2022年8月17日水曜日

花だより 77回目の8月15日 浜茄子

 



  8月15日 77回目の終戦記念日
 子どものころ、8月15日が近づくとテレビは一斉に先の戦争の特番を組んで放送していました。ところが今年は、そうした特番が少なくなり、内容も変化しました。
 私は1955年、戦後10年が経ってから生まれました。両親は、戦時中12~3歳で北海道ということもあり、空襲の経験などありません。実写の白黒の映像、原爆投下直後の広島、長崎の様子、戦争の悲惨さや怖さは、全てテレビを通して知りました。
 学校では、「平和憲法を守り、二度と戦争を起こしてはいけません。子どもたちを二度と戦場に送らない。これが教師の使命です。」と言っていました。中学生になるとフォークソングといえば、「戦争を知らない子どもたち」を代表する反戦歌でした。学生運動は「日米安保反対!」、当時、平和を阻害しているのは「日米安全保障条約だ!」、「君が代」「日の丸」に反対することが反戦・平和だと思い込んでいました。ただ、平和を祈るだけ、唱えるだけで、具体的に何をすべきかなど、何も考えていませんでした。
 ところが、ロシアがウクライナに侵攻したことで一変しました。ウクライナ人は祖国を守るために戦っています。日本の若者に「祖国を守るために戦いますか?」と問うと8割は「できない」、ところが韓国の若者に聞くと反対に8割以上が‘’戦う!‘’と答えるそうです。それは韓国と北朝鮮は休戦中で、今も戦争は続いているという認識だからです。
 日本人の考えが世界の常識ではないのです。あれだけ日米安保に反対していた日本人は、自分たちは戦わなくてもアメリカが守ってくれると思い込んでいます。日本が核保有国であるロシヤや中国、北朝鮮に諫める言葉をかけることさえできません。有事の議論さえしていません。日本は何をすべきか、何をしなければならないか、真剣に議論するときがきました。67歳で迎えた8月15日は、これまでとは違いました。

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