2018年10月2日火曜日

花だより キンモクセイ メシの食える大人になれ!


 「メシの食える大人になれ!」 花まる学習会代表 髙濱 正伸氏の講演から
 就職希望の大学生に話し始めたら、100名以上いるどの表情も元気がなく、お通夜のようだった。聞くと、年初から始まった就活ももう半年。ほとんどが20社・30社と落ちていて、中には50社以上も落ちている子もいる。中学・高校・大学の入試は、どんなに受けても数校。そして、たいていどこかには通る。受験より今や就活が最大の難関であり、そこで試されるのは「自分には価値がある」と思える心=自尊心なのだと。
 お客様でいられた学生時代は、ナギ同然の港のようなもの。稼ぐ側に回る社会は外海です。時代的な厳しさもある今は、波浪厳しく、船出できない学生の心理的負担は相当なものです。経験したことのない壁に直面したとき頼りになるのは、最後は内なる強さです。「いや、何とかなる」「私は大丈夫」と信じられるかどうか。それを支えるものは、幼少時期から青年期までの育ちにあります。何度壁に当たったか。乗り越えることができたか。愛されていると感じることができたか。人生楽しいと感じることができたかです。
幼少時から青年期に必要な経験が不足しているとしたら、20代で埋め合わせていくしかありません。これだけヤワな大人(気の毒なのは本人ですが)を量産した背景には、人が強くなるために必要な葛藤経験を事件化し騒ぎ立て「可哀そう」の一点張りで取り除いてしまったことにあると私は考えます。

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