2021年3月2日火曜日

花だより デジタル教科書 調べる・覚える・使い分け デジタルと紙の関係 タチツボスミレ

 

 デジタル教科書 調べる・覚える・使い分け デジタルと紙の関係
 スウェーデンの精神医で「スマホ脳」の著者であるアンデシュ・ハンセン氏は、「端末を学習目的の情報集めに使うのは有効だ。」と評価する。ただ、デジタル教科書の本格導入は「やめた方がいい」と明言した。
 根拠として、さまざまな国の研究で「画面より紙の方がじっくり読むことができ、内容が頭に入りやすいことが分かっている。」ことを挙げている。ハンセン氏は「紙の手触りや本のどこに書いてあったという記憶と絡めて覚えやすいのではないか」とみている。また、端末で学ぶ多くの子どもは深く理解せずに「分かったつもり」になってしまう。「難しい文章や複雑な課題を理解するには、紙に手書きする作業が欠かせない。」としている。
 教育評論家の尾木直樹氏は、一人一台の端末を調べ学習に有効活用するのは賛成だが、十分な検証をせずに教科書までデジタル化するのは危険だ」と警鐘を鳴らす。デジタル教科書の本格導入後に「効果がなかった」という結果が出ては取り返しがつかない。国は拙速に進めず、海外の先行事例を慎重に分析すべきだと強調する。端末の方が荷物が軽くなるというメリットを挙げているが、重さの問題を解決する方法は他にもある。 
       読売新聞 2月24日 デジタル教科書 中間まとめ案(上)より
~紙とデジタルの特徴~
 【紙】 
・細部の読み取りや深い思考をしやすく複雑な文章に適している。
・内容が記憶に残りやすい。
・手書きでメモをとりやすく、手書きで行うとより深い理解につながる。
 【デジタル】
  ・速く読める反面、浅い理解にとどまる。
  ・特に子どもは気が散りやすく、内容が記憶に残りにくい。
  ・必要な情報を取り出すなど、表面的で単純な作業に適している。



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