2016年11月27日日曜日

花だより ハゲイトウ 「斉藤さん」

~平成12年度の作品~

【平成22年度 網走市立潮見小学校 学校便りから】
《シリーズ「いきいき子育て」》  「母の品格」 多 湖  輝 著から
 ~「弱い人を守りなさい」と教えるのは親~
 人の間をすり抜けるようにして歩道を猛スピードで走っていく自転車があります。高校生とおぼしき男(女子高生もいます)が乗っていて、うしろに人を乗せて風のように走って行きます。案の定、高校生の乗った自転車がお年寄りとぶつかり、死亡するという痛ましい事件がありました。
 自転車に乗っていた子どもが軽い接触事故を起こして人にケガをさせると「学校の自転車指導に問題がある」と文句をいう親がいるそうです。でも、これは間違いです。ルールを教えるのは学校かもしれませんが、その土台になっている「弱い人を守る」という気持ちを教えるのは親です。親が子どもにその気持ちを教えていなければ、いくら交通ルールを教えても事故は防げません。ルールを守らなければ、“走る凶器”になるという気持ちを育てるのは親しかいません。
 自転車の乗り方だけでなく、おりにふれて子どもを諭し、弱い人を守ろうという気持ちを育てていく必要があります。お年寄りが横断歩道を渡ろうとしているとき、赤ちゃんを抱いたお母さんを見かけたとき、保育園児が遊んでいるとき、いろいろな場面で子どもに伝えられます。しかし、どんな場面でも必ずこうしなければならないというルールはありません。だからいくらルールを教えても優しさは育たないのです。
 観月ありさ主演の「斉藤さん」というテレビドラマを見ました。あんなお母さんになれるといいですね。

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