2018年7月24日火曜日
花だより ナデシコ ニッコウキスゲ 前半を振り返る
平成27年度 前期前半をふり返る
今年は、特別支援学級在籍児童が32名になったことから、来年の特支全道大会を見据え、特支担当者の配置を考慮した人事異動を行いました。ところが想定外の1年生の学級増に伴い、教員の配置(期限付教諭)が整ったのは、5月の中旬でした。支援員さんも急に辞めるなど、厳しい船出になりました。その影響からか、入学式から運動会まで、校舎内は毎日が運動会状態で、子どもも先生も走り回り、校長室も連日大賑わいでした。落ち着かない日々が続きましたが、やっと最近、少し穏やかになってきました。これも先生方の指導の賜だと感謝しています。
◇担任を替えないで欲しい! 現在中2になったこうへい君のお母さんと久しぶりに話をしました。「杉の子の親や子どもが一番心配するのは、新学期になって担任が誰になるかということ、その先生が良いとか、悪いかということではなくて、かわることへの不安なの?やっと慣れたと思ったら、かわってしまうと、また一からやり直しになる。信頼関係ってすぐにできないしょ!学校の事情も分かるけど、子どもや親の気持ちも校長先生、分かってあげて…。」と言われました。学校は、さまざまな問題を抱えているため、杉の子学級だけを考慮した校内人事にはなりません。しかし、保護者の心情も考える必要があると反省しました。
◇7月16日 北見市特別支援教育連携協議会 (出席者~専門医師、保健所、支援センター、児相、幼稚園、支援学校、他関係団体などから19名+市教委担当者)
北小からは、教頭先生が、巡回相談部会の委員(北見市教頭会代表)で、私は専門家チーム部会のメンバー(北見市校長会、昨年度特支研担当)という立場で参加してきました。信田教頭から北小の実態について報告した後、関係機関からの報告と交流がありました。
関係団体からは、「特別支援学級在籍の保護者から学校の対応のことで相談を受けています。」とか、児童相談所からは、「多くの事例を抱えています。学校からウィスクをかけて欲しいという依頼がありますが、学校でもできる先生はいるはずです。」という話がありました。学校から児相に依頼がいくときは、第三者機関から、客観的な立場で保護者に伝えて欲しいというねらい(思惑)があるからだと思います。「それが各関係機関の連携のはずでは?」と反論したい気持ちをぐっと堪えて聞いていました。
他にも、「学校では、発達障害のお子さんが、きちんと認識されずに、正しい教育を受けていないのではないか」と指摘する意見もありました。こうした会議では、学校が批判の矢面に立つことがしばしばあります。しかし、真摯に受け止めなければなりません。
◇朝から爆睡、乱暴な言葉遣いは何故? ここ数年、特別支援にかかわり、研修会や講演会にも参加して、特別支援教育の重要性や問題点など理解してきたつもりでいました。しかし、実際のこの4月からの子どもの実態を観ると頭をかしげたくなる事例が多くあります。
給食を食べて、午後から眠たくなる。だから、保育所ではお昼寝の時間がある。入学間もない1年生なら、それも分かりますが、1時間目から、職員室に来て寝てしまう子がいました。寝不足で機嫌の悪い子は、一人二人ではありません。聞くと「12時近くまで、宿題をしていた。」と嘘をつきます。本当は、ゲームをしていたのです。「遅くまで、家族で居酒屋に行っていた。」と正直に答える子もいました。朝ごはんを食べてこない子も多い。障がいを抱えている子こそ、規則正しい生活習慣が必要なのに、非常識な行動に目を疑いたくなります。甘やかし、放任、過干渉など、その子が抱える障がい以前に保護者の姿勢に問題があるのではないかと思いたくなります。
◇母子家庭・父子家庭 「準要保護家庭は観劇代を免除します。」と劇団側から言われ、「100名近くいるのですが、本当にいいのですか?」と担当者が念を押すと「ちょっと待って下さい。東北地方の同じ学校規模では10人くらいしかいなかったものですから…。すみませんが、それではいただきます。」笑えない話です。
準要保護家庭の平均は19%ですが、北小では23%です。母子家庭のほとんどが対象になっています。
◇問題行動の絶えない子の親と面談 着ている服、言葉遣いがいかにもヤンキー風でした。刺青もちらっと見えました。挨拶もなく爆音を残して、ヤンキーな車で走り去っていきました。「なるほどなあ!家庭環境に原因があるのかな?」とため息が出ました。
高級ホテルがなぜ料金を高くしているか。それはホテル側が客を選んでいるからだそうです。高級マンションも価格を落とすようなことはしない。なぜなら住民の質が落ちるのを嫌うからだといいます。豪華客船の旅番組がBSで放送されています。妻とよく見て「一度乗ってみたい?」という話になりますが、ドレスコードがあったり、フォーマルパーティーがあったり、いかにもセレブという感じで、庶民には高嶺の花、逆に疲れる船旅になってしまいそうです。私立の学校は、児童生徒を選ぶことができますが、公立の学校ではそれはできません。「名もなく、貧しく、美しく」という言葉がありますが、幸せな生活(教育)にはお金は必要!だと正直思います。
◇片親だから問題なのか? 私は、小学生の高学年のときから母子家庭になりました。父が亡くなったとき、祖父母や親戚から、「いいかい、世間様に笑われないように子どもたちをしっかり育てるんだよ。」と母が言われていたことを覚えています。
教頭当時、校長先生に連れられて行ったスナックのママの娘さんは、お医者さんでした。「このママは偉いんだぞ!女手一つで一人娘を医大に入れたんだからなあ!」と校長先生は上機嫌で教えてくれました。片親だから、親が水商売をしているからということは問題ではありません。
◎解決策は、教育の充実 問題行動が続く女の子に対応に、母親に言っても埒(らち)があかないので、母方の祖母を呼んで相談しました。私より遙かに年下で、髪は茶髪で今流行の破れたジーンズを履いたおばあちゃんとは思えないほど若いおばちゃんがやってきました。同じく生活保護を受けているので、「孫を見ることはできない。娘にも手を焼いている。」とあっさり断られました。結局、その子は児相預かりになり、施設に送られました。負の連鎖は、どこかで断ち切らなければならない。きちんとした教育を受けさせなければならないと思いました。それが私たちにできること、やらなければならないことです。障がい児を抱えている保護者のほとんどは、その現実と向き合っています。悩み、日々戦っています。そんな保護者には、寄り添い、力になってあげたいと思います
◎信頼される学校づくり「いい情報を流す」 参観日、学級懇談会、講演会、PTA研修会には、来てもらいたい保護者は来ない。スマホやケイタイの所持や使い方について、学校だよりで何度も問題提起をしました。関心があって読んでいる保護者は理解してくれるはずです。しかし、問題は、関心が無く、学校だよりも読まない親です。「学校だよりを出しても、たいした効果はない。」という人もいます。
◎気動車の馬力をUPして、客車を引っ張る 「あいさつをしない子がいます。きちんとしましょう!」とできないことを指摘するより「毎朝、きちんと『校長先生、おはようございます』と深々と頭を下げてあいさつする子がいます。朝から気持ちがいいです。」と言う方が効果はあると思っています。
保護者のほとんどは良識のある立派な親だと思いたいです。学校だより(学校広報)は、テレビや新聞報道と違い、悪いことはなるべく書かないで良い情報を伝える。問題提起をすることで、良識ある保護者に共感してもらい、良識ある保護者を増やす。そのことで信頼される学校につながると考えます。
◎やるべきことをきちんとやることが学校の信頼につながる。過日、法務局の人権擁護委員が来校しました。「いじめに合うので、学校に行かせられない。学校は何もしてくれない。」と保護者から法務局に電話があり、事情聴取に来たのです。担任は、これまで何度も家庭訪問を繰り返しています。昨年は、教育委員会の立会のもと、保護者を召喚し、不登校の解決に向けて話し合いを持ちました。学校の対応は、逐一教育委員会に報告しています。人権擁護委員の方も学校に落ち度はないことを理解してくれて、「保護者に話をしてみます。」と言ってくれました。このように学校としてやるべきことをきちんとやって、誠意ある対応をとることが大事です。
4月から、大きな役職を降りたので学校に居ることが多くなりました。毎日、いろいろなことが起きました。これまで教頭先生に苦労をかけていたんだ!と反省しました。
先生方、本当にお疲れさまでした。夏休みはリフレッシュに専念して、前期後半に備えてください。
サクランボ ハウスの横にある梅は、今年は不作の年のようですが、正門横にあるサクランボの木に今年は実がなりました。サクランボは、同じ品種の花粉では受精しないので、品種の組み合わせをして複数本植えなければなりません。例「佐藤錦→高砂orナポレオン」「ナポレオン→高砂」「高砂→ナポレオン」「暖地桜桃は、自家結実性があって1本でも大丈夫」 学校の木がどの品種なのか分かりません。最初に見つけた5年生に「内緒で食べていい!」と言いました。虫が付いているから、気を付けて食べなさい。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿