2018年10月10日水曜日
花だより ハマギク お葬式に連れて行きなさい! 椎茸
~お葬式②~「子どもをお行儀良く育てたいなら、お葬式に連れて行きなさい!」
家族を失った遺族の悲しみに包まれた厳粛な雰囲気のお葬式で、騒ぐ子はいないからです。多くの悲しみに出合うことで人に優しくできる心が養われます。死を身近に感じることで、生きることの大切さや健康の大切さを知ることができます。
お通夜のお説教で、「お葬式は、故人を偲ぶと同時に、自分の生き方を反省するものです。」と言われたことを思い出しました。この世で一番大切なのは「命」です。
葬儀と特認校と愛校心(若松小学校)
過日、地域の葬儀の手伝いに行って参りました。街の方では、お手伝いをする人がいなくて全て葬儀社に任せるようですが、若松地区で不幸があったときは、どんなに忙しくて地域総出でお手伝いをすることになっています。しかし、「最近は若松自治会も高齢者が多くなって、お手伝いできる方が少なくなった。」と自会長さん言っていました。それでも、「手伝えなくて、すまんねぇ~」と言ってくるおじいちゃんがいたり、役員の方からも「あそこのばあちゃんは足が悪いから、来れないだろうなあ。」と手伝いに来ない人を責めることはもちろんありません。
ちょうどビートの収穫時期でした。葬儀が終わった次の日、近くの農家の人が手伝いに来て収獲を終わらせたそうです。開拓者として入植し、非常に厳しい環境の中で、互いに助け合い「何かあったらお互い様」という温かな思いやりの精神が若松の人には染み着いているように感じます。
葬儀の手伝いに行きますと、地域の方といろいろな話をします。役員の中には、歴代のPTA会長さんや自治会長さんもいます。必ず学校改築、特認開設の話になります。「校長さん、何度も市長のところに行ったんだ。教育委員会に行ったら、『もうすぐなくなる学校をなぜ改築しなければならない。』と言われたんだ。それでも若松に学校を残したい。子どもたちに、いい環境で学ばせてやりたい。いろいろ知恵を出し合って、勉強もして、それで特認校にしてほしい。と再度、陳情して、土地も地元から提供してもらって、それで今の学校が建ったんだ。校長さんも大変だろうが、我々が苦労して建てた学校なんだから、一つよろしく頼む!」という話を何度も聞かされました。
ご存知の通り、地域の子は、もうほとんどいません。最近は地域とのつながりが薄くなってきています。それでも若松地区が来年開基100周年を迎えますが、その記念事業を行うに当たって、総額200万円の予算の内45万円、約四分の一の金額を学校のために使って欲しい。と言われました。今でもこうして学校のことを心配してくれています。大変ありがたいことです。
学校もそうした地域の熱い思いを受けて、この特認制度を何とか軌道に乗せようと、PTA,地域の皆さんと一緒になって特色ある教育活動づくりに努力してまいりました。それは、学校行事や少年団活動、PTA活動を見ていただければよく分かると思います。
10年経って、様々な見直しをしなければならないこともあります。それはよりよい教育活動を展開するために必要なことです。ただ、忘れてはならないことは、地域の人たちの学校に対する思い、これまで築き上げてきた保護者の皆さんや先生方の苦労、そして、みんなで助け合って、協力して子どもたちを育てるという若松の気風は、しっかり受け継いでいきます。
平成28年3月 北見市立北小学校退職、その後、北見市教育委員会教育専門相談員、令和2年4月から、訓子府町教育委員会教育専門員 令和3年4月から、訓子府町認定こども園長
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