非行少年のほとんどは、学力が低い子 少年院で「学力つけ世界観是正」
主に中学生が入院する少年院でテストをした結果、小学3年生以下の学力が約3割、4年生以下までで6割近くになった。かけ算九九もわからず、漢字の読み書きも満足にできない。「1mが何㎝か知らない」「窓を3分の1開けることができない」『ソ』と『ン』、『シ』と『ツ』の区別が分からない。世界地図で日本の位置が分からない。地球が丸いということが理解できていない子もいる。不安定な家庭環境の子どもは、家庭で学習する環境にないこともある。勉強がわからないので小学校でも居場所がなく、中学生になって非行化していく場合が多い。教師に暴力を振るって少年院に来た子は、「中学校に登校しても教室ではなく、仲間のたまり場ばかりに行っていた。授業はわからないからつまらない。友だちとしゃべっていた方がおもしろかった。でも、今は勉強しないとまずいと思っている。今は本も読めるようになった。」と言う。学力は善悪の判断や行動の結果を推測する力の基礎になる。しかし、小中学校9年分を1年程度ですべて覚えさせるのは難しいことだ。基礎学力の習得は、世界観の是正する。だから勉強は大事なのだ。
今、少年院や鑑別所に入所する生徒は少なくなった。その理由は、特別支援教育の充実にあると言われている。手厚い教育は、子どもの犯罪を防ぐことができる。
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