2021年7月26日月曜日

花だより 卑怯を憎む心 ナデシコ

 

 人を貶めようとしたら、簡単にできる世の中になりました。インターネットの登場で、過去の不適切な言動を洗い出して拡散すればいいのです。それが事実でないことでも、一度ネット上に上がれば勝手に広がり、もう消すことができないのです。いじめも今やネット上の誹謗中傷が多くなりました。簡便さにより、安易に誰もが行うようになりました。そして、誰も責任を取ろうとしないのです。
 「国家の品格」で著者の藤原正彦氏は、「武士道の精神である『卑怯を憎む心』をきちんと育てなければならない。」といっています。
 また論語には、「楚の国の葉公が孔子にいった。『私の国には曲がったことが嫌いな正直者がいます。父親が羊を盗んだときも、子でありながら訴え出たような立派な者です。』これを聞いた孔子は「私たちの町にも正直者がいますが、これとは異なります。子は父の罪をかばい、父は子の罪をかばいます。罪を隠すことは善くないことですが、これが人情の極至であって、自然な親子の情でしょう。」とあります。

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