2022年10月5日水曜日

花だより 1時間目は体育 ワレモコウ 馬鈴薯

 

 
 すがすがしい朝の1時間目は、体育の時間にしている先生がいる。なぜなら朝は、頭が眠っているからだ。子どもたちは、寝るのが遅い。どこの家でも「早く寝なさい」「早く起きなさい」と口を酸っぱくしていっても、なかなか寝ない。テレビを途中で切って寝るなんてとても勇気と決断がいる。子どもが悪いのではない、親がテレビを消す決断ができないのだ。これは10年前の話だ。今は、テレビからスマホやYouTubeに変わって、さらに悪くなっている。
 中国や欧米では、テレビを見せない親が多い。テレビに引きずられて、だらだらした生活を嫌う気風がある。そうした文化は“しつけ”と似ている。“しつけ”そのものかもしれない。特にイギリスでは、テレビは自律心を欠く恥ずかしいものと見られている。だから、テレビはロッカーの中にしまってある家庭が多いという。ところが日本は、立派な大画面テレビがリビングに置いてあって、これ見よがしに顕示している。どうみてもテレビは恥ずかしい対象になっていない。それとどんな番組を見るかにもよるが、見てほしい番組は子どもには人気がない。さらに昔は、テレビを囲んだ家族団らんの姿があったが、個人がスマホやYouTubeで好きなもの見るようになり、家族の在り方も変化した。
 アメリカ・中国の高校生の就寝時刻は、午後10時から11時の間が最も多く、ほぼ40%くらい。日本は、夜中の12時から1時が最も多く、約35%くらいである。深夜1時~2時でも15%もある。授業中、よく寝たり、ぼうっとしている。という日本の生徒は73.3%に達し、アメリカの48%、中国の30%に比べると心配になる。これはテレビの時代の話だが、今は、スマホやYouTubeに変わっただけで実態は変わらない。
 早寝早起きの効用は、学習到達度も高くなる。全国一斉学力・学習調査の結果から見ても、規則正しい生活をする生徒の学習到達度は高い。勉強のよくできる子は、家庭の生活習慣と関係が深いことが証明されている。「国民の気風」は、そう簡単には変わらない?
 


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