シダレザクラ
スマホと不登校 中学生の不登校数の推移は、平成24年まで減少傾向にありましたが、そこを境に増加に転じています。なぜでしょう?
平成24年はロンドンオリンピックの年です。他には、東京スカイツリーができたり、山中教授がノーベル賞を受賞したりしました。この辺りから、子どもたちにスマホが浸透し始めたのです。
子どもたちの日常的な連絡がLINEに統一されていき、携帯音楽プレーヤー等の音楽再生もスマホでやるようになってきました。スマホが子どもたちの生活を変えたのです。
スマホ前の不登校生は、漫画やビデオを見飽きてしまい、ゲームも何度もクリアして面白くない。友達もいないので、毎日が暇でしょうがない…。
スマホ後の不登校生は、YouTubeに動画が無尽蔵、オンラインゲームは日々進化している、ネットに友達はたくさんいる…。不登校でも毎日ある意味、充実しています。
もちろん昔ながらの心因性の不登校は今もいますが、学校に行かなくても暇を持て余すことは少なくなっています。スマホが原因で不登校になるというよりも、不登校になってしまっても不自由を感じないので、不登校状態が長く続いている。そんな子が増えているのかもしれません。
しかし、スマホが悪いのではありません。スマホが大人を含めて、私たちの生活を変えてしまっています。スマホ時代に対応した生徒指導が必要です。不登校については、スマホより楽しい学校でなければ、不登校生は教室に帰ってきません。そういうことです。
「スマホに負けない教師であるために」 兵庫県立大学准教授 竹 内 和 雄
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