『どくとるマンボウ』シリーズを読んで、読書好きになるきっかけだったという人が多いのではないでしょうか?故作家北杜夫氏を偲んでの話です。
北杜夫氏は、小学生の頃、こんな俳句を作ったそうです。~コオロギがコロコロと鳴く秋の夜~ 大歌人だった父は面白半分にそれを見たが何も言わなかった。とご本人は回想しています。亡くなった作家北杜夫さんは、本名斉藤宗吉といいます。斎藤茂吉の息子が下手な小説など書くのは恥ずかしいという思いで本名ではないペンネームを使い出しました。松本から仙台と寒い地で学んだから北。トーマス・マンの小説「トニオ・クレーゲル」に心酔して杜二夫(トニオ)、それが杜夫になったのはよく知られています。
村上春樹氏が、ノーベル文学賞の毎回候補にあがっていますがなかなか受賞できません。ノーベル賞を受賞した川端康成氏のような純文学もいいのですが、日本の文学はユーモアに乏しい。とかくシリアスに傾き、笑うようなものは格落ちとみる風潮に、マンボウシリーズは、気持ちよく風穴を開けたと評されています。誰にでも好きな本、好きな作家がいると思います。
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