次期学習指導要領を議論する中央教育審議会の特別部会で、文部科学省は5日、学校の裁量を拡大する新制度創設を打ち出した。個々の児童生徒への対応を充実させる狙いがある。ただ、裁量確保のためには教科の授業時間を削減する必要があり、学びを深めながら指導内容をいかに見直すか、今後の重要な検討課題となりそうだ。
年間の標準的な授業時数は、学年や教科ごとに決められている。減らすには文科省へ申請する必要がある。新たに設ける「調整授業時数制度」は申請不要となる。学校の判断で削減できるようになると、行き過ぎた受験対策など不適切な運用も出てくる可能性もある。
文科省が裁量拡大に踏み切る背景には、「現状では、多様な児童生徒を学校が受止められる柔軟性がない」という危機感がある。
発達障害の可能性がある通常学級在籍の割合、日本語指導が必要な小中学生、不登校児童生徒が増加して、クラス全員を対象にした画一的な指導だけでは対応しきれていない。
現時点では精選の具体的な内容には踏み込んでいない。学習指導要領を巡っては、高度成長期、学習内容が多く「詰め込み教育」との指摘が相次いだ。一転して内容を減らしたが、「ゆとり教育」と呼ばれた改革では、学力低下を招くと批判が起こり、「脱ゆとり」に転換した経緯がある。
文科省は「単に教育内容を減らすのではなく、各教科の学習のまとまりごとの主要な理解を促していく」と説明している。(読売新聞 9月6日)
教員不足、質の低下が問題になっている学校現場に、さらに高度なことを求められるようになる。大丈夫だろうか?

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