2025年9月30日火曜日

花だより 小学校に校則がないのはなぜか? 月下美人

 



《小学校に校則がないのはなぜか?》
 ある学校に訪問したとき、茶髪どころか金髪の子が何人もいて(外国人ではありません)ビックリしました。先生方の中では、「もうどうしようもないから、人間の髪の毛の色以外のピンクや青でなければいいか!」とまで言っているそうです。
 保護者や子どもの中には、中学校に行ったら、校則があって厳しくなるから、小学生のうちに…。とか、そのことで別に他人に迷惑をかけていないのだから、自由だろ!と言う親もいるようです。
《小学校にも細かな校則は必要か?》
 中学生ともなると自分の判断で行動することができるようになりますが、小学生は無理です。まだ、親や教師の指導が必要です。大人としての常識が身に付いていないから子どもなのです。子どもは、教育(子育て)を通して、常識が身に付きます。子育ての最高責任者は保護者です。保護者の常識に頼るのが、小学校の立場です。
では「常識」とは? 常識とは、長い年月をかけて積み重ね練り上げてきた「地域社会や職業仲間のつきあいの知恵」で、ストレスを感じることなく和やかに、感情の行き違いやトラブルをなるべく少なくし、それぞれがそれぞれに振る舞いや生き甲斐をもって生活できるように共有している知識や価値観であり、行動です。 
 ~常識が身に付いていると~
①社会人として認められる。 ②人間関係がうまくいく。 ③無用なトラブルが少なくなる。
④信頼される。 ⑤情報が得られやすくなる。 ⑥指導・助言をしてくれる人が増える。
⑦相談に乗ってもらえる。 ⑧応援してくれる人が現れる。 ⑨協力し合える人間関係ができる。⑩本当にしたいことに打ち込めるようになります。
 法律家は「自分たちの常識で解決できる成熟した社会には法律はいらない。ところがそれができないから、争いを解決するために法律が必要なのだ。」と言います。
 還暦が過ぎてもまだ非常識なことをしていることがあるように思います。「常識力」を高めたいものです。

2025年9月29日月曜日

花だより 仕事の満足感と負担感(保育者の本音) 萩 サワギキョウ

 


第4回幼児教育・保育についての基本調査」 ベネッセ教育総合研究所 2023年調べ
こども園保育者の仕事満足感と負担感(保育者の本音)    
 *本園でも当てはまるように思います。
【ポジティブ】
1 職場の人間関係は良好である     82.1%
2 自分の仕事に満足している      74.2%
3 自分の職場に満足している      72.9%
4 できるだけ長く今の職場で働きたい  66.0%
5 休暇を取得しやすい         58.3%
6 保育者の配置は十分で適切である   47.2%
7 給与と仕事量のバランスが取れている 28.6% 
【ネガティブ】
1 事務作業の量が多くて負担である      77.6%
2 配慮の必要な子どもへの対応が負担である  64.4%
3 子どもを預かる責任が重く負担である    60.6%
4 保護者への対応や子育ての支援が負担である 55.5%
5 労働時間が長く負担である。         54.5%
6 研修時間が確保できない。          54.2%

  この設問は保育者のみの回答です。「ポジティブ」な要素の「人間関係」「仕事」「職場」の満足度は高いものの「給与と仕事量のバランス」の満足度は低く、「ネガティブ」の要素の「事務作業の量」や「配慮の必要な子への対応」など負担感も高くなっています。保育という仕事は好きでも、具体的な業務には負担を感じているという、保育者の複雑な心境が表れています。
 業務量の負担感の改善は、そう簡単にできることではありません。できるところから進めていき、一つ軌道に乗れば取り組み方も分かってきて、徐々に全体は変化していきます。業務の改善は自分たちで考える意識を持ち、主体的に取り組むボトムアップが大事です。保育者の皆さんは日々、大変な努力をして保育をしています。こうした調査の結果を目にすることで、自身の保育を振り返り、本当の意味で子どもためになっているかを考えるきっかけにすることが大事です。
   (和洋女子大学 人文学部こども発達学科 准教授 小山朝子)
 *学校の先生も同じような傾向にあると思います。 

2025年9月28日日曜日

花だより 園長のマネジメント ベンケイソウ カトレア

 


  園をより良くするための園長のマネジメント
  ベストは、普段は合意形成型で、場面に応じて鶴の
一声が必要
○合意形成型~現場の保育者が話し合い、合意形成をしながら活動を進めていく。保育者が当事者意識を持ち主体的に行動することにつながる。
○鶴の一声型~園長などの責任者が意思決定を行い保育者はそれに従って行動する。前例のない緊急事態など、すぐ決断し、実行が求められるときに有効。
○経験論者型~園の勤務歴の長い保育者や職員の影響力が強く、その人の意向を重視して園経営がされる。
○継承型~保育方針や行事など、何事も以前行ったことを変えず実施する。状況に応じた臨機応変な対応をしない。
 園のマネジメントに適しているのは、合意形成型です。特に質管理においては、保育者同士で話し合い、合意形成を図りながら進めていくことが重要です。その過程を経ることで、保育者に園をより良くしていくのは園長ではなく、自分たちだという当事者意識が生まれます。指示を待つことなく、責任をもって主体的に取り組むようになるからです。状況に応じた柔軟な対応ができて、保育者が互いに助け合い、学び合う同僚性も高まります。
 ただし、合意形成には時間がかかります。早い決断や強いリーダーシップが求められます。時と場合に応じて使い分けることが重要です。
 以上「これからの幼児教育」~秋~ ベネッセより 全国の園長先生に無料でお届けしています。
 園の組織をより良くできるかどうかは園長次第です。保育者の声に耳を傾け、発言しやすい雰囲気づくりをして、現場の議論を活性化させる。そして、口を出したくなっても覚悟を決めて現場に任せる。園長から任されているという意識が、保育者の主体性につながり、一人一人の力が発揮される。これは学校でも同じです。

2025年9月27日土曜日

花だより 今年のスローガン「以和為貴」AIでわかりやすく! コスモス ひょうたん

 

「以和為貴」今年のテーマですが、「園長先生、難しいです?」
 そうですね。漢詩ぽくて、意味が分かりにくいかもしれません。ましてや、聖徳太子の17条憲法の第一条と言われたら、さらに抵抗感があります。
 「以和為貴(わを もって とうとしとなす)」とは、「人々が仲良く調和し、争いを避けることが最も尊ばれるべきである」という、調和と団結の重要性を示す四字熟語です。この言葉は聖徳太子の「17条憲法」の第一条に掲げられたもので、儒教の思想に由来します。人々が協力し、理性的に話し合いをすることで、社会全体が円満に機能するという考え方を表しています。これがAIの回答です。
 ここでいう「和」とは、~表面的に仲よくすることではなく、厳しく誠実さの中から生まれる真の協調性や秩序に基づいた調和です。~プロの保育者としての凛とした姿勢は、仲間だけでなく、子どもにも保護者にも伝わります。
 もう一つ大事にしてほしいのが、「権限委譲」です。
 職員室での「これって、どうしようか?」「こうしたら、いいんじゃない!」という先生方のやり取りが増えたように思います。成功している企業は、指示待ちから、提案型に変わっています。やらされている勉強は、身に付かないものです。それと同じです。そうでないと、子どもに自主性を求められないでしょう。「園長先生の言っていること、よくわかりません。」というのも大事です。
『教職員のための 共済フォーラム 9月号』に、~ここぞ!のときにきちんと伝える対話術「アサーティブコミュニケーション」「言いづらいこと」を指摘するには?~という記事が掲載されていました。読んでなるほどを思いました。
 アサーティブコミュニケーションとは、相手への配慮と尊重を前提に、自分の意見や要望を誠実に、かつ率直に伝えるコミュニケーション方法です。一方的に自己主張するのではなく、相手の意見も尊重しながら、Win-Winの関係を築くことを目指します。自分と相手の双方を大切にするため、「自他尊重型」コミュニケーションとも呼ばれます。
 最近はこうした横文字が多くて困ります。でも、すぐAIが教えてくれるので助かります。


2025年9月26日金曜日

花だより 「均質に育成」は過去の光景 ホオズキ シラヤマギク

 

   「均質に育成」は過去の光景
 現代の子どもの多様性を分かりやすく示した文科省の資料がある。
 小学生全体を1学級(35人)置き換えると、▽学力が低い傾向(12.5人)▽不登校傾向(4.1人)▽学習面・行動面に困難がある(0.8人)▽不登校(0.7人)で、いわゆる平均的な子は単純計算で12.3人にとどまる。
 子どもの多様化に合わせて存在感を高めているのが通信制高校だ。ダンスやゲームなどの様々なコースを提供し、2025年度の生徒数は30万人超と、高校生の約1割を占める。
 文科省は学習指導要領の改訂を中教審に諮問した中で「生産年齢人口が急減する中、あらゆる資源を総動員し、すべての子どもが多様で豊かな可能性を開花できるようにすることが不可欠」とした。もはや、平均的な層に標準を合わせ、均質な子を大量に育てる教育観は過去のものだ。
 しかし、通信制高校での不適切な事例も相次いでいる。また、中退率も約5%と高校全体の1%と比べて高い。多様性の「受け皿」としての課題は多い。(読売新聞の続き)
 

2025年9月25日木曜日

花だより「水着イヤ」に配慮 オトコエシ ナンバルキセル

 

 

 「均質に育成」は過去の光景 「水着イヤ」に配慮   水泳授業の忌避増加
 水着メーカーの水泳授業に関する調査で、小学校1445校で394校が「見学が多い」と回答した。見学理由は「水泳が苦手」386校に次いで「水着姿に抵抗がある」287校と多かった。そこでメーカーでは、男女共用水着を開発。女性や性的少数者だけでなく、体型が気になる子にも好評だという。水泳が学校の授業からなくなるかもしれない。
 「本質」はどこに? 進む少子化・子どもの多様性
 学校教育の課題に向き合いながら、新たな像を求めて試行錯誤が続いている。何を変え、何を守るべきか?
 従来の日本の学校教育制度に注目して、モンゴルの「新モンゴル学園」は、カリキュラムから制服や給食、部活動まで日本の学校を手本にしている。また、エジプトの小学校では、日直や清掃活動など、日本流の教育が行われている。
 東大の小国教授(教育史)は、「時代ごとに学習内容や指導方法を見直すことは大切だが、人間同士で教え、学び合うという学校の本質を忘れてはならない。子どもは教員や友だちとの信頼関係の中で、安心して挑戦したり、失敗したりして成長するからだ。と指摘。「学校運営の効率化はできても、子どもの成長は効率化できない。労力をかけて人を育てることは、未来に対する責任だ。」と語る。(読売新聞 戦後80年昭和100年 教育個人尊重の流れ)
 
 



2025年9月24日水曜日

花だより 戦後80年、昭和100年 学校が変わる 教育個人尊重の流れ ススキ ホオズキ

 

 戦後80年、昭和100年 学校が変わる 教育個人尊重の流れ(読売新聞から)
 学校教育は、これまでの均質な人材の大量育成する「集団戦」型から、個人の才能や特性を伸ばす「個人戦」型への転換が進んでいます。少子化の急速な進行や多様性尊重の機運の高まりが大きく影響しています。教育観の変化は、学校の風景を変えつつあります。
 進む少子化
 1954年に2989万人いた15歳未満の人口は、2024年には1383万人と、70年間で半分以下に減り、小学校は7982校減りました。
 多様性への理解は、「学校は毎日通うもの」という長年の価値観を変え始めています。愛知県では、家族旅行などで学校を休んでも年間3日まで欠席扱いとしない「ラーケーション」制度を23年度に導入すると小学校では36.2%が取得した。
 以前は「ずる休み」と考える保護者も多かったが、今は無理に登校しなくてもいいという意識が広がっています。不登校児童生徒も過去最多の34万6千人に上がりました。こうした現実を前に、文科省は学びの場の選択肢を増やそうと不登校の子を受け入れる「学びの多様化学校」や教室に入れない「教育支援センター」の設置を自治体に促しています。
 学校も大きく変わろうとしています。そのためには教員の意識の変革が必要です。
 読売新聞は、教育改革を大きく取り上げています。ところが今回の自民党総裁選挙の候補者は誰一人、教育には触れていません。目先の物価高が優先です。

2025年9月23日火曜日

花だより 年寄りこそAIを使う ゲンノショウコ オミナエシ 

 

      
 

 子どもの数より、年寄りの方が多くなり、高齢社会が進んでいるが、AIの急速な進歩は、年寄りには救いとなるのか?
 飲食店でのタッチパネル注文、レジでのキャシュレス決済、ネットショッピングなど、「年寄りには関係ない」と言うのは間違い、年寄りこそDXやAIで元気で長生きしなければならない。早く導入してほしいのが、年寄りが一番通う病院だ。
 ドラックストアーのレジの店員が、おばあちゃんのスマホから、「ここにあるクーポンを使うと安くなりますよ。分からなかったら聞いてください。」と親切に教えていた。病院や薬局の窓口でも、こうすれば年寄りは助かるし、現金での支払いが無くなると事務も助かるだろう。これが今の時代の「敬老」だと思う。
 年寄りには、難しい、できない。と思うのは間違い。離島に住む年寄りの買い物は、Amazonだという。それに年寄り向けのスマホ教室は大盛況らしい。外国製のスマホに押されている日本のスマホだが、年寄り向けに特化した製品を是非出してほしいものだ。
 医療の進歩、住環境やインフラの整備が進み、平均寿命も延びている。ところが「ぽつんと一軒家」で紹介される山の中で不便な生活をしているお年寄りは皆元気である。
 90歳を過ぎたお年寄りが「わしはな、元気で長生きしたいと思ったことはない。やりたいことがまだいっぱいあるから、長生きしたいんじゃよ」と言っていた。
 老人ホームでは、AIによる分析で個々の状況に最適なケアプランを提案したり、コミュニケーションロボットが心のケアをサポートしたりする活用が進んでいる。年寄りに楽をさせることが「敬老」ではない。学ぶ生き甲斐こそ長生きの秘訣だ。



2025年9月22日月曜日

花だより 世界陸上東京大会観戦記 ツユクサ ヤブラン  

 

 

 世界陸上東京大会 観戦記
 世界陸上が東京で開催されるのは34年ぶり。朝早く起きなくても、深夜まで起きていなくてもいい、外国開催だとダイジェスト版でしか見ることができなかったのが、LIVEで見られるのは幸せなことです。
 今回、男子棒高跳びで世界新記録6m30が出ました。1994年、鳥人ブブカ選手が記録した6m14は、破られないのでは、と言われていました。ところが、シューズやトラックなどのハード面の技術革新、科学的なトレーニング方法で、自分が生きている間に、人類はどこまで記録を伸ばせるか(織田裕二さんと同じく)楽しみで仕方ありません。 
 陸上競技で、日本人が世界と対等に競えるのは、これまでマラソンくらいでした。アフリカ系アスリートの体つきを見ただけで、これは日本人は敵わないと思っていました。特に女性アスリートの手足の長さと筋肉の付き具合は、日本人がどんなにトレーニングしても同じにはならないと思っていました。ですから、オリンピックでも陸上競技は、どうせ日本人選手は出ないし、出ても予選落ちだし、陸上競技そのものが人気がなかったように思います。
 ところが今回は、メダルの数こそ少なかったですが、決勝に進出したり、8位入賞を果たすなど、国立競技場が連日5万人の大観衆で埋まりました。9歳の時に見た東京オリンピック、34年前の東京世界陸上から比べると時代は変わったと思います。
 女子マラソン7位入賞を果たした小林香菜選手は、大学時代同好会所属の市民ランナーでした。アメリカの男子400mの選手は、つい最近まで宅配便の配達員をしていました。女子円盤投げのオールマン選手は、クラシックバレー出身です。幼少期は、ゴキブリやネズミが出る家で育ったランナーもいました。自己記録が日本人より低くても決勝に進出するアフリカや中南米の小国の選手がいます。晴れの舞台に上がっている選手は、決して恵まれた環境でトレーニングをしている選手だけではありません。こうした小国の選手が活躍するのも陸上が他の団体競技と違うところです。
 マラソンでは、2時間2分・3分台の記録を持つ有力選手が、蒸し暑さのせいで上位グループから、次々の脱落していきました。最近のマラソンは、ペースメーカーがいて、涼しい気候での高速レースが中心です。今回の東京大会では、記録よりも本当に強い選手が勝つ大会だったように思います。
 どんな過酷な状況でも強い者は強い、どんなに科学技術が進歩しても、スポーツには精神力やハングリー精神が必要だということを改めて感じました。
 「園長先生、世界陸上見てるよ。北口選手、残念だったね。」と言った5歳児さんがいました。子どもたちに夢と希望を与える世界陸上になりました。

2025年9月21日日曜日

花だより 数学者:秋山 仁の「生きる力を養う教育とは」 ススキ

 

  読売新聞「時代の証言者」より 数学者 秋山 仁 
  「生きる力を養う教育とは」
 文部省教育課程審議会委員だった1997年、学校5日制の導入などの教育改革に基づき、授業時数が削減され、中学2年の数学も週4時間から3時間に削減されることになりました。すると理数系の学会の一部は強く反対しました。私は、算数数学の授業の質の向上をさせるべきと訴えましたが、なかなか理解は得られませんでした。
 円周率3.14を学校では「3」で教えるという、大手学習塾がキャッチコピーで使い、マスコミもこれに乗って、間違った情報が拡散し、理不尽な批判にも悩まされました。学習指導要領には「3.14」と明記されていたのです。また、小学校の算数では、台形の公式を教えないことも議論になりました。しかし、台形の面積は、平行四辺形の面積の求め方から少し工夫すれば導けるのです。公式を教える必要はないのです。わからない子には、教師が後押しし、基礎基本から「推して知る」力を育てればいいのです。これが算数数学を勉強する目的だと私は思います。
 ところが、当時の「生きる力を育てようとした教育改革」は、国際的学力調査で日本の順位が下がりると「ゆとり教育」と批判されました。また、受験戦争が過熱した頃、学校の教員は、「詰め込み教育を変えたい」と考えていました。でも、子どもが主体の授業、考える授業をした経験のない先生方が多く、現場に戸惑いが起きました。当時の議論から四半世紀がたった今、冷静に検証してほしいと思います。 (牧野要約加筆)
 経験のない先生方、理解不十分な先生は、今でもいるように思います。
                                                      新米稲刈り直前

2025年9月20日土曜日

花だより なぜ、今の子に「主体性」が必要なのか? 柴田愛子  ヒメジュオン コスモス

 



 なぜ、今の子に「主体性」が必要なのか? 
 最近、幼児教育には、自己肯定感、*非認知能力、主体性が必要だと言われ(非認知能力とは、IQとか学力のように点数で測定できない人間の能力のこと)子ども自身の内面が育っていない、自主性がないことが表面化してきています。
 主体性は、まず、一人一人の子どもを知ること
子どものありのままを尊重する】 自己主張は、2~3歳児から始まります。まずは、子どもを知ること、よく観ることが大事です。子どもは一人一人違います。さらに表現の仕方も様々です。知るためには、子どもの身体や顔の表情を意識して観る(目で追う)こと子ども一般ではなく、何歳かではなく、男や女かではなく、目の前にいる子をよく観ること。言葉が未熟な子どもたちは、表情や行動で内面を表現します。言葉を過信せずに表情から本音を読み取ることです。子どもが思っていることを言葉に出してみること。表情から読み取った、その子の気持ち(想像レベル)を言葉にしてみる。「たのしいね」「くやしいね」「かなしいね」「おこっているんだね」そのことが心に添うということです。気持ちを分かって理解してあげることではなく、問題を解決してあげることでもなく、その子の気持ちを読み切り、共感してあげることが「寄り添う」ことです。隣にいて感じることです。その子のありのままを受止めること。日々のこうした繰り返しの中で、子どもの個性や育ちが見えてきます。それができるのが親であり、保育者です。一人一人の子どもを知ろうとせずに、保育は成り立たないのです。(幼児施設「リンゴの木」代表:柴田愛子) 牧野要約加筆

2025年9月18日木曜日

花だより 群読のススメ サンマ 桔梗

 



 群読(ぐんどく) 一斉指導の中の個別指導
 小学校低学年がクラス全員で教科書を読む(群読)、ゆっくり、もったら、もったら読むのはなぜか? 新卒の時、先輩教師から教えられたこと
 教えたわけでもないのに、学年が上がるにつれて、そのスピードは上がる。低学年の読みが遅いのは、読めない子でも、そのスピードならついていける。人間は、群れで行動する(集団行動)ので本能的に合わせようとする。すると、読めない漢字があったとしても、個別指導をしなくても読み方を覚える。読めない子は、みんなの前で恥をかかないですむ。
 読み方には、まず教師が範読(模範読み)をして、それから全員での群読、そして、指名読み(個別)を何人かがする。そうすると同じところを5回くらいは読むことになるので理解が深まる。国語に限らず各教科は、読むことから始まる。
 今は、これは古い指導法だと言われそうです。実際にやっている先生は何人いるでしょう? でも理にかなっていると思います。

2025年9月17日水曜日

花だより 3歳児の能力 ツリフネソウ 百日草 キバナコスモス



  遊びながら学ぶ 野菜や果物の名前 どれだけ知っているかな?
 園内の保育勉強会がありました。3歳たんぽぽ組で、先生から言われた2種類の果物や野菜(イラストカード)を持ってくる(写真)というゲームをしました。「さまざまな野菜や果物の色や形、名前を知る」というのがねらいです。ジャガイモや玉ネギ、ニンジン、リンゴ、イチゴ、メロンなど、3歳児は知っています。どこで覚えたのでしょうか? ところが、まだ野菜か果物の区別は?です。
 3歳児は、運動能力が向上して身の回りのことを自分でしようとしたり、会話が上手にできるようになったり、数や色、形などの簡単な概念を理解し始めたりと、様々な能力が著しく発達します。周囲の物事に興味や関心が増し、数の数え方や色・形の認識もできるようになります。野菜や果物の名前を覚えるには、一番いい時期です。買い物に連れて行ったり、食卓に並んだ食材を教えてあげたり、図鑑を見たりするのもいいでしょう。
 今はAIの時代です。どれだけ多くのデータを取り込んでいるかでAIの精度が高まります。人間の脳と同じです。ただし、3歳児は、「イヤイヤ期」とも言わるような自己主張が強まります。これも成長の表れです。「園長先生!」と飛びついて来たり、「園長先生あのね!」と話しかけてくるのも3歳児です。
 3歳児だけのことではありません。個人差があります。2歳、4歳、5歳でも同じことが言えます。学校で教わる知識より、家庭で学ぶ知識の方が多いのです。 

              オレンジのコスモスと百日草

2025年9月16日火曜日

花だより 今さら聞けない研修の意味 フヨウ コスモス

 


 研修に参加して(まとめ・感想)  M・Y
 自分自身が一度冷静になって判断することが苦手であるため、一度立ち返り、客観的な視点に立ち、物事についてよく考えて行動することが重要であることを改めて感じることができました。保育教諭は、人と関わることが多い職業なので、今回の研修で学んだ、聞き手としての話の聞き方や、職場の人間関係を円滑に進めるためのスキルや考え方を仕事に活かしながら、キャリアアップにつなげていきたい。
 研修は何故大事か? 今さら聞けない研修の意味
 人材育成に欠かせないのが研修です。新入職員に社会人としての基礎知識を学んでもらう、管理職に必要な心構えを身に付けてもらう。保育教諭として求められるスキルを磨くものです。
 専門的なスキルを磨き、モチベーションや生産性を向上させることは、個人のキャリアアップだけでなく、研修内容を還元・交流することで、園と他の保育者にとっても大きな意味があります。自分のキャリアに合った、自分が興味のある研修を選んで受けることです。
 教育公務員は、研修が義務付けられています。そのため、他の公務員より、研修費が多く配当されています。秋は研究会シーズンです。研修旅費も限られています。若い先生には、管理職が選んで、「この学校の子の先生の授業を観てきなさい。」と薦めてやることも大事です。
 M・Y先生も新卒4年目になります。研修を積んで立派に成長したと感じています。

2025年9月15日月曜日

花だより 「食」生活の乱れが心身のバランスを乱す ツユクサ ホオズキ

 

 

~・~「食」生活の乱れが心身のバランスを乱す~・~ 
 心身の成長期にある子どもにとって食事は極めて重要なものです。全国学力・学習状況調査にも「朝食を必ずとる?」という項目があります。年々朝食をとらない子が増えているのが気になります。規則正しい食生活は健康だけでなく学力とも関係します。
  最近、子どもの朝食欠食や孤食、偏った栄養摂取による肥満傾向の増大、生活習慣病の若年化など、食に起因する様々な健康問題が生じています。言うまでもなく、子どもの健康な体の形成のため栄養バランスのとれた食事を作って上げるのは親の努めです。もちろん食事は単に子どもに栄養を与えるだけのものではありません。親が心を込めてつくった食事は、親の愛情を自然に子どもに伝え、それによる満足感・安心感は子どもの心を豊かで強いものに育てる機会にもなります。
 北見でもファミレス、回転すし、牛丼チェーン、焼き肉食べ放題などの外食チェーンの駐車場は、週末ともなるとどこも満車状態です。夜9時過ぎに居酒屋で食事をしている母子にも会ったことがあります。「たまにはみんなでどこか食べに行くか?」というお父さんの声に「やったあ!」と喜ぶお母さんと子どもたち。それが毎日だと困ります? 
「子ども食堂」が流行るのは、食事に困るほど困窮しているのではなく、家族で食卓が囲めなくなり、みんなで楽しく 食事をすることが目的だそうです。 

花だより 「敬老の日」シニア割? 葛 ガザニア コスモス

 



  「敬老の日」 
 5歳児の祖父母参観日が9月12日にありました。「敬老の日」に合わせて毎年行っています。おじいちゃん、おばあちゃんの似顔絵を描いてプレゼントします。中には、宇宙人のような絵もありますが、とても喜んでくれます。祖父母と言っても私より若い方が多く、中にはひ孫を見に町外からわざわざ来る曾祖父母さんもいらっしゃいます。可愛くて仕方ないのです。ほとんどが昼帰りです。「園長先生、これからじいじとばあばと、回転すしに行くんだよ!」とうれしそうに手をつないで帰っていきました。
 敬老の日は、「多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」ですが、「孫の日」でもあります。
 お祝いする年齢は? 
 厳密な年齢の決まりはないようです。65歳以上が「老人福祉法」で定義されていますが、多くは70歳以上を対象にしています。訓子府の敬老祭に招待されるのは75歳以上です。敬老祭で「ところで園長さんは、何歳かね?」と聞かれ「もう少しでお仲間に入れてもらいます。」と答えると「90のわしから比べたら、まだ若ぞうだ!」と言われました。
 今は「シルバー」、とか「シニア」という言葉が使われています。シルバーは65~69歳、シニアは70~79歳、80以上を「お年寄り」と言うそうです。もうすぐシニアです。孫と食べ放題の店に行っても、そんなに食べることができません。シニア割にしてほしいです。
 
道端のコスモス


2025年9月14日日曜日

花だより インクルーシブ教育 久保山茂樹先生 アキノタムラソウ そばの花

 



    10月24日(金) わくわく園開園10年記念講演
 インクルーシブ教育の第一人者、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所インクルーシブ教育システム推進センター上席研究員(兼)センター長久保山茂樹先生をお呼びします。
 10年記念行事として、メジャーな講師を呼びしたい。という先生方の思いから、全国国公立幼稚園・こども園協議会全国大会札幌大会の記念講演の講師だった久保山先生にお願いしたところ、快く引き受けていただきました。
  子ども一人ひとりの違いを尊重した保育「インクルーシブ教育」への関心が高まっています。障がいのある子どもとない子どもを同じ場で保育することを目的とした統合保育に対して、インクルーシブ教育は、障がいの有無や国籍、人種などの違いに限らず一人ひとりが違うことを前提にして、発達特性やニーズに合った保育を受けること。一人ひとりの子どもにとって、よりより保育の方法を模索し続けるプロセスのことをいいます。  
 例えば、他の子どもがいる場所を騒がしくしてイヤだと感じる子どもがいれば、他の子と分けることも「あり」です。個々の多様な特性を尊重し、誰一人取り残さない「包み込む」教育環境を創ることを目的としています。決まった答えがない中で、目の前の子どもに必要なことを考え続けるプロセスが、インクルーシブ教育です。
 何か難しいと思うでしょう。ところが久保山先生は、軽妙なトークで、それを分かりやすくお話してくれます。全国大会で講演を聞いた先生が、是非、訓子府にお呼びしたいということで実現しました。教育関係者だけでなく、全町民の皆さんが対象です。

ガザニアが盛りです。花言葉「希望の光」

2025年9月13日土曜日

花だより 動物から「母性本能」を学ぶ レンゲショウマ 山ブドウ

 




   動物から母性本能を学ぶ
 知床で人を襲った熊は、親子連れでした。「子どもを連れた母熊には気をつけろ!」といいます。子どもを守ろうとして母熊は必死になるからです。
 カラスが巣作りをする頃、巣に近づく人を襲うことがあります。アフリカの草原では、ライオンに襲われた子どもを助けようと母親は勇敢にもライオンに立ち向かっていきます。その形相にさすがのライオンも逃げていきます。親の愛は生物学的にプログラムされた本能であり、自分を犠牲にしてまで、子どもを守る行動として現れるのです。
 調べてみると、母性本能は、出産直後に必ずしも子どもへの強い愛着が生まれるわけではなく、育児を通して形成されるものです。母親になれば自然と子どもへの愛がわき上がる、といったものではないのです。
 この「親性脳」と呼ばれる育児に必要な脳内ネットワーク活動は、実母や性別などに関係なく、育児経験によって発達すると近年の研究で示されています。こども園の先生が正にこれに当てはまります。ただし、親の過保護な行動は、かえって子どもの成長を妨げる「親毒」と見なされることもあるので注意が必要です。
 そして、この保護行動が子どもに与える影響として、健全な愛情を受けて育った子どもは、自己肯定感が高く、心に余裕があり、情緒が安定します。また、親からの愛情を基盤として、子どもは困難な状況に立ち向かう力や、自分自身の価値を認識する力を得ます。
 人間だけが偉いわけではありません。動物から学ぶこともあります。


2025年9月12日金曜日

花だより 多様な子ども 対応強化 画一的指導に危機感 ジンジャー コスモス


 
子ども 対応強化 画一的指導に危機感

 次期学習指導要領を議論する中央教育審議会の特別部会で、文部科学省は5日、学校の裁量を拡大する新制度創設を打ち出した。個々の児童生徒への対応を充実させる狙いがある。ただ、裁量確保のためには教科の授業時間を削減する必要があり、学びを深めながら指導内容をいかに見直すか、今後の重要な検討課題となりそうだ。
 年間の標準的な授業時数は、学年や教科ごとに決められている。減らすには文科省へ申請する必要がある。新たに設ける「調整授業時数制度」は申請不要となる。学校の判断で削減できるようになると、行き過ぎた受験対策など不適切な運用も出てくる可能性もある。
 文科省が裁量拡大に踏み切る背景には、「現状では、多様な児童生徒を学校が受止められる柔軟性がない」という危機感がある。 
 発達障害の可能性がある通常学級在籍の割合、日本語指導が必要な小中学生、不登校児童生徒が増加して、クラス全員を対象にした画一的な指導だけでは対応しきれていない。
 現時点では精選の具体的な内容には踏み込んでいない。学習指導要領を巡っては、高度成長期、学習内容が多く「詰め込み教育」との指摘が相次いだ。一転して内容を減らしたが、「ゆとり教育」と呼ばれた改革では、学力低下を招くと批判が起こり、「脱ゆとり」に転換した経緯がある。
 文科省は「単に教育内容を減らすのではなく、各教科の学習のまとまりごとの主要な理解を促していく」と説明している。(読売新聞 9月6日)
 教員不足、質の低下が問題になっている学校現場に、さらに高度なことを求められるようになる。大丈夫だろうか?




2025年9月11日木曜日

花だより 日本の成功例 歴史から学ぶ タマスダレ コルチカム 


 日本の歴史から学ぶ  ジャレード・ダイヤモンド(地理学者・作家)
 徳川幕府は鎖国をはじめ、約200年も外部世界との接触を絶った。孤立の終わりは米国のペリー艦隊の「招かざる訪問」によってもたらされた。
 明治維新期の指導者たちには先見の明があった。日本の独立を保つには、西洋の強さの源泉を素早く取り入れる必要があることに気づいた。西洋の列強に収奪された中国の二の舞を避けるためだ。
 明治維新から第1次世界大戦までに起きた日本の変化は、近代史上、世界でも特筆すべき成功例といえる。日本の伝統的な強さを守りつつ、西洋の強さも取り入れたからだ。
 過去80年、日本はさらに大規模な選択的変化を遂げた。日本が収めた成功に匹敵する例は、どの国にもない。日本人は再び困難な問題を解決し、繁栄していくだろう。慎重にではあっても、その楽観できる理由を与えてくれるのは、日本の歴史そのものである。
 外国人から見た日本はこう映っている。日本の伝統と西洋の融合が、これまでの成功のカギを握っていたとすると、日本人の気質は大きく変わってきて、日本の伝統は揺らいでいる。これから持続的な繁栄が望まれるか心配である。 
玉ねぎが詰まれたコンテナが並ぶ 日本一の収穫量の北見地方

          



 

2025年9月10日水曜日

花だより 「出席しなければならない日数」 ホウセンカ ミズアオイ

 

 

 子どもの自殺が増える? 
  長期休業明けの子どもたちの自殺が後を絶たないのは、「学校は苦しくても行かなければならない」という固定観念に縛られているからです。
 フリースクールなど学校以外の学びの重要性を認めた「教育機会確保法」が成立しましたが、その中身が十分理解されているとは言い難い。基本方針で「登校のみを目標にするのではない」と示され、休養の必要性も明記されています。「不登校だと、大人になったときに社会の中でやっていけるのか」と心配する声もありますが、フリースクールの多くの卒業生は進学し、自分の好きなことに取り組んでいます。保護者は、その子にしかない価値を認めてあげ、生きる楽しさを子どもが感じられるように寄り添ってほしい。 (フリースクールを運営するNPO法人「東京シューレ」理事長 奥野 圭子 牧野要約)
 指導要録や出席簿には、出席停止などで欠席した場合の日数を引いた「出席しなければならない日数」を記載しなければなりません。欠席は、病欠か事故欠(病気以外)しかなく、不登校は、1年間に30日以上欠席した児童生徒を指します。しかし、「今日は不登校で休みます。」という保護者からの連絡はまず来ません。そして、どんなに欠席が多くても、進級も、卒業もします。不登校の子にも「小学校の課程を修了したことを証する」という卒業証書が渡されます。 「〝出席しなければならない日数〟は意味があるのですか?」と聞いてきた先生がいました。正に「登校のみを目標」にするものです。考え直す必要があります。 

 


2025年9月9日火曜日

花だより 働き方改革でウサギの飼育をやめる? レンゲショウマ カボチャ

 

 

 学習指導要領の改訂でどう変わるか分かりませんが、低学年の生活科に小動物を飼う学習があります。ところが働き方改革の一環で、ウサギなどの飼育は、教員の負担になるのでやめる学校が増えているのです。
 小動物を飼うねらいは、生き物をただ眺めて観察するだけでなく、手で触ってみたり、抱いたり、水や餌をやったりという活動から、生命をもっていることや成長していることに気付き、生き物への親しみをもち、大切にすることができるようにするものです。(乗馬で心身の回復を図るなど、生き物との接触が心の安定に良いことはよく知られているところです。)優しい心はこんな活動から、自然に生まれてくるものです。
 この学習には、“うさぎ”が最も適しているように思います。まず、見た目がかわいい、そして、子どもたちは、「うわあ~、かわいい。ふさふさで気持ちいい。」と直接触れて感じることができるからです。ところが思った以上に筋肉や骨でごつごつしていることに気づいたり、心臓の鼓動を感じたりするのです。関心を持つと餌の食べ方、うんこの仕方まで詳しく観察します。ずっと観ていても飽きません。他の学年の子どもたちも目を細めて観ています。
 確かに生き物を買うというのは大変なことです。自分は網走にある「原生牧場」から3カ月のレンタルを利用しました。働き方改革で雑務の削減はしなけばなりません。しかし、小動物を飼うのは雑務でしょうか、「こどもファースト」でありたいものです。

教材園で採れたニンジン(ウサギ用)