2022年11月25日金曜日

花だより Face to Face の教育からSide by Sideへ ミゾソバ

 


 アフターコロナは、Face to Face の教育から、Side by Sideへの転換
  教室のおける教師の存在は非常に大きい。教室では、教師と子どもはFace to Faceすなわち向き合い合った関係にある。教師が話をすれば、子どもは聞く。この関係を生かして教師は子どもたちにさまざまな働きかけを行って、クラスをまとめ、目標達成へと誘っていく。ところがコロナで休校になり、子どもと向き合うことができなくなってしまった。代わって、一人一台の端末が用意され、オンライン授業が行われるようになると、画面の中に集めたようでも、実際には家庭にいるので、教室と同じではない。従来型のFace to Faceは、難しくなった。
 しかし、オンライン授業が従来型の授業より劣っているかと言えば、そうでもないというのが、実践をしてみた教師が感じているところだろう。オンラインによる学習指導の在り方を考えたとき、絶対必要とする内容はそれほど多くない。説明する資料や動画をアップロードしておいて、都合のいい時間にみて学習を進めることができる。むしろ、その方が教師も自分の使える時間を有効に使って一人一人に寄り添った丁寧な指導ができることがだんだんわかってきた。そこから浮かび上がってきたのが「Face to Face の教育から、Side by Sideへ」というキーワードである。
 これからは、個々の子どもたちの学びに寄り添うこと。学びのSide by Sideの存在が大切になる。子どもたちは、学びを自分で進めること、そこに先生が寄り添ってくれることを知ってしまった。「学校が始まったので、もう一人一人の学びには寄り添わないよ。」というわけにはいかない。
 ポストコロナの時代にあっては、Face to Face の教育を行いつつ、Side by Sideで寄り添うこと、この二つを上手に組み合わせるハイブリッドな教育が望まれる。どちらも大切で、どちらかだけというものではないが、Face to Face の教育から、学びのSide by Sideへという意識をもつ力がこれからの教師には必要である。  
  ポストコロナ時代の教育を考える(抜粋) 東京学芸大学付属小学校 鈴木秀樹 

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