったので、若い先生方にどんどん聞いて教えてもらう姿が生まれました。今では、すっかり慣れてICTがないと困るほど、便利に使っています。若い先生にも気軽に質問しやすい雰囲気が職場全体にでき、導入をきっかけに職員間のコミュニケーションが増えたように感じます。
《ICTの最大のメリット》
 ICTによって時間と気持ちにゆとりが生まれ、子どもとより深くかかわることができたり、職員や保護者との情報伝達がスムーズになったり、ノンコンタクトタイムができて学びの時間が増えたり、業務負担軽減だけでなく、多くの利点につながることがわかりました。デジタル化によって、逆にアナログ的な対話が増え、コミュニケーションや振り返りが充実するという点は、新たな発見でした。これからは間違いなく保育の質の向上に結びついていくと思います。新たなチャレンジを肯定的に受け止めることで、職場環境の働き方の変化だけでなく、保育本来の仕事である「子ども理解」にも変化が表れてきています。その変化がICT活用における最大のメリットです。

2023年8月11日金曜日

花だより 苦情処理 サルスベリ ゆず スイカ

 

 ~「サービス業は、苦情の対応が成功の鍵」
 大型スーパーの店長宛に「トイレが汚かった」という苦情があった。その対策として、店員専用トイレの使用を止め、お客様と同じトイレを使うようにした。定時に清掃員が掃除をする他に店員が絶えずトイレの汚れをチェックして、気が付いた者が掃除をするようにしたのです。トイレはお店の顔とも言えます。そう言えば、最近お店のトイレに「恐れ入りますが、従業員も使用します。」という貼り紙があるのを目にします。
 苦情を改善に生かす。絶えずお客様の目線に立ったサービス。苦情に感謝する姿勢。これが成功の秘訣で、有名店のトイレはどこも豪華できれい!   
  学校もある意味サービス業です。苦情電話もよくかかってきます。かかってくるうちは良しとしなければなりません。「相談しても解決にならない」と思われたら学校が信頼されていないことになるからです。苦情電話には、真摯に対応することが肝要です。校長は、全てを把握しているわけではありません。苦情ばかりでなく、さまざまな情報もお寄せ下さいという姿勢が大切です。
 最近の親は学校に対して、「家で掃除をさせないのだから、学校でもさせないで」とか「学校で感染したんだから治療代を払え!」と言ってきます。もっとひどいのは、仲の悪い子がいたら「転校させろ!」と“理不尽”なことを言ってきます。今の管理職には、こうした苦情を上手に処理する能力も必要です。頑張ってください。




2023年8月10日木曜日

花だより 思春期は親ばなれのとき トロロアオイ ナス

 


思春期は親ばなれのとき 
 小学校高学年ころになると自分の考えで行動し始めます。いろいろなことをやってみたくなるときです。子ども扱いもできないし、かといって、大人扱いもできない、難しい時期です。思春期の特徴をよく理解して接することが必要です。
《思春期の行動や言動》 行動範囲は広くなり、言動も大人っぽくなります。目配り、心配りをしっかりして見守ることが大切です。親は善悪に基づいて、正しく行動することを意識し、行動と言動を一致させることです。子どもは親の言うこと、やることをちゃんと見ています。
《親が生活を正す》 思春期は大人になりかけているときです。親が少しでも強く注意すると嫌がり、話を聞かなくなります。子どもは親が育てたとおりに育ちます。子どもを正しく育てたいのなら、親が生活を正していくことです。親がだらしなく生活しているのに、子どもの態度や行動をガミガミ注意するばかりでは、子どもの反発心しか育ちません。
《子どもは親のコピー》 ☆どうしてこんな子になったんだろう。ほしい物は与えているのに?
 幼児期に関わった程度が、思春期に結果(答え)となって、ブーメランのように戻ってきます。偉い人に聞いても答えは出ません。親の心の中に答えがあります。
《子どもが問題行動を起こしたとき》 ★友だちが悪い。学校が悪い。担任が悪い。霊がとりついているらしいなどと、人のせい、物のせいにしていては何も解決しません。原因は、生活の中にあるのです。小さい頃からいろいろな習い事をギュウギュウ詰めにした。泣いて嫌がることを親は無理矢理やらせた。親の都合のいいように生活しているのに、子どもにはガミガミと要求ばかりしている。自分の心を改めない限り、いつまでも解決しないのです。人の心を動かすには自分の心が変わることです。
《立派な大人を育てるために》 親の言うこと、することが、生きるための基本になります。「三つ子の魂百まで」と言います。小さいときに教えられたことがそのまま、思春期に結果となって現れます。どんなに世の中が進歩しても生活の基本は不変です。気づいたときがチャンスです。今からでも十分間に合います。
《親が育てたように子どもは育つ》 子どもは親の芸術品です。どのような結果が出ているのでしょうか。☆気が弱く、人の言うなりになっている子 ☆自己主張が強く、わがままな子 ☆思いやりの心を持ち、誰とでも仲良くなれる子 ☆人の話をよく聞き、自分の考えをきちんと伝えることができる子といろいろです。子どもは勝手にそうなったのではないのです。子どもは親が育てように育つのです。(家庭教育カウンセラー:内田玲子の家庭教育カレンダーより)

2023年8月9日水曜日

花だより 非行少年のほとんどは学力が低い カノコユリ

 


  非行少年のほとんどは、学力が低い子 少年院で「学力つけ世界観是正」

 主に中学生が入院する少年院でテストをした結果、小学3年生以下の学力が約3割、4年生以下までで6割近くになった。かけ算九九もわからず、漢字の読み書きも満足にできない。「1mが何㎝か知らない」「窓を3分の1開けることができない」『ソ』と『ン』、『シ』と『ツ』の区別が分からない。世界地図で日本の位置が分からない。地球が丸いということが理解できていない子もいる。
 不安定な家庭環境の子どもは、家庭で学習する環境にないこともある。勉強がわからないので小学校でも居場所がなく、中学生になって非行化していく場合が多い。教師に暴力を振るって少年院に来た子は、「中学校に登校しても教室ではなく、仲間のたまり場ばかりに行っていた。授業はわからないからつまらない。友だちとしゃべっていた方がおもしろかった。でも、今は勉強しないとまずいと思っている。今は本も読めるようになった。」と言う。学力は善悪の判断や行動の結果を推測する力の基礎になる。しかし、小中学校9年分を1年程度ですべて覚えさせるのは難しいことだ。基礎学力の習得は、世界観の是正する。だから勉強は大事なのだ。
 今、少年院や鑑別所に入所する生徒は少なくなった。その理由は、特別支援教育の充実にあると言われている。手厚い教育は、子どもの犯罪を防ぐことができる。

2023年8月8日火曜日

花だより 木下大サーカス 枝豆 エンドウ豆の花

 7月30日(日)札幌の月寒ドームの跡地で開催されている木下大サーカスを見てきました。30度超える暑い日でした。30分前に到着するとテント前には観客の長蛇の列で、この人たちが全員テントの中に入るのか?と心配になるくらい大盛況ぶりでした。
 「世界三大サーカス」ロシアのボリショイサーカス、アメリカのリングリングサーカス、もう一つが1902年に設立した日本の木下大サーカスです。日本はもちろん、世界10カ国以上から集まったパフォーマーが、空中ブランコ、ぞうやライオンなど動物たちの曲芸、世界最先端の技を多彩に繰り広げるショーが次々に繰り広げられ、スリルと感動のひとときを満喫してきました。
 周りにいた子どもたちは、「うわ~、すごい!」「きゃあ~、こわい!」、技が決まると大きな拍手、夏休みのよい思い出になったことでしょう。
 コロナ禍でこうしたイベントは開催できなくなり、YouTubeやスマホで見ることが主流になりましたが、その場の空気感、臨場感、迫力、動物が出てきたときの臭いなど、生で見てこそ感動するものです。幕間には、ピエロが登場して観客を沸かせます。準備の早さ、展開の速さ、手際よさにも驚きます。完成されたエンターテインメントだと感心しました。
「自由席をお求めのお客様へ、お席について、指定席が空いていましたら追加料金でお席を変更するのか可能ですので、お近くの係員に申し付けください。」とアナウンスがありました。確かに柱がたくさんあり、見づらい箇所もあって、変更する人もいました。サークルの近くにいるとピエロとの掛け合いもできて、途中で変更する人も結構いました。なかなか商売上手です。前売り券は大人3,000円、十二分に満足しました。 

2023年8月7日月曜日

花だより 研究大会に参加して カノコユリ 日日草

 


 子どもは
 出会うために生まれてきた
 木々の葉の色づき
 虫たちの小さな動き
 人々の営み
 自然の美しさ
 生き物の健気さ
 人々のやさしさ
 そこに輝く瞳と
 新たな出発を見出す
 これらすべて豊かな「遊び」の中で出会う
 出会いはすべて価値のある深い学びとなる

 7月31日(月)北海道国公立幼稚園・認定こども園協議会の研究大会(札幌大会)に参加してきました。大会の役員席で、会長、副会長等との雑談の中で、ICT機器の導入やリモートなどで大会運営方法が大きく変わり、数年前の経験は生かされなくなった。それだけ世の中の変化は激しい。会長の旭川付属幼稚園のPTA総会は、リモートになったそうで保護者からは好評だったそうです。コロナで社会が一変し、無駄なことが多くあることに気付いたと言われています。
 今の子どもたちが大人になる20年後、どんな社会になっているかわれわれ年寄りには、想像がつきません? ただ言えることは、そうした社会の変化に対応できる日本人を育てなければならないということです。しかし、『不易と流行』があって、幼児教育での不易の部分はしっかり育てなければなりません。~遊びを通して学ぶ、自ら学ぶ、生きる力を育むこと~、このことを再認識しました。これはリモート参加では、感じられなかったことです。

2023年8月6日日曜日

花だより 全国学力・学習状況調査の結果について キョウチクトウ メロン

 

 8月1日、全国学力・学習状況調査の結果が公表された。
 北海道は相変わらず全国平均を下回ったが、その差は縮まったとして喜んでいる。しかし、課題は解消されているのだろうか?
  ~読売新聞(8月1日)の記事から~
 英 語 上智大学 藤田 保教授
 「話す」「書く」といった発信型の能力の低さが顕著だった。特に気になったのが、無回答率の高さだ。「書く」分野では2~3割、「話す」分野では、「0点」が6割以上もいた。何も書かない、話さないのは、自分の考えを伝えようとする意欲が育っていないということだ。考えること自体を放棄してしまっているのではないか。

  算数・数学 筑波大学 清水 美憲教授
 算数・数学の基本的な考え方について改めて問う問題や、身の回りの事象について数学的な見方、考え方で捉え直させる問題が多かった。「66÷3」という計算のひっ算の意味を問う出題があったが、正答率は47.8%にとどまった。ひっ算自体ができても、その操作が何をしているかの理解が甘いと解けない問題だ。

 国 語 京都女子大学 水戸部修治教授 
 小中とも、目的に応じ複数の情報を関連付けて書くことに顕著な課題が見られた。複雑化する現代では、単一の情報で課題が解決できるとは限らない。複数の情報を目的に応じて組み合わせ最適な解答を見出すことが必要になる。

 まだ、「勉強だけできたって…。」という保護者はいる。学力テストの内容を知らないのである。夏休みに計算ドリルや漢字ドリルを毎日やっても、学力テストのような問題は解けない。これからの子どもたちにどんな学力が必要なのか、論理的思考や関心・意欲などは、小学校高学年、中学生になってから、すぐ身に付くものではない。小さいころからの積み重ねである。こども園には関係ない。4・5歳児には、まだ早い。ということではない。

 読書好き高い正答率 算数数学、英語でも
 学力と併せて行う学習状況調査の結果、読書好きだったり、新聞をほぼ毎日読んだりする児童生徒ほど、成績が良い傾向が示された。活字に親しみ機会が多い小中学生は、国語だけでなく、算数・数学や英語でも平均正答率が高かった。
 こども園での読書活動が小学校まで継続しているか、本当に活字に親しんでいるか、保護者への啓発活動も含め、見直す必要がある。

2023年8月5日土曜日

花だより ホンモノの教師=カリスマ教師 チングルマ 牧草ロール

 


 教員養成大学の先生の話~「優秀な学生はいる。ところがそんな学生は、教員にならずに一般企業に就職する。教員志望の学生の減少と質の低下が問題になっている。」
 しかし、「教師になりたい」と思い、その夢を実現し教師になったからには、ホンモノの教師をめざすべき、ホンモノの教師とは、教える技を持った教師です。

 ≪ホンモノの教師=カリスマ教師になる≫
 学校は勉強の場です。教師は教える人という制度的権威の正当性を有しています。それがカリスマ性です。その教師がカリスマ性を失えば、学校と教師は尊敬と憧れの対象ではなくなります。カリスマ性を手放せば集団は混乱します。その結果、暴れ回る子ども、引きこもる子ども、更に、いちゃもんをつける保護者が出現します。学校(教師)が活気を失えば、日本は衰退します。今、求められている教育改革は、教師に自信を持たせ、その得意技を見せる場をつくることです。
 どうすればカリスマ性が身に付くのか? 持って生まれた素質ばかりでなく、研修(校内研修だけではなく、広い意味での研究と修養)で磨かれるものです。子どもを観る眼と心を持つことです。そして、多くの人と出会い、つながりをつくることです。
 教員に憧れる人が少なくなり、簡単に教員になれる時代になりました。なったからには、本物の教師を目指してほしいものです。

2023年8月4日金曜日

花だより 給食費は無償化するのがいいのか? 日日草 ピーマン

 

           

 「260円で食べられる給食は本当にありがたい」と保護者の声
  校長会長になると適正な給食費について協議する各市町村の給食担当者会議のメンバーになります。
 もう10年前の話ですが、管内の学校給食の給食費は、1食230円から280円くらいでした。これは原材料費だけの金額です。保護者の中には、「義務教育なのだから、給食費は無料にするのが当たり前だろう。」という人がいます。文科省によると全体の4.4%の自治体で無償化を行っています。確かに、払わなくて済むのなら、これに越したことはないと思うでしょう。
 但し、調理員や栄養士の人件費や光熱費、施設設備費等は、自治体が負担していて税金で賄っています。仮に100円値上げしたところで、人件費の半分も賄えません。全て税金で賄うと1食800円程度になるかもしれません。決して安くはありません。無償化すると給食を食べていない人も含めて全員で負担することになります。公平公正を考えると原材料費だけは、利用者負担をお願いするというのが現在の考えです。
 ところがこうした仕組みを保護者はどれだけ理解しているか、「自分は給食を食べなくなってもずっと給食費を負担するので、今はただにしてください。」ということです。
 無償化を選挙の公約にすると住民受けは良くなるかもしれませんが、お金の問題だけでなく、考え方、理念の問題でもあります。





2023年8月3日木曜日

花だより 教えることがタブーになった アサガオ

 

 
  教えることがタブーになった
「詰め込み、教え込みの反動で、教えずに考えさせる授業が広まった。大事なことは教えるのが当たり前なのに、教えることがタブーになった」全国学力・学習状況調査の成績が芳しくない地域ほど、そうした傾向が強いという。北海道もそうだ。
《教えること》をおろそかにして「問題解決型」と呼ばれる授業に熱心に取り組み、結果的に基礎的な学力まで低下させたのではないか。考えさせる」というと、発展的内容での授業を思い浮かべる人が多いが、重要なのは理解を通じて基礎を習得させる際に考えさせることだ。
 『平行四辺形の面積の公式を学習する授業』では、公式発見で終わっていないか。分かったつもりで、底辺や高さの意味を分かっていない子や、公式の使い方を理解していない子が多い。 
 この問題は、全国学テに出題され、正答率が全国的に低く、北海道ではさらに低かった。「授業では、教科書を読めば分かることに時間を費やすのはなく、書かれていないこと、つかみにくい部分こそやるべきだ。その日の授業で何を学んだかという理解の確認も大事である。どう間違いやすいかまで教えることが大切である。そのためには教わる側にも、教科書を読んでおくといった予習が必要になる。それをさらに深めるのが授業の意義だ。授業で変えることで学習を変え、学力向上につなげなければならない。これは全国学テの分析結果である。
 北海道の学力は、全国との差は縮まったものの低いままだ。学校を訪れて指導する指導主事は、こうしたことをきちんと指摘すべきだ。

2023年8月2日水曜日

花だより 小1夏休みの宿題「あさがお」の観察 アサガオ キュウリ

 

    

  夏休みの宿題「あさがおの観察」
  生活科といえば「あさがお」、「あさがお」といえば「夏休みの宿題」
 夏休み直前、児童玄関前に「あさがお」の鉢(あさがおセット)が並べられます。保護者が後で取りに来るのです。2~3日で無くなるかと思ったら、1週間経っても持ち主が現れないかわいそうなあさがおもあります。
 「あさがお」は生活科の前の理科の時代からある教材です。なぜ数ある植物の中から「あさがお」なのか? 知らずに育てている教材研究が不十分な先生が多いのではないかと思います。
 特殊な植物で観察するには打ってつけ
 まず特徴的なのが、芽(双葉)が大きく切れ込みが入っている。本葉は、とんぼ葉といってこれも他の植物の葉とは違う。何より、ツルが伸びて生長していく。右巻きか左巻きか? なぜ午後になるとしぼんでしまうのか? 生長がはやく、次から次へと花をつけるので、毎朝の観察が楽しみになる。支柱の太さも、どれくらいのが丁度よいのか、いろいろ試してみることができる。わくわく、どきどきする教材なのです。
 夏休みが終わって、「あさがお」が学校に戻ってくると、セットの支柱の高さより伸びて、高い棒を加えたものもあります。ところが、4つの支柱の途中に横の支えが3つあります。伸びたツルを外して、途中の支え(横)に巻いてやると棒を足さなくて丁度よくなります。いろいろな支柱の太さを試してみましたが、あさがおセットの支柱が一番なのです。どうして「あさがお」なのか、そのポテンシャルの高さを感じることができます。「どうして、朝しか咲かないの?」「どうしてツルで伸びるの?」「支柱がないとどうなるの?」「タネができたら、どうして葉っぱが枯れるの?」「どうして?」がたくさん生まれるのです。「どうして?」を引き出すのが、このあさがおの観察のねらいです。
 しかし、「あさがお」だけを栽培しただけでは、なかなか気づかないことがあります。ひまわりやミニトマトなどの野菜、花壇の花と一緒に観察しないとその特徴は分からない、気が付かないのです。
 「あさがお」の観察日記を夏休み明けに提出しなければなりません。「あさがお」だか何だかわからない花の絵に「今日、花がさきました。」の一文、こんなのがほとんどです。観察日記のかき方も夏休み前に指導しておかなければなりません。教師の適切な支援がなければ、この学習は成立しないのです。


2023年8月1日火曜日

花だより 教員の働き方改革推進案(授業量抑制や行事精選) アサガオ サギソウ

 


      
 授業量抑制や行事精選を
     文科省 教員の働き方改革 推進案

 7月24日、教員のなり手不足解消に向けて早急に取り組むべき働き方改革の推進策をまとめた。
1 学校の開門を登下校時間の直前とするなど登下校時の対応を見直す。
2 授業時数が標準より大きく上回っている状況を見直す。
3 個人情報保護に注意を払いながら、生成AIを業務効率化などに活用する。
4 保護者からの過剰な苦情・不当な要求を受けた学校を教委が支援する。
5 小学校で教科担任制を広げるなどして教員の人数を増やす。
 1の登校時刻だが、朝早く学校の玄関の前で開くのを待っている子がいた。お父さんの仕事が早くて、家族全員朝早く起きる。家に居ても何もすることがないので、学校に来て、友だちと遊ぶのだという。夏はいいが、冬の寒い朝は大変だ。用務員さんは、冬は少し早く開けるようにしていた。
 2の授業時数は、教務を担当していたときは、なるべく多く確保するようにしていた。それが「ゆとり」だった。財布には使う分より少し多めの現金を入れておくのと同じだ。大きく上回っている状況とはどれくらいなのか?今はそんなに時数の余裕はないだろう。
 3:生成AIの活用は、大賛成だ! 
 4:苦情処理を教育委員会に回すと、保護者と学校との信頼関係はどうなるのだろうか?
 5:全部を教える小学校の先生は、それだけ一人一人の子どもを理解している。国語も算数も体育も図工も音楽も教えられるから小学校教員を選んだ。そんな先生も多いはずだ。
 「どうなんだろう?」と思うことはあるが、こうしなければ教員の働き方改革は進まないちしたら、退職した校長がとやかく言うことはやめよう。