2018年7月1日日曜日

花だより ヤブカンゾウ 学力低下=北海道の低迷


 学 力 向 上 「いいじゃないですか、多少学力が低くても、大自然に囲まれてのんびり育つ子どもたちは幸せですよ。」 中央から来た講師先生の接待をして言われたことがありました。
 北海道に生まれたから、学力は低くていいのでしょうか?ご存じの通り北海道は、沖縄と最下位争いをしています。オホーツク管内は、その北海道の中で最下位層にあります。私は、この管内で生まれ育ち、教員となりました。まもなく退職を向かえます。悔しくて、やりきれない思いでいます。“学力テストの結果が全てではない。競争を激化させ、一部のエリートつくるものだ!”と現在取り組んでいる学力向上策に反対を唱える人がいます。しかし、学力調査の結果・分析を見ると、全く手を付けていない問題があったり、こんな簡単な問題もできないの?と愕然とします。それに字が乱雑で筆圧が弱い、きちんと消して訂正もしていないなど、学力以前の問題も浮き彫りになっています。この状態が何年も続いています。道教委が言っている学力向上策は、学力の最低保障です。「基礎的基本的なことを確実に身につけましょう!」ごく当たり前のことを言っているのです。
 昨年9月、高校の学力調査の結果が公表されました。期待値の半分程度の結果で、十分な学力が身についていないまま進学していることが浮き彫りになりました。
 学力低下=北海道の低迷
 進学校ではない高校では、小学校の復習をしているといいます。この4年間の全国学力調査の結果を踏まえると当然のことだと言えます。そして、学力低下は、就職をさらに困難にしています。また、学力の低い子の非行率や犯罪率が圧倒的に高いのです。北海道は、地元に残る子どもが8割を超えています。北海道が成長していくためには、人材育成が欠かせないのです。
 道教委は、学力向上のための具体策を打ち出しています。教育課程研修会は、従来の各教科の学習指導要領に基づいた研修から、国語と算数の授業力UPの内容に変わりました。全国学力・学習状況調査を活用した道独自の学力調査の実施、それに伴うチャレンジテストなどがそうです。中には、これに反対する考えもあるようですが、全道的に(行政)・学校(現場)・家庭・地域が一体となって、学力向上に向けて取り組まなければならないときに、それぞれが違った方向を向いていては、効果は上がりません。
 私は“オホーツクの子どもたちの学力が低い”と言われていることに腹が立って仕方ありません。今こそ、オホーツクの教師は、立ち上がるべきです。

夏日の日赤前の噴水

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