2022年9月30日金曜日

花だより 「メシの食える大人」「魅力的な人」 シラヤマギク

 

    「メシの食える大人」「魅力的な人」を育てる  
            花まる学習会代表 髙濱 正伸氏が北見市で講演
 就職希望の大学生に話し始めたら100名以上いるどの表情も元気がなく、お通夜のようだった。聞くと、就活で20~30社と落ちていて、中には50社以上も落ちている子もいた。中学・高校・大学の入試で、どんなに受けても数校。そして、たいていどこかには通る。今や就活は最大の難関であり、そこで試されるのは「自分には価値がある」と思える心=自尊心なのです。 
 お客様でいられた学生時代は、ナギ同然の港のようなもので、稼ぐ側に回る社会は外海。時代的な厳しさがある今は、波浪厳しく、船出できない学生の心理的負担は相当なものでしょう。経験したことのない壁に直面したとき頼りになるのは、最後は内なる強さです。
「いや、何とかなる」「私は大丈夫」と信じられるかどうか。それを支えるものは、幼少時期から青年期までの育ちでしょう。何度壁に当たったか。乗り越えることができたか。愛されていると感じることができたか。人生楽しいと感じることができたかです。
 幼少時から青年期に必要な経験が不足しているとしたら、20代で埋め合わせていくしかありません。これだけヤワな大人(気の毒なのは本人ですが)を量産した背景には、人が強くなるために必要な葛藤経験を事件化し、騒ぎ立て「可哀そう」の一点張りで取り除いてしまったことにあると私は考えます。
 「花まる学習会」とは、「メシが食える大人」「魅力的な人」を育てる。これからの社会で世のため人のため、家族や地域のために、強い責任感を持って働き、認められ、借り物ではない幸せを感じて生きていける大人に育つように、ただの知識を詰め込む学習ではなく、意欲と思考力を伸ばす学習を行っています。
 これって公教育でもやっていることだと思うのですが…。生ぬるいと思っているのでしょうね?

2022年9月29日木曜日

花だより 安倍元首相の国葬(国葬儀) 月下美人

 


 9月27日、安倍元首相の国葬が行われました。帰宅後テレビのニュースを見ました。
  官房長官として安倍首相を支え、後を引き継いだ菅義偉前首相が友人代表の弔辞の最後に、安倍氏の議員会館の机に読みかけの本が置かれ、山形有朋が盟友・伊藤博文を銃撃で失った後に詠んだ歌に線が引かれていたことを明かし、「この歌ぐらい、私自身の思いをよく詠んだ一首はありません」と語り、「かたりあひて 尽しし人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ」と締めくくると、葬儀会場としては異例の拍手に包まれた。
 報道は、「賛成反対が分かれる中で行われた。」反対派のデモ行進が映し出されていました。「〇〇労組」と書かれた赤い大きな旗が並んでいました。これまでも何度も見た光景でした。
 一般の弔問者がインタビューに「それぞれお考えはあるでしょうが、私は、私の意志でここに来ました。」と答えたご婦人の毅然とした振る舞いに賛同しました。
 野田元首相は、「国葬には異論はあるが、同じ総理を経験した者として、弔意を表したい。」と出席しました。
 私は、かかった費用より‘’反旗も掲げない、黙とうもしない。強制するものではない。‘’とした国葬に疑問が残ります。偉大な政治家を失った葬儀がこのような状況で挙行されたことは、とても残念でなりません。賛成反対に二分されたのではなく、多くの国民は、私と同じように感じていると思います。 物事がスムーズに進むためには、「報・連・相・だ・ね」打診、根回しが大切だと言われます。政治家なら特に大切なのではないでしょうか?
 ~今より後の 世をいかにせむ~です。

2022年9月28日水曜日

花だより 事件や事故が起きやすい場所(犯罪機会論) ハギ

 

 多くの事故や事件は発生確率が高い状況で起こっている。「運が悪かった」「注意するから大丈夫」で片付けてはいけない。
「送迎バス置き去り死」をめぐっては、園長や関係者を追及した報道が過熱した。これは「人」に注目する「犯罪原因論」である。悪者を懲らしめたい気持ちは理解できる。しかし残念ながら、それだけでは再発は防げない。小宮信夫(立正大学教授[犯罪学]/社会学博士)
 事件や事故が起きやすい場所は「入りやすく見えにくい場所」であることが、すでに分かっている。
 例えば、静岡の認定こども園の「置き去り死」では、「バスは車体全面にデザインが施され、外から車内の様子が確認しづらいつくりだった」(日本経済新聞)ことが指摘されている。バス内を「見えにくい場所」にしていたのだ。 読売新聞によると、幼稚園側は、バスの窓がイラストで覆われて外から車内が見えにくい不備を認めているという。朝日新聞は、「せめて普通の窓だったら、異常に気がつく可能性もあったかもしれない」という隣家の住人の声を伝えている。 つまり、ちょっとした配慮で防げた「置き去り死」である。弱い立場の子どもと接する人にとって、最優先であるはずの安全がないがしろにされていたのだ。
 大阪教育大付属池田小事件も、門が閉まっていたら起きていなかったかもしれない。犯人は法廷で「門が閉まっていたら乗り越えてまで入ろうとは思わなかった」と述べている。  日本では、「がんばれば大丈夫」という精神論が強く、反対に科学で安全を守る「犯罪機会論」が低調なのだ。そのため、「置き去り死」をもたらした通園バスのような、「犯罪機会論」に反するデザインは、日本の至る所で見られる。 例えば、アメリカ生まれのコンビニは、元々、アメリカでの犯罪実態の調査を踏まえて、全面ガラス張りの広い窓というデザインを採用した。「見えやすい場所」にしたわけだ。しかし、日本に輸入されると、窓ガラスに大きなポスターが貼られ、「見えにくい場所」になってしまった。これでは、店内では万引きや強盗が起きやすくなり、店の外では車両荒らしや誘拐がしやすくなってしまう。

         

2022年9月27日火曜日

花だより 過度な平等主義、自由、個性の尊重 ヤブラン ホウズキ

 

 尊敬する先輩校長先生(中学校)の「学校だより」の巻頭言から
 小さな生活態度の乱れがあります。例えば、男子は、ズボンからシャツを出す、だらしなくズボンを下げる、女子は、ミニスカートにする、茶髪にする、ピアスをする、化粧をするなどが見られます。そうしたい時期なのかもしれません。
 現代の教育は、過度な「平等主義」や「自由」、そして「個性を尊重する」という世評があります。その中で形式的な平等と自由だけを求めた結果、目的意識をなくした勝手気ままな利己主義だけを容認したともいわれています。
 当たり前のことですが、個人としての個性は尊重し、集団の中での自由はあります。しかし、学校生活は、勝手気ままな振る舞いを認める場ではありません。
 子どもたちは、大人への架け橋を一歩一歩上がっている段階の途中ににいます。これからの変化の激しい社会に生きていくため、集団の一員としてのルールを守る規範意識と行動力をしっかり身に付けさせるのが、学校の役割の一つです。このことを支えてくれるのが家庭教育にあるといえます。子育ての最高責任者は保護者ですし、本校の教育の責任は、私、校長にあります。 

2022年9月26日月曜日

花だより 元斜里町長午来 昌氏「自然の怖さ 先人に学ぶ」 ナンバンキセル ホウズキ

 

  自然の怖さ 先人に学ぶ
 自然の魅力を楽しむ観光で事故が起きた。知床世界自然遺産登録に尽力し、今も保全活動に取り組む元斜里町長の午来昌さん(86)に事故への思いを聞いた。(読売新聞9月24日)
 知床の自然は海も山も厳しい。その怖さを多くの漁師や開拓者が学んできた。そこに商売のために素人が入ってきて、先人が積み上げてきたものを台無しにしてしまった。元町長として申し訳ない気持ちだ。 
 森繁久彌さんが主演した1960年の映画「地の涯に生きるもの」は、海難事故に着想を得た作品だ。森繁さんは、映画を通して知床に生きる人々の思いや海難事故の現実をしっかりと伝えてくれた。この映画には知床観光の原点がある。
 自然に国境はない。知床と北方4島は生態系がつながっていて、一体となった自然保護が重要だ。それにはロシアとの協力が欠かせない。ウクライナ侵略で一から出直しとなるかもしれないが、諦めずに次の世代へと思いをつなげていきたい。何があっても知床と北方4島の自然の魅力は変わらない。
 午来さんは、私が斜里朝日小に赴任した年に20年つとめた町長を勇退されました。そのとき、自叙伝「大地の遺産~知床からのメッセージ~」(大切なことは、みんな知床が教えてくれた)をいただきました。

2022年9月25日日曜日

花だより 「敬老の日」の記念品 ヒガンバナ

 

  敬老の日  近くの日帰り温泉に行くと、孫を連れたおじいちゃんがいた。なるほど「敬老の日」なので、孫が遊びに来て「温泉にでも行くか?」となったのだろう。孫がおじいちゃんの背中でも流すのかなと思って見ていたら、おじいちゃんが孫の背中を流していた。するとまた、別の小さい孫をつれたおじいちゃんが入ってきた。「こら、こら、騒いだらダメだよ。静かに湯船につかりなさい!」走り回る孫をおじいちゃんが追いかけ回っていた。
 “「敬老の日」ではなくて「子どもの日」か?とんだ「敬老の日」になってしまった?” イヤイヤ、おじいちゃんはみんな笑顔。孫はかわいいのだ。これが最高に楽しいのだ。
 ある町では、お年寄りにiPhoneを無料配布して緊急連絡やさまざまなサービスの利用に使っているそうだ。またある町では、さまざまな行政サービスをスマホでできるようにしようとしたら、年寄りは使い方が分からないから、これまで通りでよいという意見に押されたという。そもそもスマホは簡単便利にできていて年寄り向きなのだ。今やお年寄りたちは、上手に使いこなし、「iPhoneのない生活は、考えられない。」と言っている。買い物だって、近くにスーパーやデパートがなくたって、スマホで注文すればドローンが配達してくれる時代になった。時代は大きく変わっている。スティーブ・ジョブス氏は、お年寄りの生活まで変えた偉大な人だ。「敬老の日」に和菓子などの記念品を贈るのは、もう時代遅れだと思う。

2022年9月24日土曜日

花だより 道民の平等偏重思考 ゲンノショウコ

 

   進歩阻む「平等偏重」 
 昭和30年代の全国学力テストで、北海道と同様に順位の低かったのは秋田県だ。ところがその秋田県がトップクラスになって、北海道は最下位に低迷している。これは、努力したところとしなかったところの違いである。いま努力をしなければ、40年後も変わらないだろう。
 保護者に北海道の子どもたちの学力が低いことを話題にすると「勉強ばかりできてもね。」という答えが返ってくる。学力は二の次という意識が強い。
 「学力偏重の弊害」というが、テレビからの情報は東京の情報が多い。テレビの情報が北海道の状況だと思ったら間違いだ。そもそも北海道には、有名私立校はないし、受験戦争のようなことはない。現実を見るべきである。学力向上自体は、明日の北海道を作る人材を育てるのだと考えたい。
 競い合うことの楽しさ、競い合って勝った人を賞賛することも必要。横並びではなくそれぞれの分野で能力に優れている人を育てないと、地域も豊かにならない。北海道の地方は、衰退していくばかりだ。
 国の施策として土地をもらって開拓を始めた北海道では、抜け駆けのような特殊なことをする人は排除せざるを得なかった。このことが、何事も平等にやっていきましょうという風土を生んだのかもしれない。「学力が高い」ということを、あたかも悪いことのように幼い頃から言われたという人もいる。突出したことを嫌う風土は、北海道が成長していく上でブレーキになる。と指摘する人がいる。
 まず「変える」という気持ちを本当に持つことが大切だ。均質であることを求めすぎては進歩はない。まずそのことを理解し、教師が変わらなければならない。

2022年9月23日金曜日

花だより 節目を大切にする(前期終了) ソバ 秋刀魚

 

節目を大切にする”  前期終了 終業式、始業式に伝えたいこと
 4歳の平均身長は99cm、5歳は106cm、一年で約5~10cm伸びます。私は健康診断で測ったと1cm縮まっていてショックを受けました。
 竹は1 日に1メートル以上も伸びることもある成長の早い植物です。しかし、ただ上へ上へと伸びたのでは、自分自身を支えきれなくなってしまいます。そこで、自分を支えるために「節目」があります。強風にさらされたり、雪が積もったときでも、体を「くの字」に曲げて耐え抜き、簡単に折れることはありません。それは「節目」があるからです。同じように、私たちも「節目」があるから成長するのです。更なる成長には「節目」が必要なのです。学校では、入学式、終業式、始業式、卒業式、他に運動会や学芸会も「節目」です。竹のように大きく成長するためには、「節目」ごとに「目標をはっきりと立てる」ことが必要です。
《家庭にもある節目》 正月、節分、ひな祭り、端午の節句、七夕、お盆、お彼岸、お祭り、誕生日、クリスマス、暮れの掃除など、家庭内の行事も大事な節目です。家族内の触れ合いが深まるだけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんなど世代の異なるさまざまな人々とのかかわりやつながりができるなど、地域社会へも目が向くきっかけになります。しかも、日本の文化・伝統に親しむとても良い機会でもあります。また、初詣や節分など、無病息災を祈ったりすることは、人間の力を超えたものへの畏敬の念を深めるなど宗教的な情緒を育むことにもなります。季節の区切りや年中行事を家族で大切にしたいものです。



2022年9月22日木曜日

花だより お彼岸を大切にする日本人の心 ツユクサ 彼岸花

 

 お彼岸
 太陽が真東からのぼり、真西に沈んでいく「春分の日」と「秋分の日」をはさんで前後3日間がお彼岸です。お彼岸になるとどの家庭でも仏壇には亡くなられた方の好物や春は“ぼたもち”、秋は“おはぎ”などたくさんのお供物があがります。
お彼岸て何?」今の若い人は知らないようです。おはぎも食べたことない
。食べたことがあっても好きじゃない。美味しいスィーツは、他にいっぱいある。
 子どものころ、お彼岸になると家族でお墓参りに行き、お墓の掃除をして、お参りをした後は、お供えしたモノをみんなで食べる。ばあちゃん手作りのおはぎを食べるのが楽しみでした。それは年中行事だったので、誰に教えてもらうこともなく、そういうものだと思っていました。
 「供養」とは?
 薄く切られたリンゴが2切れ仏壇に供えてある。りんごは亡くなったおじいちゃんの好物だった。高齢になって歯が弱くなってからは、堅いりんごは食べられなくなり、いつもおばあちゃんが食べやすいように薄く切っていた。生前と同じくりんごを食べやすいように薄く切って、「さあ、召し上がれ」と言わんばかりに爪楊枝をさしてお供えしてある。
 豪華なお供えがたくさん並べられてあってもラップにくるんだままでは供物とはいえない、質素ではあるが亡くなったおじいちゃんを偲ぶおばあちゃんの優しい気遣いを見て取れます。これが本当の「供養」なのです。これが宗教だと思うのです
 地域の行事に関心がない子が多いことが、全国学力状況調査で明らかになりました。これは子どもの問題ではなく、大人が日本古来の季節の行事を疎かにしているからです。霊感商法にひっかかることはないと思います。
 



2022年9月21日水曜日

花だより ハロウィンor秋の神社祭 ススキ

 

「秋のイベントといえば?」という問いに多くの人が「ハロウィン」と答えるようになった。ハロウィン🎃の本来の意味より、ファッション性が注目されているようだ。
 日本人なら「秋の神社祭」と答えてもらいところだが、コロナで各地のお祭りが中止になっているのは寂しい限りだ。
 過日、地域の神社祭典の役員が来園して、「今年は、せめてお神輿の巡行だけでやりたいと思っています。園の前を通るので、ぜひ園児に見てほしい。」と言われた。
  ◎秋季神社例大祭◎
 春には五穀豊穣を願い、秋にはその収穫に感謝するのが神社のお祭りだ。他にも「大漁追福」「商売繁盛」「疫病退散」「無病息災」「家内安全」「安寧長寿」「夫婦円満」「子孫繁栄」「祖先崇拝」「豊楽万民」「天下泰平」などの招福祈願、厄除祈念として行われるのがお祭り。日本人は農耕民族、特に地方には、大小多くの氏神様を祀る社がある。農耕は集団作業であり、日本人は、互いに助け合って生きてきた。日本の祭りは、日本人気質と大きく関わっている。
 今は世俗化が進んでいるが、今なお祭のときは都市化によって人間関係の疎遠になった地域住民の心を一体化する作用があると言われている。コロナの行動制限が解除されている。お祭りを解禁は、まだなのだろうか?今こそ「無病息災」を願うお祭りを大切にしたいものだ。

2022年9月20日火曜日

花だより 人生の引き際(敬老の日) アキノタムラソウ

 

 
 65歳以上最多3627万人 65~69歳の就業率5割超
  9月19日(月)「敬老の日」の新聞記事
 国連の推計によると日本の高齢者の割合は29.1%で世界で最も高い長寿国である。
 早朝からウォーキングをしたり、スポーツジムに通ったり、スマホを自由に扱う元気なお年寄りが多い。「生涯現役社会」という言葉があるように仕事を続けているのは当然だろう。自分のこの年齢になって、まだまだいける。まだ、敬老を祝ってもらう対象ではないと思っていた。
 この記事の隣に『高齢ドライバーの皆さんへ』という広告記事があった。
 ~どれほど運転に自信があっても、常に細心の注意をはらってください。少しでも運転に不安を感じたら、ご家族に相談してください。あなたやあなたの家族、そして誰かの大切な人の幸せを守るために~
 これは07年、当時10歳の長女を交通事故で亡くしたタレントの風見しんごさんからのメッセージです。
 高齢者の運転操作ミスによる交通事故が後を絶ちません。いくら元気だからといっても老いには勝てません。まだまだ若いと過信は禁物です。寅さんの名言・名セリフに「男ってものはな、引き際が肝心よ」というのがあります。職場でも、「いつまで校長面してるんだ!」と思われているかもしれません。そろそろ引き際を考えなければならない年齢になりました。


2022年9月19日月曜日

花だより 教委いじめ担当部署は教員出身者だらけ 秋桜

 

 教育委員会いじめ担当部署 全員が教員出身が53%
   対応に甘さ指摘も 109自治体 読売新聞社調査 9月18日(日)
 いじめ問題を担当する職員全員が教員出身者で構成されていることが同社の調査で分かった。教委が適切に対応せず、深刻な事態に発展する事例が絶えない背景に、調査担当に教員出身者多く、「身内意識」から第三者の目が入らないことから、初期段階でいじめを認めないことがあると指摘。
 教員出身者がいじめ担当に配置する理由は、「学校現場を知っており、適切な指導が期待できる」(99.1%)、「問題発生時、すぐに学校に入れる」(78.1%)と続く。
 本来、学校を指導する立場だが、教員への「身内意識」から、いじめの放置や、資料の隠蔽など、不適切な対応が各地で繰り返されている。旭川市の教育委員会でも12人中12人が教員出身者だった。教員出身者だけで調査を行うべきではない。なれ合い体質を厳しく批判した。
 日曜日の朝刊一面記事だった。目が覚めた。全国の政令都市と中核都市の教育委員会が調査対象だった。地方の市町村教委にも退職校長の多くが、教育専門員とか教育専門相談員という役職で再就職している。*学校現場を知っており、適切な指導を期待されてのことだ。自分もその一人だった。職務は多岐にわたっている、当然いじめ、体罰、不登校にも対応する。それまでの経験から学校にアドバイスする指導的な立場だと理解していた。身内意識が強く、なれ合い体質だったとは思っていないが、世の中大きく変わっている中で、学校(教育現場)は、保守的で閉鎖的であることには間違いない。教育改革や働き方改革が一向に進まないのもこのためだ。それでも、いじめ問題に真摯に向き合っている教員が多くいることだけは分かってほしい。
 

2022年9月18日日曜日

花だより 敬老の日のもちつき会 コスモス

 


「敬老の日」**杵と臼のもちつき**
 「敬老の日」に合わせて祖父母参観日に「もちつき会」を計画しました。おじいちゃん、おばあちゃんに来てもらって、杵と臼を使ったもちつきの仕方やあんこもちの作り方を教わるという計画を立て案内したところ、あるおばあちゃんから「私は“もちつき”をしたことがありません。ひいばあちゃんが行ってもいいですか?」という答えが返ってきました。
 私の子どものころは、お正月が近づくと朝早くからもちつきをしました。しかし、もちつきは、祖父母がやっていました。私の母(4年前に88歳で他界)の時代は、すでに「もちつき機」を使っていました。老人クラブの集まりは、「和服を着たおばあちゃんが民謡を歌う。」というのは20年~30年も前の話です。母は「そんな集まりなら行かない!」と言いました。母の趣味は社交ダンスでした。
 「敬老の日」は、おじいちゃん、おばあちゃんが孫と一緒にテレビゲームをする時代になりました。遠くにいる孫とは、LINEのテレビ電話です。
  「祖父母参観」用の案内に使うカットを探していると白髪で着物を着たおじいちゃん・おばあちゃんのカットがありました。祖父母といっても40~50代です。ちょっとこれでは失礼だと思いました。
 孫は、じいちゃん、ばあちゃんが大好きです。可愛がってくれて、何でも買ってくれるからです。それと昔の話を聞くのも好きです。「敬老の日」は「孫の日」でもあります。

2022年9月17日土曜日

花だより 子どもを大切に思っているなら、子どもの作品を目立つところに飾る フヨウ

 

           

 ~家に子どもの作品を展示する~  
 子どもを大切に思っていることを伝える最も効果的な方法は、子どもの作品を目立つ場所に、それもちゃんと額に入れて飾ることです。
 玄関、冷蔵庫の扉、居間の壁など、子どもの作品を展示することで、その作品が重要で価値があり、それを誇りに思っていることが子どもに伝わります。
 子どもにとって自分の作品は自己表現です。親が子どもの作品を飾ると、たとえ作品の意味や善し悪しが分からなくても、子どもは自分が大切にされていると感じます。
 【作品を展示する2つの効果】
①子どもの表現能力を評価することができる。
②子どもに別な方法でも自己表現をするよう促すことができる。
 お母さんやお父さんが気に入ってくれるなら、今度は別のタッチの絵を描いてみよう、詩を書いてみようと子どもは思うはずです。
 子どもの作品をどれくらい長く展示しておくかは、子どもがどれくらい生産的かにもよります。もしも古い作品を処分する必要が出てきた場合には、子どもが見ていないところで慎重にしましょう。
 一言、注意をしておきます。子どもが恥ずかしいと思うものは展示しないことです。子どもの作品を展示することは、「この子は特別な存在であり、この作品を展示することはその証しである。」という、親の愛情表現です。それは子どもの自尊心をはぐくむ素晴らしいメッセージになります。
 私の両親は、教育書などを読むことはなかったと思いますが、幼稚園の頃からずっと私のかいた絵や習字を家に飾ってくれていました。大した作品でもないのに、お客さんはそれを見て「あら、これヨッちゃんがかいたの?じょうずねえ~。」と(お世辞で)言ってくれました。言われると悪い気はしません。母が亡くなり遺品整理をしていたら、押し入れの奥から、私の子どものころを作品がたくさん出てきました。箱に入れて大事に仕舞い込んでいました。


2022年9月16日金曜日

花だより 常識と法律 キキョウ

 


 大人としての常識が身に付いていない人を子どもという
 子どもは、教育(子育て)を通して、常識が身に付きます。子育ての最高責任者は保護者です。保護者の常識に頼るのが、子ども園や学校の立場です。
   では「常識」とは? 
 常識とは、長い年月をかけて積み重ね練り上げてきた「地域社会や職業仲間のつきあいの知恵」で、ストレスを感じることなく和やかに、感情の行き違いやトラブルをなるべく少なくし、それぞれがそれぞれに振る舞いや生き甲斐をもって生活できるように共有している知識や価値観であり、行動です。 
 ~常識が身に付いていると~
①社会人として認められる。 
②人間関係がうまくいく。   
③無用なトラブルが少なくなる。
④信頼される。  
⑤情報が得られやすくなる。  
⑥指導・助言をしてくれる人が増える。
⑦相談に乗ってもらえる。  
⑧応援してくれる人が現れる。 
⑨協力し合える人間関係ができる。
⑩本当にしたいことに打ち込めるようになります。
 法律家は「自分たちの常識で解決できる成熟した社会には法律はいらない。ところがそれができないから、争いを解決するために法律が必要なのだ。」と言います。政治家でも教師でも非常識な行動をとることがあります。「常識力」を高めたいものです。

2022年9月15日木曜日

花だより 子どもは、悪い言葉をすぐ覚える ヒョウタン

 


 ~言葉の使い方を教えるのは親の務め~ 

 子どもは、悪い言葉をすぐ覚えます。親も使っている、友だちの影響、テレビの影響かもしれません。最近、誰に対してもため口で話すテレビタレントが人気になっていますが、困ったものです。また、何でも言葉を短縮する若者言葉には着いていけません。社会人になったら、正しい言葉遣いができるか心配です。
 親は子どもの間違った言葉づかいを矯正する必要があります。言葉の間違いを犯さない子どもは一人もいません。子どもは単語のさまざまな組み合わせ方を試します。その組み合わせが間違っているのに、誰もそれを指摘して直さないなら、子どもはそれが正しいと誤解して使い続けてしまいます。
 特に日本語は、敬語やていねい語など、TPOに合わせて使い分ける必要があります。言葉が正しく使えないために「低学力」と判断される場合があります。親は子どもにそういう損をさせないように配慮すべきです。将来、それが原因となって社会に適応できずに苦しむことがあります。子どもは周囲の人やテレビから好ましくない言葉を覚え、特定の言葉の響きに喜びを感じます。しかし、その中には、人を罵倒したり差別したりする不適切な表現が含まれていることがあるので要注意です。そんなとき、親は「そういう言葉を使ってはいけません。」と注意する責任があります。そうしなければ、子どもはそれを受け入れられると思い込んでしまうからです。言葉の使い方が不適切だと周囲から拒絶と批判を招き、自尊心を台無しにしてしまいます。何より、まず親が範を示す必要があります。

2022年9月14日水曜日

花だより こども園のジェンダーレス ツリフネソウ

 

           
 小学校生活科の教科書では、青系の服の男の子、赤やピンクの服やスカートの女の子が描かれていたが、ジェンダーレスの考えから、今は描き方が変わった。ランドセルの色も男女で差が無くなってきている。しかし、こども園など幼児施設では、「男の子だから」「女の子だから」と、分けて考える傾向にあり、ジェンダーへの取り組みは遅れているように感じます。性別の境界線をなくし、子どもと関わっていくジェンダーレス保育へ転換する必要性は、感じているところです。しかし、男の子、女の子と分けて保育するということがあまりにも普通になっている日本では、しっかりと意識しないと無意識にわけて考えてしまうことがある。
 保育中に「男の子は、女の子に優しくしてあげるとかっこいいんだよ」とか、洋服を選んでいる女の子に「このスカートとかピンクのお花がたくさんついていて、女の子らしいんじゃない?」など、性別分けしている発言を無意識にしていることがあります。わざわざ男の子、女の子とつける必要はないのに、自然にでてきてしまう。何気ない発言や無意識にでる発言の数々が、「僕は男の子だから」「私は女の子だから」と考えるような思考を作ってしまっています。
 無意識のうちに、男女を色分けしている?
 ジェンダーレスを否定的ではなくむしろ肯定的に考えるとしたら、色分けにも意識をむけるべきです。たとえば、男の子は青系、女の子は赤やピンク系で色分けしてしまうことがあります。しかし、だからといってジェンダーレスを意識しすぎてしまうと、保育がしにくく自分を苦しめることになりかねません。
 従って、ジェンダーレス について細かく目をむけるよりも、個人の意思を尊重してあげる意識をもって、子どもらと関わることが大切です。
 ジェンダーレス保育の視点からすれば、自分は無意識に社会的視点で子どもたちと関わっていたことに気づかされます。それは別に悪いことでもなく、時にはそれにより子どもたちに分かりやすく思いが伝わることもあります。しかし、これからの時代、子どもたちの未来の可能性を少しでも広げるために、自分の常識を一回考え直して、「ジェンダーレス保育を意識する」ことは、子どもたちの未来をより大きく、新たな可能性を秘めていると思います。

2022年9月13日火曜日

花だより ヒューマンエラー(園児バス置き去り死事件) クズ

 

  
  園児バス置き去り死事件の会見 園長の言動に批判殺到 視聴者怒り!!
  テレビのワイドショーは、連日、統一教会と政治家の関係とこれを報道しています。ネットではあることないこと書き立てています。
 危機管理の「典型的な危機管理の悪例」 
 園長の姿勢が園全体にまん延していて、職員にも危機感がなかったのではないか?だれかが「ちょっとおかしいよね。6人いないね。5人だね。」と言えば、解決していた問題。降車時に、全員降りたか、忘れ物はないか、最後に車内の確認するのは当たり前のことで、ごく当たり前のことをやっていれば防げたことです。
 同様な例として、知床の遊覧船沈没事故があります。これも社長の対応が批判されました。
 ヒューマンエラーが起きる3つの原因~「確認不足」「伝達ミス」「判断ミス」
 具体的には、認知ミス、不注意、意識の低下、知識や経験不足、慣れによる手抜き、集団欠陥、連絡不足、パニック、心身の機能低下など、さまざまな要因があげられます。
   ヒューマンエラーが起きやすい職場の雰囲気には一定の共通点がある。
1 管理者のヒューマンエラーへの認識が低いとマニュアルの整備や業務上のルールが決められていなく、確認不足や判断ミスが起こりやすい。
2 目先の業務に追われて余裕のない多忙な職場では、ダブルチェックする時間がない、疲れて頭が回らないなど、ヒューマンエラーを誘発しやすい。
3 職員間のコミュニケーションが不足している場合も互いの職務内容を把握していないため、伝達ミスなどによるヒューマンエラーが発生しやすい。
 ヒューマンエラーの一番の原因は、管理者の姿勢ということです。対岸火事ではありません。心して取り組みたいと思います。

玉ねぎの収穫最盛期


2022年9月12日月曜日

花だより 生活・総合 原点回避とイノベーション ジンジャー

 

 2022年11月4日、第31回北海道生活科・総合的な学習教育研究大会オホーツク・北見大会が開催されます。オホーツクでは5回目の開催になります。
 研究内容を見ると「自分発、自分行~学びを自分事として捉え、本気で学び続ける子ども~」とありました。オホーツク管内の生活・総合研の本気度が出ているのかと思いましたが、今の生活・総合の現状を見て感じていることを書きます。
 生活科は、願いを持ってやり遂げる
 生活科は体験が手段になってはいないか?「これで気づかせました。」という教師の声を聞くと、気づきの質を上げることが目的になってしまっているような気がします。大切なのは、子どもたちが願いを持って自らやり遂げることです。その過程で様々な気づきが生じ、その中で意味のあることを理解し、学んでいくことが重要です。
 前年度踏襲は避ける
 毎年同じカリキュラムを踏襲するようなことは避けたい。「子どもたちに必要だから」という姿勢で臨んで欲しい。
 既に多くの教材や単元が開発されているので、新しく教材開発するという感覚が薄れています。何故その単元に取り組むか。もう一度立ち止まり、目の前の子どもたちの姿を見て考えて欲しい。活動を充実させるために、各教科、領域などとの合科・関連指導をもっと積極的に取り組んでほしい。教師は常に新鮮な自分で居続けることが大事です。
 ロングセラーのお菓子は、昔のままの味ではない。毎年少しずつ味を変えている。それが企業努力というものです。
 「原点・理念に基づいたイノベーション」
 これからの生活科や「総合」を考えると、体験や課題解決の方策も大切だが、その根底になる理念に基づいた提案が大事です。
 生活科と「総合」を学んだ子どもたちからは、「自ら工夫して学ぶこと」や「共に考えること」に対して喜びを感じたなどの声を聞きます。そこには、「自分づくり」の理念を受け、生活科と「総合」が生涯の学びの基礎になっているのです。いろいろな人がさまざまな考えを持っています。人と関わることで、自分のことを改めて知ることができます。こうした「人間観」を踏まえた活動を考えていくことが大切です。 
 生活科と「総合」は、「探究」と「協同的な学び」を実現している教科です。それを他教科などにも広がるように体験の質を高める必要があります。それは体験を繰り返すだけでなく、表現活動を取り入れながら学習意欲を高めることが重要です。友だちと互いの意見を交換し、新たな考えに出合うことで思考力や判断力が高まっていきます。
 子どもたちが本気になり、物事を真剣に追求しようとする。こうした姿をめざす上で、質の高い指導力は欠かせません。生活科や「総合」に熱心に取り組むイノベーションな教師が今必要です。

2022年9月11日日曜日

花だより ホンモノに触れる  ヒメジュオン

          

       説教よりも、感動する一場面の方がずっと効果がある。

  コロナは観劇の機会も奪いましたが、今年、2年ぶりに劇団の公演が実現します。地方の子どもたちは、生の舞台を見る機会はほとんどありません。貴重な経験なのです。感動する心は文化芸術に止まらず、スポーツや学術や科学技術の分野でも大きな影響力を持っています。新しい発見や工夫が、感動や美意識といった心の動きと関係しているとも言われています。学力向上には、育むべき豊かな心を含むものでなければなりません。
 国際舞台で活躍する著名人がよく言うのは、自国の文化についての知識や経験がいかに大切であるかに気づかされます。文化芸術は国際人の教養であり、国際社会での学力に他ならないのです。豊かさや品格の伴わない学力は通用しない。歌舞伎や相撲など日本の伝統文化について、外国人の方が詳しいことがあります。生の歌舞伎や相撲を見たことのない日本人は案外多い、恥ずかしい限りです。何より文化芸術は、人間としての豊かさ、本物の心の豊かさを保障してくれるものです。人間の弱さにつけ込んだバラエティ番組や中身のないYouTubeなどに子どもの心を委ねてよいはずはありません。いくら成績が良くて科学の知識があっても他人に手をかける子どもを育ててはならないのです。道徳の授業だけで豊かな心が育まれるわけではありません。芸術の秋、文化の秋です。コロナの行動制限も緩和されました。この機会にちょっと文化に関する催し物に足を運んでみるのもいいでしょう。
 質屋の目利きは、多くの本物に触れることだそうです。本物を見ていないと偽ブランド品をつかまされてしまいます。「開運!なんでも鑑定団」(テレ東)で骨董品が本物か偽物か、専門家の鑑定に一喜一憂する場面が楽しみで見ていますが、本人評価額100万円が、1000円になるときがしばしあります。見分ける目利きは難しいです。目利きも教養もお金と時間をかけないとなりません。


2022年9月10日土曜日

花だより 「食」生活の乱れと「子ども食堂」 ヤマブドウ 栗

 

「子ども食堂」 今は、戦後の食糧難で子どもがご飯を食べられない状況とは、全く違います。それなのになぜ「子ども食堂」が誕生したのか。飽食の時代にあって、お母さんが仕事で一人で、コンビニ弁当を食べなければならない子に、無料または安価で栄養のある食事や温かな団欒を提供する地域のボランティア活動が広がっています。食事は、ただ食べればいいというものではないのです。
 心身の成長期にある子どもにとって食事は極めて重要なものです。最近、子どもの朝食欠食や孤食、偏った栄養摂取による肥満傾向の増大、生活習慣病の若年化など、食に起因するさまざまな健康問題が生じています。言うまでもなく、子どもの健康な体の形成のため栄養バランスのとれた食事を作って上げるのは親の努めです。もちろん食事は単に子どもに栄養を与えるだけのものではありません。親が心を込めてつくった食事は、親の愛情を自然に子どもに伝え、それによる満足感・安心感は子どもの心を豊かで強いものに育てる機会にもなるのです。
 回転ずしやファミリーレストランなどの外食チェーン店の駐車場は、週末にはどこも満車状態です。夜9時過ぎに居酒屋で食事をしている母子にも会ったことがありました。「たまにはみんなでどこか食べに行くか?」というお父さんの声に「やったあ!」と喜ぶお母さんと子どもたちもいるでしょう。しかし、それが毎日だと困りませんか?
「子ども食堂」が繁盛すると、お母さんはますます料理をしなくなるのではないか?心配です。
園庭の栗の木 今年はたくさん実をつけました。
 

2022年9月9日金曜日

花だより 自立のモトは意欲 意欲の基は安心感 タマスダレ

 

 NHK「お母さんといっしょ」の体操のお兄さん佐藤弘道さんの著書『子どもはぜんぜん、悪くない』から
 12年間でのべ15万人の子どもたちを見てきて感じたことのなかに、スタジオに子どもが来ても、お母さんから離れず、体操のお兄さんと一緒に遊べない子どもがだんだん増えてきた。以前もそういう子どもは時々あったけれど、いつもではなかった。それが毎回どころか、3人も、時には5人も見学になってしまうことが出てきたというのです。もちろん、佐藤さんはプロですから、子どもの関心を引いて、お母さんから離れるような技をたくさん持っています。しかしそれを持ってしても、どうしても離れられない子どもが増えてきたというのです。
 子どもが親から離れて遊べるのは、いつも親が見ていてくれるという信頼感があるからです。少しでも離れたら、親がどこかに行ってしまうのではないかと思ったら、子どもが親から離れないのは当然です。親子の信頼関係が薄れてきているような気がします。
 子どもの「生きる力」を育むのは「安心感」
              子どもを自立させるには、どうしたらいいか?

 自立のモトになるのは意欲です。意欲の元になるのは安心感です。安心感は、じゅうぶんに甘えて、甘えを受け止めてもらうことで得られます。
 じゅうぶん甘えて、安心感をもらった子どもが、「自分でやりたい」という意欲を持ち、自立に向かうのです。甘えない人が自立するのではなく、甘えた人が自立するのです。甘えていい子ども時代に、じゅうぶん甘えた人が自立するのです。
「8歳くらいまではしっかり甘えさせる。そうしたら、子どもは心の安定したいい子に育つ」という言葉があります。ただし、甘えさせるということは、子どもの言うなり、子どもの言うことをそのまま全て鵜呑みするということではありません。
 高学年になって、子ども:「今日は、学校に行きたくない。」親:「そうかい、嫌なことがあるのかい?それなら無理しないで休みなさい。」これでは自立心は育ちません。
園庭に咲いたダリア

2022年9月8日木曜日

花だより 「がまん力」を育てる コルチカム

            
 「がまん力」をいかに育てるか大事です。具体的には生活の中の「ルール」と「マナー」を身に付けることです。  
 問題行動を起こす少年少女たちの特徴は、ふだんの生活にやる気を感じさせないことです。「かったるい」「眠い」「シラケる」「関係ない」「どうでもいい」は、彼らがしばしば発する言葉です。どれも怠惰な感じがします。何かにつけしまりがない。快活さや楽しさのない生活を送っています。
 このようなめりはりのない生活の中で、「がまん力」が育つはずがありません。日常生活にしまりやめりはりをつけ、小さながまんを積み重ねることが大切です。
 どんな小さなことでもいいので、日常生活の中にルールを具体的に取り入れることが大事です。家族で決めたことを守るにはそれなりの「がまん」が必要です。
 たとえば冷蔵庫に子どもの好きな飲み物が入っています。それを飲めるのは午後3時と夕食時と決めます。また1回に飲む量はコップに1杯と決めます。そして、決めたらそれを守らせることです。
 冷蔵庫を勝手に開けて好きなだけ飲めるというのでは、子どもは肥満になるし、そのけじめのなさが「がまん力」を育てるのに邪魔になります。どんなことでも決められたことを守るのは、小さながまんの積み重ねです。そんなとき子どもは、「こんなルールは、うちだけじゃないの?」と言うかもしれません。そんなときは、「ヨソはヨソ、うちはうち」と教えることです。


2022年9月7日水曜日

花だより 「関わり」~心を寄せあい あたたかい職場~ ミョウガ ドングリ

 

 「就職しても、3ヵ月で辞めてしまう子が結構いる。半年持てば何とかなる。」高校の進路指導の先生の言葉です。 今の子の忍耐力は3ヵ月が限界なのか?「自分には、もっと違う道があるはずだ。新たな夢を追いかける。」とカッコいいこと言うのですが、結局、定職につかずニートになる子が増えています。世の中、そんな甘くはないのです。
「関わり」~心を寄せあい あたたかい職場~
 職場で、学校で、地域社会で、誰もみな他人と関わりながら生きている。なかには気の合わない人、苦手な人もいて、時にはそうした人とともに仕事をしなければならない、気乗りしない行事やつきあいの場にも出なければならない。それは少なからず憂鬱で、面倒なことです。しかし、どんなに煩わしくても、他人との関わりは避けることはできません。それが嫌で仕方ないというのでは、毎日が苦痛になるばかりです。
 どうせ避けられないのなら、それをむしろ楽しみに変えるよう、心の切り替えがすべきです。いろいろな人と出会い、人間関係を結んで、さまざまな関わりあいをしつつ日々を送る。これこそ生きている証だと積極的に受け止め、関わってみることです。そうすれば案外そうでもなかったり、意外に面白いことに気づいたりするものです。新しい何かが見えてくるに違いありません。
 一度きりしかない人生、この日、この時が大切です。“嫌だ、厄介だ”と自ら心を暗くしていては、あまりにももったいない。 PHP №731 特集「人間関係の気疲れに…」
 子ども園の職員と面談して、多くの人から言われたのは、「この温かい雰囲気の職場が好きです。ずっと働きたいです。子どもたちの無邪気な笑顔を見ていると嫌なことを忘れさせてくれるのです。」それは皆さん一人一人が努力して、自らの心を明るくしているからだと思います。
園庭のドングリ
 

2022年9月6日火曜日

花だより 「ぼく、悪くないもん」 ヨルガオ 

 

 ~「悪いのは相手」???~
 小さい子は、「ぼく(わたし)は悪くないもん」とよく言います。身をかばいたいという気持ちは小さい子どもほどあります。こんなとき「あなたは悪くないわよ。」と迎合するようなことは言ってはいけません。「本当に自分が悪くないかどうか、相手の気持ちになってもう一度よく考えた後で、もう一回話しを聞きます。」と言うべきです。
 ここで大切なことは、子どもがどんな話をするかではなく、小さい頃から、一度立ち止まって考える時間を身に付けさせることです。
 品格のあるお母さんは、そう簡単に子どもに迎合したりしないものです。簡単に迎合すると子どもは自分のやることは何でも正しいと思い、単純に悪いのは相手だと思ってしまうのです。
 これは交渉のテクニックのように、相手にすべて責任を押しつけて、悪いのは相手と決めつけて交渉をはじめるやり方です。最後まで自分の落ち度を認めようとしない。これを交渉テクニックだと思って続けていると、自己中心的な人間になってしまいます。こんな人が増えてきて世の中がギスギスしているように感じます。
 子どものケンカやトラブルは、よほどのことがない限り100%相手が悪いということはありえません。立ち止まって考える時間をもてばわかるはずです。 
 ところが親も悪いのは相手と決めつけるような考え方や言動をしていることがあります。子どもには立ち止まって考える時間が持てるようにしつけていきましょう。「しつけ」とは仕向けることです。焦らずにゆっくりでいいのです。その前に親が範を示すことが大事です。「母の品格」多湖 輝著より(牧野要約) 

2022年9月5日月曜日

花だより 不況のときこそ金を使え!(松下幸之助) レンゲショウマ

 

  松下幸之助 不況のときこそ金を使え!
 昭和4年は大変不況で政府は緊縮一辺倒の政策をとり、民間の会社や団体もこれに倣って緊縮経営を行ったため、消費はますます冷え込み、失業者はますます増えて、不況は深刻の度合いを増した。
 そんなときに、車のセールスマンが松下幸之助のところを訪れた。「どうか助けると思って一台買ってください。」当時の松下電器には、自動車は一台もなかった。
「世間では、金や物を使うことは反社会的な行為であるかのような風潮さえあるときに、経済を向上発展させるためには、生産と消費を同時に高めていかなければならない。今は、消費を高める必要がある。物を買える人が買うことは、世のため人のためになる。」幸之助は、その場で購入を決めた。また、家の新築を考えていた友人には、「こういうときこそ資産家は、建築すべきだ。多くの人に職を与えて喜ばせることになる。そして、自分自身も幸せになる。すぐ建てたまえ。」と勧めた。幸之助は分に応じて物を買い、消費を高めることで生産が起こり、不景気は解決できると考えたのだ。今の日本の状況に当てはまるような気がする。
 愛車クラウンの走行距離が20万キロに近づき買い替えの時が来ている。この話をわが家の財務省にすると「うちは資産家ではないし、分相応の車ではない。」と却下された。 

2022年9月4日日曜日

花だより 男性脳について オシロイバナ

 

 男性脳の特徴について
 《仕 事》
1 ルール重視~女性と真逆
2 目標設定が好き~細かく目標設定し、その成果を確認する。
3 結論から聞きたがる~延々と話すと不快になる。
4 肩書にこだわる~競争意識が強い。
5 数字にこだわる~直感を感じにくい。
 《恋 愛》
1 メールが苦手~とりとめのないメールは返信しない。
2 デートプランは苦手~ただし恋愛初期は「戦略」としてのプランには熱心
3 プレゼントは苦手~定番以外は苦手
4 家事の認識が苦手~最近は家事をするようになったが、それでも家事分担は1/5程度 
                           (株)感性リサーチ調べ
 家事を手伝ってほしいときは、「パパじゃないとだめなの」「さすがパパね、ありがとう!」とお願いするのがコツです。頼りにされたら頑張れるのが男性です。男性は女性のことをあまりわかっていませんが、女性は男性の扱いを知っているのです。女性の方が一枚上手だということです。



2022年9月3日土曜日

花だより 本屋さんの閉店(札幌地下街の紀伊國屋書店) ツルボ・ミニトマト

 

 9月1日 北見にコメダ珈琲がオープンした。スタバも2軒ある。それに大手回転すしチェーン店が3店舗展開している。反面、札幌地下街オーロラタウンの紀伊國屋書店が8月いっぱいで店を閉じたというニュースを目にした。
 札幌出張の帰り、高速バス乗り場の中央バスターミナルに近いことから、紀伊國屋で時間をつぶしたり、帰りの約5時間のための本選びをよくした。地下街ということもあり、間口が広くて入りやすく、向かえは確かハンバーガーショップで、時間があればそこで本が読める。絶好の立地条件だと思っていた。
 北見の郊外に大型店コーチャンフォーができてから街中の本屋さんが姿を消した。札幌でも本屋さんは無くなるのか?と思った。それでも北見はまだいい方で、本屋さんの無い地方の町は多い。本屋で立ち読みする文化は姿を消し、本はネットで買う時代になった。それどころか漫画はスマホの画面で見るという?
 8月31日の最終日、たくさんのお客さんが押しかけて、別れを惜しんでいる様子をテレビで見た。お客の年代は、ほとんど60歳以上だった。


2022年9月2日金曜日

花だより 知っておきたい女性脳について ホウセンカ

 

  女性脳の特徴(夏季休暇中に読んだ本から)
 《仕事面》
1 臨機応変~ルールはルール、今は何を優先すべきか考える。
2 先の見えない仕事にタフ~要領よく、目の前のことに集中できる。
3 肩書に無頓着~見込んだ人には尽くす。
4 相手の気持ちに立った発想をする。
 《恋 愛》
1 察して欲しい。
2 話を聞いて欲しい。
3 記念日を大切にする。
4 労わってほしい。~ねぎらいより、感謝の言葉が欲しい。
 女性には、大切な人には尽くしたいという本能があるので、「きみの笑顔は30年たっても変わらないなあ。元気が出るよ。ありがとうな」などと、継続してきたことに感謝の言葉をかけることが大事です。
ところがそれがなかなかできないのが男なのです。男脳の特徴は、また明日…。

2022年9月1日木曜日

花だより 江戸時代の養育法 カラスウリ

 


「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる」

 江戸時代の子どもの段階的養育法を説いた教えです。
 3歳までに人間としての心の糸をしっかり張る。
 6歳までにしつけを手取り足取りまねさせる。
 9歳までに人前でお世辞の一つも言えるくらいの挨拶が出来るようにする。
 12歳には一家の主の代書が出来るようにする。
 15歳で森羅万象が実感として理解出来るようにする。 

 江戸時代では15歳で元服、すなわち成人になる儀式がありました。15歳は、もう立派な大人だということになります。現代の日本では、やっと18歳で成人と認められるようになりましたが、子どもは大人を見て育つのに、手本を示す立派な大人が少なすぎるような気がします。想像力を働かせ相手を思いやり、実行に移す人が増えれば、潤いのある社会になるはずです。

             園近くのお宅の庭に咲いたアジサイ