2018年10月18日木曜日

花だより ホトトギス 食と体力 ナナカマド


 「食」生活の乱れが心身のバランスも乱す 
 心身の成長期にある子どもにとって食事は極めて重要なものです。最近、子どもの朝食欠食や孤食、偏った栄養摂取による肥満傾向の増大、生活習慣病の若年化など、食に起因するさまざまな健康問題が生じています。言うまでもなく、子どもの健康な体の形成のため栄養バランスのとれた食事を作って上げるのは親の努めです。もちろん食事は単に子どもに栄養を与えるだけのものではありません。親が心を込めてつくった食事は、親の愛情を自然に子どもに伝え、それによる満足感・安心感は子どもの心を豊かで強いものに育てる機会にもなるのです。
 郊外にある外食店の駐車場は、休日ともなるとどこも満車状態です。夜9時過ぎに居酒屋で食事をしている母子に会ったことがあります。朝、登校途中にコンビニに寄る子どももいます。それでも、まだ朝食をとるだけいい? 
 文部科学省は、2008年度の体力・運動能力調査の結果を公表した。子どもの体力は前回調査に続いて回復基調を示しており、下降線をたどっていた子どもの体力が上向いている実態が鮮明になった。一方、小中学生のころ体力がなかった世代は、大人になってもほかの世代より体力が乏しいことも分かった。 
 今回の調査では、子どもの体力低下が著しかった2000年前後に小中学生だった19歳について、35歳、50歳の人が19歳だった時のデータと比較したところ、男子の持久走(1500メートル)でタイムが26~34秒遅いなど、今の若者の方が体力がない傾向がうかがえた。
 35歳と50歳の人は、それぞれ子どもの体力が向上していた70年代、ピークを迎えた80年代に小中学生だった世代。子ども時代の体力水準が大人になっても影響していることが裏付けられた。体を動かすことに親が積極的であるほど、子どもの体力向上につながることが日本学術会議の提言で指摘されており、順天堂大学の内藤久士教授(運動生理学)は「自分の体力向上に不熱心だった若者が親になれば、体力のない子どもを再生産しかねない」と話している。(2009年10月12日  読売新聞) 


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