歴史の見方
大学では日本史を専攻しました。担当教官が歴史についてこう言ったのを覚えています。
「歴史は見る立場によって変わる。通説、定説、史実、史学、歴史観、歴史教育は、それぞれ違う。もしかすると歴史小説の方が真実かもしれないが、史学は客観的な資料を基に立証しなければならない。そうでなければ学問にならない。日本史は、明治、大正くらいまでは歴史(学問)になるが、昭和はまだ歴史(学問)にはならない。なぜなら関係者が存在しているからだ。元寇をどう評価しても外交問題にならないが、先の大戦については、たとえ史実であっても、日本は慎重な立場をとらなければならない。」
戦後77年が経過して、昭和天皇について語られたり、玉音放送の原盤が公開されたりするなど、やっと昭和が歴史になりつつあります。
歴史は、定説が覆ることがよくあります。邪馬台国が、畿内にあったか、北九州にあったか、諸説ありますが、現段階では分からないのです。
人物の歴史的評価も昭和初期までがやっとで、最近では渋沢栄一氏が評価され歴史上の人物となりました。安倍元首相の歴史的評価はどうなるか?興味のあるところです。
学者(専門家)でも見方によって解釈が異なるのが歴史です。特に領土問題になるとさらに複雑になります。歴史は人間がやったことなので…。紛争の火種になってしまいます。
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