つくばの国立教育研究所の研修で、宮大工古川三夫氏の話を聞く機会を得た。宮大工は神社や寺院などの伝統的な木造建造物の新築、修理、解体を手掛ける専門職人、釘を使わず木材を組み合わせる「木組み」の高度な技術を駆使し、建物を何百年と後世に受け継ぐための役割を担っている。建築の技能だけでなく、木材の特性を見極める力、さらには歴史的な背景や建築学の知識も必要とされる。宮大工は日本が世界に誇るマイスターなのです。
小川氏の工房には約20~26人の弟子がいて、同じものを食べ、同じ空気を吸い、10数年ほど修業させた後に独立させる。新人が全員の食事を作る。何一つ手に取って教えることはなく、弟子が見様見真似で技術を身に付けていく昔ながら徒弟制度の世界だそうです。寝食を共にすることで、目をつむってすれ違っても風の動きでだれか分かる。また、体の大きい弟子は、丸太を担ぐ時は、黙って重い方に走る。そうした思いやりも自然に生まれるといいます。
1300年前の規格品でない木の組み合わせの適材適所と弟子一人一人を理解し適材適所に配置する見極めが棟梁として大切だという話には恐れ入りました。こうした徒弟制度が日本の文化を築いてきました。大事にしたいと思いますが、AIがさらに進化すると、こうした技術も人に代わってAIができるようになるのでしょか?
国立研究所の講師は、日本企業の超一流の経営者や各分野の著名な方々ばかりです。一流ピアニストの演奏会や歌舞伎鑑賞もありました。質屋の目利きは、徹底して本物を観るそうですが、いかに自分は偽物や二流三流品で満足していたかと反省しました。


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