8月1日、全国学力・学習状況調査の結果が公表された。
北海道は相変わらず全国平均を下回ったが、その差は縮まったとして喜んでいる。しかし、課題は解消されているのだろうか?
~読売新聞(8月1日)の記事から~
英 語 上智大学 藤田 保教授
「話す」「書く」といった発信型の能力の低さが顕著だった。特に気になったのが、無回答率の高さだ。「書く」分野では2~3割、「話す」分野では、「0点」が6割以上もいた。何も書かない、話さないのは、自分の考えを伝えようとする意欲が育っていないということだ。考えること自体を放棄してしまっているのではないか。
算数・数学 筑波大学 清水 美憲教授
算数・数学の基本的な考え方について改めて問う問題や、身の回りの事象について数学的な見方、考え方で捉え直させる問題が多かった。「66÷3」という計算のひっ算の意味を問う出題があったが、正答率は47.8%にとどまった。ひっ算自体ができても、その操作が何をしているかの理解が甘いと解けない問題だ。
国 語 京都女子大学 水戸部修治教授
小中とも、目的に応じ複数の情報を関連付けて書くことに顕著な課題が見られた。複雑化する現代では、単一の情報で課題が解決できるとは限らない。複数の情報を目的に応じて組み合わせ最適な解答を見出すことが必要になる。
まだ、「勉強だけできたって…。」という保護者はいる。学力テストの内容を知らないのである。夏休みに計算ドリルや漢字ドリルを毎日やっても、学力テストのような問題は解けない。これからの子どもたちにどんな学力が必要なのか、論理的思考や関心・意欲などは、小学校高学年、中学生になってから、すぐ身に付くものではない。小さいころからの積み重ねである。こども園には関係ない。4・5歳児には、まだ早い。ということではない。
読書好き高い正答率 算数数学、英語でも
学力と併せて行う学習状況調査の結果、読書好きだったり、新聞をほぼ毎日読んだりする児童生徒ほど、成績が良い傾向が示された。活字に親しみ機会が多い小中学生は、国語だけでなく、算数・数学や英語でも平均正答率が高かった。
こども園での読書活動が小学校まで継続しているか、本当に活字に親しんでいるか、保護者への啓発活動も含め、見直す必要がある。
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