「がんばる」を使わない?
卒業式、卒業生一人一人が、小学校での思い出と中学校での抱負を語る場面がありました。「中学校では、部活と勉強を両立して頑張ります。」などと100%「がんばる」と言います。また、学校の先生が一番多く使う言葉も「がんばりなさい」です。
「明るく元気で楽しい学校」に異論を唱える人はいないと思います。しかし時に、学校がそれを押し付けてしまう構造にあると感じます。ポジティブでなければならないという雰囲気が蔓延している学校になっていないでしょうか。
「がんばりなさい」や「もっとがんばれるでしょう」と伝え、子どもたちからも「がんばります」という言葉を聞かない日はないほどです。また、さほどがんばらないのに「がんばります」と言えば、意思表示や決意表明がすんでしまう便利な言葉として使われているときがあります。
そこで、作文やスピーチでは、子どもたちに「がんばります」を使わないこと、がんばることを伝えたいなら、別の表現をするように話をしています。すると「明日は、もう少し大きな声で言ってみます。」と、具体的な行動を言語化ができるようになる子や「ここまではできるようになりました。」と、振り返って自ら成長に気づくことができる子、そして、「よく取り組んだから、余韻に浸りたい。」と労わる子もいます。
👀ネガティブなときもポジティブなときも、またどちらでもないときも、人間の行動と感情の奥には、「他者に共感されたい」という欲求があると思います。ネガティブもポジティブも、まずは自分の感情に気づき、受け止めること、そして、共感的理解を示すことです。
簡単に「がんばる」を使わないで、「がんばる」の意味をきちんと教えることです。
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