2023年8月4日金曜日

花だより 給食費は無償化するのがいいのか? 日日草 ピーマン

 

           

 「260円で食べられる給食は本当にありがたい」と保護者の声
  校長会長になると適正な給食費について協議する各市町村の給食担当者会議のメンバーになります。
 もう10年前の話ですが、管内の学校給食の給食費は、1食230円から280円くらいでした。これは原材料費だけの金額です。保護者の中には、「義務教育なのだから、給食費は無料にするのが当たり前だろう。」という人がいます。文科省によると全体の4.4%の自治体で無償化を行っています。確かに、払わなくて済むのなら、これに越したことはないと思うでしょう。
 但し、調理員や栄養士の人件費や光熱費、施設設備費等は、自治体が負担していて税金で賄っています。仮に100円値上げしたところで、人件費の半分も賄えません。全て税金で賄うと1食800円程度になるかもしれません。決して安くはありません。無償化すると給食を食べていない人も含めて全員で負担することになります。公平公正を考えると原材料費だけは、利用者負担をお願いするというのが現在の考えです。
 ところがこうした仕組みを保護者はどれだけ理解しているか、「自分は給食を食べなくなってもずっと給食費を負担するので、今はただにしてください。」ということです。
 無償化を選挙の公約にすると住民受けは良くなるかもしれませんが、お金の問題だけでなく、考え方、理念の問題でもあります。





0 件のコメント:

コメントを投稿