2024年10月24日木曜日

花だより 日本人の約3割は正しく問題文を読めない オヤマリンドウ

 



 先進国の5割の成人が「問題文が読めない」という現実
 移民出身者を検査すると、言語的背景が異なる移民のスキルは顕著に低く、とりわけ北欧で(もともと得点の高い)主流派白人との差が大きく開いている。この「スキル格差」が移民出身者の失業率を高くし、生活保護に依存せざるを得なくさせ、その結果、世界でもっともリベラルな国でも排外主義的な政党が台頭することになっているのです。
 人生100年時代を迎え、AIに負けないよう生涯学習すべきだという話になっています。しかし、日本人の3割、先進国の5割、そしておそらく世界全体ではそれよりずっと多い成人が、問題の解き方がわからないのではなく、問題文が読めないのです。この現実に対して教育はどこまで有効なのでしょうか。
 生まれ持った知能のちがいに触れることは、これまでずっとタブーとされてきました。しかし、知識社会の矛盾を知能の分布を無視して語ることは不可能になってきています。
 私たち日本人も、また近い将来、この現実を突きつけられることになります。人口減少、人出不足解消のため、移民を受けるべき。という単純な発想は危険です。
 過日、こども園の採用試験が行われました。一般教養試験は、業者テストが用いられました。問題用紙を見ると、時事問題から中学卒業程度の国語、社会(歴史、地理、政治経済)、理科(物理、化学、生物、気象など)、数学、英語(長文読解)まで幅広く、解答時間は2時間、問題文を正しく読めなければ、話にならない。他に専門分野である幼児教育についてのペーパー試験と実技試験(ピアノ、読み聞かせ、ダンスなど)、作文(小論文)と最後に町長、教育長等による面接があります。受ければなるということはありません。保育教諭になるのは容易ではありません。
 なぜ学力が低いと問題なのか?なぜ勉強しなければならないのか?よ~く考えるべきです・
      橘 玲/週刊文春 2019年2月1日号(牧野要約) 病院の待合室で




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