2020年7月24日金曜日

花だより 問題行動が絶えない支援が必要な子を日々指導している先生へ ナデシコ


 問題行動が絶えない支援が必要な子を日々指導している先生へ
 特別支援教育連携協議会(出席者~専門医師、保健所、支援センター、児相、幼稚園・小中学校の代表、支援学校、他関係団体などから19名+市教委担当者)に出席して
 関係団体からは、「特別支援学級在籍の保護者から学校の対応のことで相談を受けることが多いです。」とか、児相からは、「多くの事例を抱えています。学校からウィスクをかけて欲しいという依頼がありますが、学校でもできる先生はいるはずです。」、「学校では、LDやADHDのお子さんが、きちんと認識されずに、正しい教育を受けていないのではないか」と指摘する意見もありました。こうした会議では、学校が批判の矢面に立つことがしばしばあります。しかし、真摯に受け止めなければなりません。
🤷‍♂️朝から爆睡? 
 給食を食べて、午後から眠たくなる。だから、保育所ではお昼寝の時間があります。入学間もない1年生なら、それも分かりますが、1時間目から、職員室に来て寝てしまう子がいます。寝不足で機嫌の悪い子は、一人や二人ではありません。聞くと「12時近くまで、宿題をしていた。」と嘘をつきます。本当は、ゲームをしていたのです。「遅くまで、家族で居酒屋に行っていた。」と正直に答える子もいます。朝ごはんを食べてこない子も多くいます。支援の必要な子こそ、規則正しい生活習慣が必要なのに、非常識な行動に目を疑いたくなります。甘やかし、放任、過干渉など、その子が抱える障がい以前に保護者の姿勢に問題があるのではないかと思いたくなります。
🤷‍♂️母子家庭・父子家庭 問題行動のほとんどが片親?
 「準要保護家庭は観劇代を免除します。」と劇団側から言われ、「100名近くいるのですが、本当にいいのですか?」と担当者が念を押すと「ちょっと待って下さい。東北地方の同じ学校規模では10人くらいしかいなかったものですから…。すみませんが、それではいただきます。」笑えない話です。
 準要保護家庭の全国平均は19%ですが、本校では23%です。母子家庭のほとんどが対象になっています。 
 高級ホテルがなぜ料金を高くしているか。それはホテル側が客を選んでいるのです。高級マンションも価格を落とすようなことはしない。なぜなら住民の質が落ちるのを嫌うからだといいます。豪華客船の旅番組がBSで放送されています。妻と「一度乗ってみたい?」という話になりますが、ドレスコードがあったり、フォーマルパーティーがあったり、いかにもセレブという感じで、庶民には高嶺の花、逆に疲れる船旅になってしまいそうです。 
 私立の学校は、児童生徒を選ぶことができますが、公立の学校ではそれはできません。
🤷‍♂️片親だから問題なのか? 
 私は、小学校の高学年のときから母子家庭になりました。父が亡くなったとき、祖父母や親戚から、「いいかい、世間様に笑われないように子どもたちをしっかり育てるんだよ。」と母が言われていたことを覚えています。
 教頭当時、校長先生に連れられて行ったスナックのママの娘さんは、お医者さんでした。「このママは偉いんだぞ!女手一つで一人娘を医大に入れたんだからなあ!」と校長先生は上機嫌で教えてくれました。片親だから、親が水商売をしているからということが問題ではありません。
 解決策は、教育の充実 
 問題行動の絶えない支援の必要な子の母親と話をしました。着ている服、言葉遣いがいかにもヤンキー風です。刺青も見えました。挨拶もなく爆音を残して、ヤンキーな車で走り去っていきました。「なるほどなあ!家庭環境に原因があるのかな?」とため息が出ました。母親に言っても埒(らち)があかないので、祖母を呼んで話すことにしました。私より遙かに年下の茶髪で今流行の破れたジーンズを履いたおばあちゃんには見えないおばちゃんがやってきました。母親と同じく生活保護を受けているので、「孫の面倒は見えれない。」と言いました。結局、その子は児相預かりになり、施設に送られました。負の連鎖は、どこかで断ち切らなければならない。それが私たちにできること、やらなければならないことです。障がい児を抱えている保護者のほとんどは、その現実と向き合い、悩み、日々戦っています。そんな保護者に、寄り添い、力になってやらなければなりません。
👀信頼される学校づくり「いい情報を流す」 
 参観日、学級懇談会、講演会、PTA研修会は、来てもらいたい保護者は来ない。「スマホ・ケイタイについて」学校だよりで何度も問題提起をしました。関心があって読んでいる保護者は理解してくれているはずです。しかし、問題は、関心が無く、学校だよりも読まない保護者です。「学校だよりを出しても、たいした効果はない。」という人もいます。
😉気動車の馬力をUPして、客車を引っ張る 
 「あいさつをしない子がいます。きちんとしましょう!」とできないことを指摘するより「毎朝、きちんと『校長先生、おはようございます』と深々と頭を下げてあいさつする子がいます。朝から気持ちがいいです。」と言う方が効果はあると思っています。
 保護者のほとんどは良識のある立派な親だと思いたいです。学校だより(学校広報)は、テレビや新聞報道と違い、悪いことはなるべく書かないで良い情報を伝える。問題提起をすることで、良識ある保護者に共感してもらい、良識ある保護者を増やす。そのことで信頼される学校につながると考えます。
👍やるべきことをきちんとやる
 法務局の人権擁護委員が来校したことがありました。「いじめに合うので、学校に行かせられない。学校は何もしてくれない。」と保護者から法務局に電話があり、事情聴取に来たのです。担任は、これまで何度も家庭訪問を繰り返していました。不登校の原因は、いじめではなく、学校に行きたくない理由を「いじめ」にしているのです。学校の対応は、逐一教育委員会に報告していて、教育委員会の立会のもと、保護者を召喚し、不登校の解決に向けて話し合いを持ったことを委員の人に話しました。人権擁護委員の方も理解してくれて、「保護者に話をしてみます。」と言ってくれました。このように学校としてやるべきことをきちんとやることが大事です。

 小麦の黄金色、馬鈴薯の緑と白い花、美瑛だけでなくオホーツクの畑も絶景です。

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