授業は布石の連続である。
2014年5月に亡くなられた教師にとっての教師と言われた存在だった有田和正先生の有名な言葉です。本棚を整理していたら、有田先生の本が出てきました。
「布石の連続」とは、毎日の一時間一時間の授業をきちんと行い、子どもに着実に力を付けていくということです。「布石」とは、囲碁から生まれた言葉ですが、「先々を見越してあらかじめ備えておくこと、手段を講じておくこと」です。布石があると、腕は確実に上達していくのです。授業もまた然りで、計画的・継続的にその時その時の基礎となるものをきちんと指導し、鍛えていくことが肝要なのです。
努力は人に見せるものではない。
一流と言われる人は、みなそうです。有田先生は、常にこの姿勢を貫かれていました。有田先生の魅力の中枢は、実はこの人生観にあるのです。
「有田先生は、講演でいつも同じことを言いますがなぜですか?」と質問した先生がいました。それに対して「プロ野球の選手でも、キャッチボールからはじめます。プロでも基礎基本は大事なのです。大事なことは繰り返さないといけないのです。基礎基本(教師としての心構え)を疎かにするとよい教育はできません。」と答えました。
オホーツク管内の生活総合研で有田先生をお招きしたことがありました。講演を聞いた新卒の先生が、「あのじいさんただ者じゃない!」と言いました。
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