2018年7月28日土曜日

花だより コマクサ アサガオ 研究授業


・・・「言語活動の充実」 4年生の授業研(~感 想~ ・・・
《原稿用紙が特殊なわけ》 印刷室には、いつでも使えるように2種類(低学年用:15×14,高学年用20×20)の原稿用紙が用意されています。ピース又吉の「火花」が芥川賞を受賞して話題になっていますが、作家さんも今はワープロが主流らしく、彼が原稿用紙を使って原稿を書いているか分かりませんが、林真理子さんは、原稿用紙派で行間の空欄には、推敲後にさまざまな書き込みがされているのをテレビで見たことがあります。過去の偉大な作家たちの原稿もそうです。原稿用紙の行間、わずか5~7mmの空欄はその為にあります。学校現場では、先生が“赤”(添削)を入れるのになくてはならないものです。
《映画や演劇、ドラマの台本も行間を広くとってある》 高倉健の『網走番外地』の台本を見たことがあって、(高倉本人のモノかは分かりませんが、波線や記号、感情、表情など演技の注意事項が細かく書き込まれている。)それは楽譜に似たところがあります。
 アナウンサーの原稿も、大きな字で行間を広くとっているとNHKの見学で教えてもらったことがあります。
 さて、4年生の授業ですが
 校長室によく来る握力が4㎏しかないスレンダーで小さな女の子がいます。どうやら運動は苦手らしく、休み時間は外で遊ぶタイプではないらしいのです。
 彼女は、子ネコが2匹写っている写真を選んで
 ~何か、ないしょ話をしているように見えます。一匹の子ネコが「今日ね。ネコ用品の安売りセールがあるらしいよ!」と耳元でささやいています。そしたらもう一匹のネコが「えっ、そうなの?」とおどろいているように見えます。~となかなかおもしろい発想で、彼女らしいなあ。どんな風にスピーチするのか楽しみでしたが、小さい声で棒読みでした。それもまた彼女らしかったのですが…。
 本時のねらいは、「相手に伝わりやすい話し方を意識し、スピーチすることができる。」、「話の中心に気を付けて聞き、良いところや改善点を伝えることができる。」でした。
《本時は、作文の発表会ではなく、スピーチである》
 彼女の原稿は、原稿用紙ではなく、マス目ノートに書かれてありました。それも一行あけて書いてあればよかったのですが、気づきや改善を書き込むスペースがありませんでした。会話文のところに、“ささやくように”とか、“こそこそ話をするように”、“小さい声で”などの“赤”が入れられるか、波線でも入れられるようなスペースなど、直すことを前提の書き方になっていればよかったのにと思いました。そして、行間が詰まって書かれてある文章ほど、読みづらいモノはないのです。
《それでもスピーチの結果は、周りの子から高い評価を得た》
 プレバトの俳句コーナーの夏井いつき先生は、辛口で有名ですが、出演者が「これ、なかなかいいんじゃない!」と評価したモノも酷評します。そして、言葉を置き換えたりして、手直しをするとみんなが納得する作品へと変身させるのです。
 よいスピーチ、よい文章を知らないとアドバイスや批評はできません。「なるほど!」と思わせるプロの技を見せる!そこに教師の出番があります。
 こんなことを考えながら観ていたら、本時のめあて「~話し方を交流しよう。」と黒板に書いてありました。そうか、よいスピーチをするのではなく、交流することがめあてなのか?そういう授業なんだ?
 助言者 最近は少なくなりましたが、研究会の助言者になることが何度かありました。若いときは生意気で好きなことを言っていました。「本時のねらいとちょっと違うんじゃないですか?」と言ってしまった授業がありました。その授業者は、その後、教育局の指導監になり、東京農大教育学部の教授にもなりました。今でも会うとその時のことを言われます。若気の至りです。
 美幌田中小学校(美幌の自衛隊から東藻琴に行く途中にあった学校、当時は30数名のへき地複式校)に27歳から32歳まで6年間勤めました。その間、年に2回指導主事訪問があって、研究授業を行いました。(やらされた)へき複研の特設授業も2回行いました。
 生意気盛りで指導書通りにやるのがイヤで、定型の“わたり”“ずらし”も素直にやらず、いつも突飛な授業をしては、批判を浴びて落ち込んでいました。
 当時の担当指導主事から「教師は教えるプロだから、授業で勝負できる教師になりなさい。単元のねらい、児童の実態から本時の目標を設定し、その目標を達成するために、どんな教材を用意するか、発問は?板書は(計画)?そして、その結果は?授業後の研究協議できちんと主張する。結果に対して言い訳をしない。」最後に「助言者や偉い人が言ったから、その通りとは限らない。信念や自信がないと授業はできないですよ。」こんなことを思い出すのも退職間近からでしょうか?
 授業者の先生お疲れさまでした。楽しませてもらいました。ありがとうございました。
 
あさがお 1年生のアサガオが順調です。先週、研修センターのHP講座で来校した網走小学校の教頭先生が「北小の方がうちのより生長がはやいですね!」と言ったので、「学力テストじゃ負けるけど、アサガオくらい勝たないと!」と牽制すると、宙に浮いているツルを見て、「うちは、ツルが伸びてくると横にはわせるようにしています。生活科の学習なので、いろいろなことに気づかせて、いろいろ試してみるようにしています。」と言うので、「うちは宙に浮いて、ほっておいたらどうなるか?試しているんだよ。」と言っておきました。アサガオの花言葉は、「愛情の絆」です。中庭のアサガオもツルがアーチのてっぺんまで届きました。紫のきれいな花を咲かせています。

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