令和5年度「国語に関する世論調査」の結果が文化庁から発表されました。
時代が変わると言葉も変わるのは当然です。「さくっ」「もふもふ」「まったり」を使う人が5割を超えた。国語として認められる?こんな結果も載っていました。
学校教育では、言語環境が大事です。言語環境は、教師の言葉使いが一番の環境(お手本)です。
例えば、「これから、〇○をしたいと思います。」とよく言いますが、これは曖昧な表現です。こういうときは「これから〇○をします。」と言うべきでしょう。
ちなみに、「それでは〇○様に、ひと言、ご挨拶をいただきます。」こういう言い方もよくします。ところが挨拶する人が、「それでは僭越ですが、ひと言ご挨拶申し上げます。」とへりくだって言う時に使う言葉で、あいさつを頼む方が、「短く話してください」と催促するようで相手に大変失礼な言い方です。
また、先生の中には、校長さん、教育長さん、と「さん」を付けて呼ぶことがありますが、これも非常識です。〇〇部長、〇○課長と名前の後ろに役職を付けると敬称になります。ですから「教育長さん」は敬称が重なるので誤りです。子どもと話すときに使う言葉使いに慣れると、大人としての常識が分からなくなってしまいます。
「敬老の日」の読売新聞の社説に、こういうことを伝えるのが、年寄りにできること、書いてありました。
しかし、今は誰もが、どこでも「一言、お願いします」、「これから、〇〇したいと思います」、「教育長さん」と言っています。5割を超えるとそれが国語として認められてしまうのでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿