2023年8月23日水曜日

花だより 夏休み明けの自殺を防ぐ ノリウツギ

 

 厚生労働省のまとめによると、2022年に自ら命を絶った児童・生徒は、あわせて514人、統計がある1980年以降初めて500人を超えた。
 ≪内訳は≫
▽高校生が354人 ▽中学生が143人 ▽小学生が17人です。
 夏休みなど、長期休みの後に増える傾向にある。
 文部科学省による小中高校の問題行動調査(2017年度)によると、自殺した児童生徒が置かれていた状況は「不明」が56%で圧倒的に多く、進路や異性、いじめなどの問題が見えていたケースは少数だ。ただ、「不登校と自殺は、嫌なことから逃れたい思いが根本にある点でメカニズムは同じ」だという。親や教師をはじめ周囲がそうした兆候に敏感でいる必要がある。
 『15秒の気配りと3分の雑談が大事』
 自殺の予防や対応は、カウンセラーなど専門家はもちろんやるが、それだけでは限界がある。より問題が小さい段階でどう予防していくか、教師や周りの家族、友人との関わり・つながりの中でまずは気づくことが大事。
 気になる子がいた時に、その子のことを15秒考えてみる、15秒連続で様子を観察するというのを毎日、あるいは思い出したときに繰り返していると、ちょっと昨日と違う、様子が変だ、と違いに気づくと思う。これは身近な人にしかできないこと。
  それがあったら、3分というのは目安で、悩みを聞くだけでなくどんなことでもいいので、日頃のニュースや今日あったことを共有するとか雑談をする。話を聴くだけじゃなく、内容はなんでもいいので話しかけることで様子を見る。すぐに核心的なことを話すことにならなくても心が和らいだり、繰り返していれば次に話すきっかけになる。コロナ禍でただでさえ子どもたちの活動やコミュニケーションが制約されている中、子どもの心身の安定を考える上で、身近な人の存在はさらに重要になっている。

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