2025年10月5日日曜日

花だより 霞が関だより 指導助言と教育技術 教育課程課長 武藤久慶 🍎リンゴ

 

         

 月間「日本教育」 霞が関だより 教育課程課長 武藤久慶
  【指導助言と教育技術の関係】
① 学習指導要領に基づく指導助言
 教育行政官や指導主事等の発信は、伝統的に比較的抽象的なものが多い。具体性が少ない分、それらは解釈されたり、研究されたり、味わう余地があるものともいえるが、100万人の教師がいる中で、抽象的言説だけでは伝わらないと感じる。大本の規範である学習指導要領や指導資料などを直接的に説明する「トップダウンの指導助言」と、多様で豊かな実践との関係を位置付ける「ボトムアップ」とのハイブリット(二刀流)が必要と感じる。
② 現場に必要な知識や技術
 その一方で、具体的な指導技術が語られたり、研究会等で共有されたりすることが減ってきて、教育書も教育雑誌も売れなくなってきていると聞いています。これらをハウツーと呼び《応用が利かないもの》と考える向きもあります。確かに教材等の本質を見極めず指導技術のみに関心がいきがちな面もあります。
 自分は学習指導要領の担当課長ですから、学習指導要領の重要性を説くことがあっても、詳しく語ることは意図的に控えています。国が何かを示すには微細すぎるからです。しかし、目の前の学べなくて困っている子どもたちを救うには、子どもの特性や学びに関する科学的知見やそれを実践に落とし込むための多様な技術をもっと学ぶべきと感じています。
 教員養成課程にも教育技術という科目があります。特定の教育方法だけでなく、教育技術の全体がもっと整理分析され、多くのすぐれた実践家や研究者たちの多様な技術(ハウツー)を学び、身に付けることが重要です。
 知識や技術を知らないで子どもの可能性を伸ばすことには限界があります。このことは「手術の方法や薬学の知識を知らない医師」、「心理学の知識や傾聴の技術を持っていないカウンセラー」等の喩えを持ち出すことなく、自明なことです。
 こうした現場で工夫されるべきことと、各学校での研修、自治体での教育施策、学習指導要領を含む国の教育政策は本来地続きであるはずです。現場・教育委員会・国・大学の間が、豊かに広がり、深まるようなエコシステムを創れないかと思っています。(牧野要約) 

 





0 件のコメント:

コメントを投稿