知識基盤社会やグロ-バル化の進展、先行きの見えにくい経済環境の中、少子高齢化や格差の再生産・固定化、人間関係の希薄化など多岐にわたる課題に直面しているときに起きたコロナショックでますます世の中が混とんとなってしまいました。一方、東京オリンピック・パラリンピックを一つの目途として、新たな国づくりに向けた取組が様々な分野で進行し始め、教育においても改革の動きが急速に進むはずでしたが、GIGAスクール構想だけがクローズアップされる格好になってしまいました。
アフターコロナ 教育の方向性は変わらない。(5年前の全連小会長の挨拶から)
このような社会を生き抜いていくためには、絶えず知の更新を図り、どのような変化にも対応できる柔軟な思考や知恵をもち、課題解決を図ることができる資質能力が必要とされます。また、多様な価値観や個性と出会う中で、それらを互いに尊重し、つながりを深め、よりよい社会を築こうとする意志をもつことも重要です。
これからの小学校教育においては、子ども一人一人に志を育むことが重要です。志とは、子どもが夢や希望を抱き、それを実現するための具体的な道筋を自らの内面に描くことです。その道筋を現実のものとするためには、子どもが互いに切磋琢磨しながら自ら学び考え、身に付けた知恵を活用して新たな知を創造していくことを積み重ねること、そして、夢や希望を自らの力で引き寄せる喜びを味わうことが大切となります。さらに、他の人々や社会、自然と関わる中で、これらと共に生きることの大切さを学ばせ、喜びを経験させることにより、自らの生き方に自信をもたせることも重要となります。
校長は、教育の不易と流行を見極めつつ、これからの教育について先進的な知見をもたなければなりません。そして、子どもたちに志を高く抱かせ、これを実現できる力を育むことができる教員を育成するとともに、生きる力を支える確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた成長を図ることができる教育課程を編成・実践・評価・改善していかなければならないのです。また、学校と地域社会等との協働により、人々や社会、自然等の環境と関わる教育を推進し、学校の枠を超えた教育活動にも積極的に取り組むことが求められています。
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