2018年7月25日水曜日

花だより マツバボタン ヒマワリ 「こころの強い子」は成績も伸びる


 「こころの強い子」は成績も伸びる  多胡 輝 著(心理学者) 
  ~人間の脳について~ 
 人間の脳は大きく3つに分かれています。一つの頭の中に三つの脳があって分業しているのです。
生き物として生命を維持するための呼吸や体温や血液の循環をコントロールしている「脳幹」、食べたい、寝たいなど動物に共通する欲求を担当している「大脳辺緑系」、勉強したり、周りの人と仲よくしたり、あるいは創造的な楽しみを行ったり、発明・発見を行ったりする人間的な「大脳新皮質」 この三つが層になっているのが人間の脳です。
 一番上にあって人間的な行為を司る大脳新皮質のことを「人間脳」と言います。食べたい、寝たいとかの欲望にかかわる大脳辺緑系を「動物脳」と言います。
 勉強する。マナーを学ぶ。新しいことに意欲的に挑戦する。これはみな人間脳の役割です。それらをイヤだからやらないというのは、結果として人間脳を育てないことになります。すると残っているのはその下にある動物脳ということになります。
 欲望のままにわがままに生きるというのは、動物脳に頼った生き方であって動物のような生き方と言われてもしかたがありません。
 お腹をすかした動物のようにエサを見れば突進するだけの生き方でいいのか、人間としてマナーを守り、周囲に受け入れられて楽しく生きるための知恵を身に付ける生き方がいいのか、答えは自ずと明らかです。
 イヤなことでもそれが回り回って自分のためになるからやる。そうしているうちにイヤなことも好きなことに変わり、人生を明るく可能性ある方向に導いていくというのが人間脳の役割です。
 学校に行きたくないという子どものわがままを親が認めてしまうことは、子どもを愛しているがゆえとは言え、そのことで人間脳が育たず、その子の将来の可能性を狭めてしまうとしたら、それは本物の愛情とは言えません。
 教育とは子どもの「可能性」を育てるということです。
 甘やかすことでそれを閉ざしてしまっていいのでしょうか。
 可能性こそ子どもの全てです。可能性を育む力こそが「がまん力」です。


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