2022年12月31日土曜日

花だより  マイナンバー狂騒曲 アオキ ホオズキ

 



      

 マイナンバー狂騒曲
  国はマイナンバーカードの普及に躍起です。
 公立のこども園なので月1回「町村会だより」が回ってきます。12月号に時評「マイナンバー狂騒曲」と題した北大公共政策大学院山崎幹根教授の投稿記事がありました。
 母のマイナンバーカード取得のために付き添って市役所へ行ってきました。
 受付の様子を眺めていると、多様なニーズを少ないスタッフで対応する苦労をまざまざと実感しました。通常のマイナンバーカードの申手続きに加え、マイナポイントの利用方法を一人一人に、特に高齢者に説明する作業です。1人に20分くらいは要していたでしょうか。また、オンライン作業に慣れていない男性が激高してスタッフに文句をぶつける場面もありました。別の職員も出てきて対応に当たらざるを得ない状況でした。
 たまたま遭遇した窓口対応でしたが、おそらく全道、全国での自治体で同じような光景が日々、繰り返されているものと察します。周知のとおり、国はあらゆる分野でのデジタル化を強力に推進しており、マイナンバーカード交付率の向上に躍起になっています。ところが、国の政策を浸透させるのが自治体の責任となり、デジタル化を進めるためにアナログ的に人的資源を動員しなければならないという、奇妙な図式になっています。
 デジタル化はこれからの時代に不可欠な社会基盤であり、どこかの段階でICTやデジタルに明るくない住民への対応はどうしても必要になります。全道、全国の自治体はぜひ現場の実態と改善策を、町村会をはじめとした地方六団体を通じて国に意見することを望むところです。今後も同じような狂騒曲が繰り返されるかもしれません。(牧野要約)
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 最近、地方のスーパーのレジも新しくなって、バーコード決済もできるようになり、会計がスムーズになって助かっています。ところがまだまだ現金派が多いようです。最新のレジは、現金支払いでも不便さを感じないのです。デジタル化は、むしろ年寄りにやさしいシステムだと思うのです。病院の診療や会計システムがデジタルで簡単になると年寄りは喜ぶだはずです。高齢者に来てもらうのではなく、老人クラブなど、年寄りが集まるところに行政が出向いて説明するといい。  
 あるコンビニで、店員がおばあちゃんのスマホを使って、「これをポンと触ったら会計は済むからね。」と優しく教えていました。今はこうしたことが必要だと思います。





2022年12月30日金曜日

花だより 倉橋惣三に学ぶべし ホウズキ 冬🍊

 

 

 幼児施設に不信感を持たれている今だからこそ、倉橋惣三に学ぶべし!
 大正から昭和にかけての日本の保育の基礎を築いた教育者です。保育・幼児教育において、重要人物である倉橋惣三。幼児教育関係者でこの人の名前を知らない人はおそらくいない程の人物です。
 倉橋惣三の著書で有名なのが『育ての心』です。その中には保育に関するたくさんの名言があります。
「自ら育つものを育たせようとする心、それが育ての心である。」
 自ら育つものを育たせようとする心、それが育ての心である。世にこんな楽しい心があろうか。それは明るい世界である。温かい世界である。育つものと育てるものとが、互いの結びつきに於て相楽しんでいる心である。
 育ての心。そこには何の強要もない。無理もない。育つもののおおきな力を信頼し、敬重して、その発達の途に遵[したが]うて発達を遂げしめようとする。役目でもなく、義務でもなく、誰の心にも動く真情である。~中略~
 それにしても、育ての心は相手を育てるばかりではない。それによって自分も育てられてゆくのである。我が子を育てて自ら育つ親、子等の心を育てて自らの心も育つ教育者。育ての心は子どものためばかりではない。親と教育者とを育てる心である。  
 大正から昭和の昔の教育理念ではない。今だからこそ、この名言を噛みしめるべき!
 園内を巡視していると「あっ!園長先生だ。」と園児が飛びついてくる。抱きかかえ、高い髙いをしてやる。後で、「育ての心」を読むとこんなことが書かれてあった。
「飛びついて来た子ども」
 子どもが飛びついて来た。あっという間にもう何処かへ駆けて行ってしまった。その子の親しみを気のついた時には、もう向こうを向いている。私は果たしてあの飛びついて来た瞬間の心を、その時ぴったりと受けてやったであろうか。それに相当する親しみで応じてやったろうか。
 後でやっと気がついてのこのこ出かけて行って、先刻はといったところで、活きた時機は逸し去っている。埋めあわせのつもりで、親しさを押しつけてゆくと、しつこいといった顔をして逃げていったりする。其の時にあらずんば、うるさいに違いない。時は、さっきのあの時である。いつ飛びついて来るか分からない子どもたちである。
 全くそんなことまで考えも及ばなかった。幼児教育は奥深い?

2022年12月29日木曜日

花だより 郷ひろみ1955年生まれ ベニベンケイソウ

 


 今年のNHK「紅白歌合戦」は、郷ひろみのデビュー50周年に合わせて特別コーナーがあるらしい。芸能界では、明石家さんま、所ジョージ、松山千春、桑田佳祐、球界では江川 卓、角界は千代の富士、ボクシング界では具志堅用高が1955(昭和30年)生まれの67歳です。スポーツ選手、もう引退していて若い人は知らないでしょうが、芸能界では、まだ第一線で活躍しています。
 12月8日、園内を回っていると女の子が寄って来て、「園長先生、今日ね、わたしの誕生日なんだよ。」と言われ、「園長先生と同じ誕生日だね。」と言うと「ロウソク何本?」と聞くので、「大きいのが6本と小さいのが7本もいるんだよ。」、「大変だね。私は4本だよ!」 年齢差を痛感した瞬間でした。
 12月8日は「開戦記念日」真珠湾攻撃があった日です。子どもの頃は、12月8日が近づくとテレビは、太平洋戦争の特集が組まれていましたが、最近は、ニュースでも取り上げられなくなり「開戦記念日」と言えばウクライナにロシアが進行した日と思っているようです。
 戦後10年経って、私たちは生まれました。ちょうど高度成長期で「もう戦後ではない」と言われた時代に育ちました。映画『3丁目の夕日』の舞台そのものです。
 それにしても郷ひろみは若い。ファンを裏切らないようによほどの節制をしているのでしょう。「季節の中で」のレコードジャケットの松山千春は長髪でしたが、今は見る影もありません。「令和の怪物」佐々木朗希が出てきて、「平成の怪物」松坂大輔が引退したことで、「昭和の怪物」江川 卓がときどきテレビに出るようになりました。佐々木朗希が163キロのスピードボールを投げようとも、江川のストレートには敵わないと思っています。  所さんやさんまさんは、テレビに出ない日はありません。国民的大スターです。「スーパースターたちと同じ年生まれ」と言うのは、おこがましい話ですが、同年代が活躍している姿を見ると、まだまだ頑張らないといけないと思います。今年の紅白が楽しみです。
 *12月23日からの大雪で中庭のクリスマスイルミネーションがすっかり埋まってしまいました。

2022年12月28日水曜日

花だより 保育園虐待どう防ぐ ホウズキ

 


               *↑4歳児の保育室の前に飾られた保育教諭手作りの門松
  静岡県裾野市で認可保育園の保育士3人が園児への暴行容疑で逮捕され、その後、全国で同様の事案が次々と明らかになっています。国は年内にも全国の実態を把握する調査に乗り出します。
 「今回の事件は、氷山の一角にすぎない。保育園に子どもを預ける家庭に不安が広がっており、不適切保育から子どもを守るため思い切った対策が必要だ」。こう言うのは、「保育園を考える親の会」代表 渡辺寛子氏です。
  (12月21日 読売新聞 解説「保育園虐待どう防ぐ」論点スペシャルより)
 会にも、保育士の園児に対する「どう喝」や「突き飛ばす」などといった不適切保育の相談が相次いで寄せられている。保育士同士が話し合い、保育を振り返る機会があれば改善できるが、多くの園で園内が閉鎖的になり、他の保育士が不適切保育に気づいていても声を上げられない雰囲気になっているのではないか。話し合いができる風土づくりに向けた施設長の指導力や人権意識も不足している。保護者も園内の状況を確認することが必要だ。ただ、保育は、保護者との信頼関係に成り立っているモノなので、初めから園を疑ってかかることは避けたい。
 恵泉女学園大学長 大日向雅美氏(親子関係の発達心理学の専門家)
 幼い子どもたちがどんなにつらく恐ろしい思いをしたかと思うと、心が痛みます。女性活躍が叫ばれ、働く女性が増える中で、「子どもを預けるのが怖い」「預けて働くのはよくない」という意識の揺り戻しが起こり、働く親たちも苦しむのではないかと心配です。
 コロナ禍で、働く親の誰もが幼児施設はなくてはならないインフラだと意識しています。ところが、どの施設もぎりぎりで運営している現実があります。
 ほとんどの幼児施設や保育士・保育教諭は、子どもや保護者のために懸命に努力しています。だからこそ、運営の内実を再検討する必要があります。
 保育士は『慈母観音』ではない。言うことを聞かない子どもに、つい不適切な声掛けをして今うこともあるだろう。問題はそれが恒常的に続くことや、注意する同僚がいないことだ。振り返る会議や先進的な保育を学ぶ研修をしたりすることが大切だ。そのためにも時間のゆとりが必要だ。保護者は厳しい目で施設を監視するだけでなく、感謝や労りを日々伝えるとよい。この機会に保育園の内情を広く知ってもらい、これから保育士になる若者たちを温かく応援できる世の中になることを願う。  
 認定NPO法人フローレンス会長 駒崎弘樹氏(内閣府)「子ども・子育て会議委員」
 保育士が園児への暴行容疑で逮捕されたことに、非常にショックを受けた。一方で、保育事業者として、こうした事件はいろいろな施設で起こりうると言わざるを得ない。
 コロナ禍で負担が増して、保育士同士のコミュニケーションが取りづらくなり、保育がスムーズにいかない場面も出てきた。離職者も増えてきている。
 保育施設は今でもかなり頑張っており、施設の自助努力に頼って質の向上を目指すのは難しい。虐待や不適切な保育の防止に向け、研修をしたり、チェックリストを作ったりということが考えられるが、それができる施設はそもそもあまり問題がないだろう。とにかく手いっぱいという施設は、そうした対策を取ることが負担となり、現場はさらに余裕がなくなる負のスパイラルに陥る。
 現場の負担を軽くする。例えば、保育室内の手作りの装飾をやめたり、行事を減らしたりしてもいいのではないか。行政の報告書類もデジタル化すれば、事務の手間が削減できる。
 保育の質をチェックする仕組みが十分に機能していないことも問題だ。自治体の指導監査は、年に一度行われているが、ちゃんと書類が出ているか、補助金は適正に使っているかといった書面チャックが中心で、保育士の不適切な行為までは気づけない。第3者評価機関の調査もあるが、数十万円の費用がかかることから、受審率は1割を切っている。全ての施設を対象に、保育の質をきちんとチェックできる体制を作るべきではないか。

2022年12月27日火曜日

花だより 「こどもの詩」 ロウバイ

 

 読売新聞に「こどもの詩」のコーナーがあります。今年1年の中から、選者を務める詩人の平田俊子さんが選んだ、心に残った今年の6編が紹介されていました。

  いいんだよ  (5歳の園児)
 おたんじょうびがきた
 としとったら
 ママは
 もっとママになるから
 いいんだよ

  ふつうのひと (6歳の園児)
 いいこにしてたら
 サンタさんくるでしょ
 わるいことをしてたら 
 サンタさんはこないでしょ
 ふつうのひとには
 サンタさんはくるの?

 胸の痛む出来事が今年もたくさんありました。暗い記事が多い中で、「こどもの詩」はほっと一息つける欄になっています。
 誕生日が来るたびに大人は複雑な気分になります。しかし、子どもは、「ママはもっとママになる」とポジティブにとらえています。また、「普通の人には、サンタさん来るの?」と質問された親は、何と答えたのでしょうか?
 日々の暮らしで感じたことや発見したことが、素直な言葉で丁寧につづられています。

  うちの園児は、こんなことをつぶやきました。
 「うちにはエントツがないから、サンタさんは来ない!」
 とママが言ってた。
 だけどママは、「自分のところには来てほしい。」
 と言ってた。

2022年12月26日月曜日

花だより 創作四字熟語30年 カトレア

 

 創作四字熟語30年を振り返る
 毎年楽しみにしている創作四字熟語、今年の最優秀句は「遠客再来(千客万来)」コロナの収束が見えてきたかのような久しぶりに明るい話題でした。
 1990年に始まった保険会社の創作四字熟語は、今年の漢字一字や流行語大賞と合わせて年末の風物詩となっています。
  30年を振り返ると
 1990年の最優秀句は、「異旗統合(意気投合)」東西ドイツ統合
 1993年は、「扇扇狂狂(戦々恐々)」扇子をもって踊り狂うバブル経済真っ只中
 1994年は、「政転辟易(青天霹靂)」政権交代、社会党村山内閣誕生
 2000年は、「圏外孤独(天涯孤独)」携帯が、まだ繋がらないところもあった。
 2002年は、「日本熱闘(日本列島)」サッカーワールドカップ日韓大会
 2004年は、「様様様様(ヨン様)」韓流ブーム
 2008年は、「苦労長寿(不老長寿)」後期高齢者医療制度できる。
 2014年は、「用意終活(用意周到)」終活がブームに
 2015年は、「仮想狂騒(過当競争)」ハロウィン、渋谷でバカ騒ぎ
 2017年は、「棋聡天才(奇想天外)」藤井聡太天才棋士現る
 2018年は、「台量発生(大量発生)」台風多発
 2020年は、「医師奮診(獅子奮迅)」コロナで医療逼迫
 2021年は、「七菌八起(七転八起)」コロナ続く
 世相を表す創作四字熟語、毎年「そうきたか?」と思わずうなずいてしまいます。
コロナ関連の句が3年続きました。サッカーワールドカップがもう少し早い時期に開催されていたら、四字熟語も漢字も流行語大賞も違っていたかもしれません。新しい年に期待したいです。

2022年12月25日日曜日

花だより 人手不足 カニサボテン クリスマスローズ

   

 小さな村の介護養護施設で職員による入居者への虐待行為が発覚しました。保育士は、即刻逮捕されましたが、この職員は、未だ働いています。解雇すると施設が維持できないからです。小さな町の子ども園では、本州から採用に応募してきたベテラン保育士を採用することにしたそうです。まだ一度も会ったことがなく、どんな人物がよく分からないと言っていました。人手不足は地方ほど深刻です。
 我が家の近くのコンビニでは、日本語があまり話せない中国人留学生が働いています。日本人の学生も居るだろうと思いましたが、店主は、「募集したら何人か面接に来たのですが、日本の若者は、何かチャラくてね。それに比べて、中国の留学生は真面目で礼儀もしっかりしているので、採用しました。」と話していました。
 教員採用試験の倍率が2倍以下になって問題になっています。それでも2倍あるのですが、3倍以上ないと優秀な学生を採用できないということです。今、企業で言っている「人手不足」は、優秀な人材のことです。誰でも良いということではありません。
 例えば、ALT(英語助手)は、以前は各自治体で雇用していましたが、最近は、派遣会社に委託しています。一度採用してしまうと、不適格な人でもなかなか解雇できないからです。高校の進路指導の先生は、「毎年、高校生を採用してくれるお店やホテルがあります。それだけ1年も経たずに辞めるということです。」と言っていました。世の中、そんなに甘くはありません。

2022年12月24日土曜日

花だより さみしげな 無字の黒板 冬休み ヤドリキ 冬みかん

 


『プレバト』の夏井先生の影響もあって俳句がブームになっています。
  さみしげな 無字の黒板 冬休み」
 これは伊藤園(お茶のラベルに書かれてある俳句)の俳句大賞に選ばれた11歳の子の作品です。普通の小学生なら“たのしいな”と始まるところですが、“冬休みが終わって、早く学校に行きたいな!”と思っているのかな?と読み取れます。
 冬休みこそ「体を動かす!!」
 今の日本では、戦争の心配はありません。それに地震や火事、コロナやインフルエンザで命を落とす確率は低いです。一番心配なのは交通事故です。特に北海道は、冬型事故が心配なので地域ぐるみで注意することが必要です。
 もう一つ心配なのは、道産子の体力です。握力とソフトボール投げ以外は全国平均を下回り、ここ数年下位に低迷しています。福井県や秋田県が上位を占め、学力上位の県が体力もあることから、教育レベルの差を指摘する人もいます。他県に比べて、体格は大きくて(肥満傾向)で筋力はあるが、走力などの瞬発力がない。これは運動不足が原因です。
 “都会の子はもやしっ子”というのは昔の話で、今は地方の子ほど体力がありません。原因は、車社会になって歩かなくなったからです。加えて冬季間は、家に閉じこもり運動不足になりがちです。体力のない子は勉強もできません。“よく遊び、よく学べ!”です。スキーやスケートなどの運動のほかにも、雪かきなど、家の手伝い(掃除など)をさせることです。

2022年12月23日金曜日

花だより サッカーワールドカップ終わる クリスマスベコニア 南天

 

Japanがドイツやスペインを撃破して、決勝トーナメントに進出!ベスト16で敗れはしたものの日本中が熱狂したサッカーワールドカップが終わりました。これほどまでに世界が熱狂するのはオリンピック以上かもしれません。アメリカや中国、ロシアなどの大国が目立つことなく、モロッコやクロアチアなどの小国が勝ち進むのもワールドカップならではのことです。優勝したアルゼンチンに唯一勝利したのはサウジアラビアです。ウクライナで戦争が行われていなかったら、もっと盛り上がったかもしれません。それと残念なのは、大きなイベントになると疑惑が付き纏うことです。そもそもカタールでなぜ開催されたのか?という疑惑まであります。それをスーパーアスリートの活躍が打ち消してしまいました。
 
優勝したアルゼンチンの優勝賞金は、588000万円だそうです。ベスト16の日本でも182000万円です。WBC(野球)の優勝賞金は、大会収益の10%だそうです。選手には一律200万円が支給されますが、サッカーの比ではありません。中学校で野球部の人気がなくなり、単独チームができなくなった理由もこのあたりにあるのかもしれません。
 しかし、どうしてもサッカーで気になるのは、ファールの判定です。大げさなリアクションです。その後、何もなかったかのように走り出します。激しくぶつかり合うラグビー選手と比べて、どうなんだろう?と思います。それとファンのマナーの悪さです。日本のサポーターは紳士的ですが、暴徒化する国のファンもいます。
 大きなお金が動けば動くほど、疑惑が付き纏うのは仕方ないのでしょうか? 割を食ったのは、2度目の冬季オリンピックを招致しようとしている札幌です。開催は無理でしょうかねぇ~?



2022年12月22日木曜日

花だより 日常とは「奇跡」? アロマ シクラメン

 

   曽野綾子著 『人間にとって成熟とは何か』
 ~30にして立つ、40にして迷わず、50にして天命を知る、60にして耳従う~とは、孔子の言葉です。人生を重ねることで人間は成熟していくもの、また、そうでなければならないという教えですが、凡人は、なかなかそうはいきません。
  曽根綾子氏は、この本の中で、「正しいことだけをして生きることはできない。」、「『もっと尊敬されたい』という思いが自分も他人も不幸にする」、「そもそも本当に他人を理解することはできない」など、人はどのように成熟していくべきなのか、大人とは何かを説いています。 
 購入者層は30~40代が中心で、さまざまな角度から持論を展開したことも注目度をさらに高め、ベストセラーに結び付いたようです。曽野綾子氏は、敬虔なクリスチャンですが、宗派を問わず「人の道」は共通しています。曽根綾子さんのような人から「もっと楽に行きなさい。」と言われると、楽になれるような気がします。統一教会の教えとは違います。
 こうした本が売れる背景には、多くの大人が道徳観を失いかけていることにあるように思います。コロナ禍で、児童相談所に一時保護される子どもたちが急増しています。児童相談所預かりになった家庭ばかりでなく、子どもたちは、さまざまな家庭の事情を抱えているのです。コロナ下で人々の心は、さらに荒んでいるようです。静岡県の保育士の事件もしかりです。
 毎朝、子どもたちが当園して来ます。次の日も、また次の日も、それが繰り返されます。しかも子どもたちはたいてい無事です。もちろん無事でなければなりません。毎日の無事を日常と呼ぶのですが、日常とは奇跡かもしれません。



2022年12月21日水曜日

花だより 授業の「あ・い・う・え・お」 柚子 ポインセチア

 

  

   授業は「あ・い・う・え・お」が大事! 
「あっ!そうか」と気づく、「いいねぇ~!」とほめる、「う~ん!」と考える、「えっ!」と驚く、 「おお~!」と感心する。これは、有田和正先生の言葉だったと思います。
 先生がよく使う言葉に「考えなさい」があります。ところで「考える」とはどういうことか、子どもたちは分かっているのでしょうか?
 小学生が「考える」とは、“何か新しいことに出会ったときに、それと同じようなモノや違うもの(これまでの経験から)を見つけて、比べてみること”です。ですから、どれだけ多くの知識や情報があるかで、その考えが深まるかどうか決まります。豊かな創造力や発想力は、持って生まれた才能ではなく、知識や経験から生まれるのです。小学生のときは、とにかく多くのことに興味を持って、多くの知識や情報を頭の中に詰め込むことが大切です。驚いたり、感心したりして気づいたことを褒められると、よく考える子になります。それは机上の勉強も大切ですが、体験を通して身に付けることが大事です。
 「思考力」や「判断力」を重視する教育が求められていますが、その基礎となるのは、「知識・技能」です。それを疎かにしないことです。

2022年12月20日火曜日

花だより 暗記が大事(3人称・単数) セントポーリア

 

「じいちゃん、この問題わかる?」 中1になる孫から質問されたのは英語でした。
「メアリーは、英語の勉強をする。」を英文にするときのstudyを変換する問題
「3人称・単数」の問題か?中学時代の記憶がよみがえりましたが、曖昧???ただ「s」を付ければいいのか?悩み、スマホで調べると「studies」と出ました。便利な世の中になりました。しかし、それをどう教えるかでまた悩みました。
 英語は、これまで暗記教科と言われてきました。英語の成績が良い子は、英会話ができるというよりもコツコツ、真面目に勉強する子と評価されました。ところが今は、文法よりも会話力が重要視されてきています。
 詩や引用文、フレーズなどを暗記することによって、子どもは言葉の構造や使い方を覚えます。新しい単語を覚え、他の単語との組み合わせ方を学ぶと、言葉を使うことの楽しさを感じるようになるのです。
 暗記した内容は、たとえ日頃それを口にしていなくても、いったん暗記した単語は記憶の中に定着します。詩や法則などを暗唱することは、子どもにとっては「成果」です。暗唱は子どもの学習能力の証しであり、「これを覚えて自分のものにすることができた」という自信につながります。
 子どもに暗記させる内容は、親子の絆になるものや、子どもの人格形成に役立つものがよいでしょう。覚えておきたい大切なことわざや格言、美しい詩、有名な文章、基本的な法則などを選び、なぜそれを選んだかを説明しながら暗記させると効果的です。
 子どもに暗記させるときは、繰り返しを重視します。何度も繰り返しているうちに覚えられるようになるということを理解させることです。いったん覚えたものは数週間か数ヶ月毎に繰り返せると、さらに記憶に定着します。長い内容を暗記できれば、子どもは達成感を得ることができ、自尊心が高まります。
 ただ暗記して知識を増やすことは、本当の学力向上につながらない。という意見もありますが、AI(人工知能)が正しく判断するためには、ビックデータが必要です。人間も正しく判断するためには、やはり知識の集積が必要です。

2022年12月19日月曜日

花だより 書写の学習は「課題解決学習」そのもの カンギク

 

  書写指導こそ主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)
  管内の書写書道教育研究会の会長をしていたこともあって、教員免許更新時講習の講座を担当していたとき、「書写でも主体的・対話的で深い学びの実践はできる」という話をしていました。今回、教育情報誌「学びのチカラ e-na」の特集「子どもが主役」の授業デザインに、東京の小学校教諭山田梨沙教諭の「左右」の教材を使った課題解決学習の実践が紹介されていました。同じことを考える先生がいたことに感激しました。
 書写は昭和33年の学習指導要領の改訂で国語科の中に位置づけられた。「毛筆による書写の学習は書くことの指導の一環として行われるものであるから、その学習によって文字の筆順や字形をよく記憶するのに役立ち、文字や文を硬筆で書写することにも正しく、美しく書けるようにすることが大切である。」と記されています。それ以来64年間、書写のねらう指導内容は大きく変わっていません。
 こんな古臭いものが、現在の新しい教育に通じると考える人は少ないでしょう。ところが、書写の学習は「課題解決学習」そのものなのです。
 書写の学習は、試し書きと基準を比べ、児童が自分の普段の書き方に課題を見つけ、その課題解決に向けて練習方法を学び、目当てに向かって取り組んで行く。つまり、この書写の学習の流れが「課題解決学習」そのものなのです。
 さらにこの先生の凄いところは、ICT端末を活用していることです。ICT端末(タブレット)を活用することで、各自が気づかなかったことや点画のつながりを確認することができたりと、書写の学習において大変有効だということです。
 教育が大きく変わろうとしていますが、「不易と流行」という言葉があります。こうした実践が紹介されるとうれしくなります。

2022年12月18日日曜日

花だより 生徒指導は「あれも、これも」が大事 フタバアオイ ポインセチア

 

     

   生徒指導は「あれも、これも」が大事
 生徒指導では、ある場面でうまくいったことが、他の場面にも通じるかのように単純に広げてしまうのは危険です。ましてや世の中大きく変わっています。これまでの経験だけでは、生徒指導はうまくいきません。
 例えば、問題行動が頻発する学校で、ただ褒めたり、カウンセリング的対応ばかりしていても、事態は好転しません。逆に、厳しいだけでも生徒は心を開きませんから、原因への対策も方針も適切には立てられません。このような偏った指導を放置しておいてはいけないのです。
 逆の場合もあります。厳しい指導(「校則指導」や「規律指導」)をして、いまは落ち着いている学校だとします。すると多くの人が「この状態になったのだから、この状態を維持するためには、厳しい指導が必要だと考えがちです。本当は別の理由で落ち着いてきたのかもしれないのに、人は目に見えるものにとらわれますから、厳しい指導の成果だと思ってしまいます。
 こうなると、ますます厳しさに拍車がかかり、校則や規律を守らせることが優先され、厳しい指導をしない教師にはダメな教師のレッテルが貼られます。落ち着いた学校になったのは悪いことではありませんが、問題はここからです。
 落ち着いた学校とは、些細な問題なら子どもたち自身で解決できる、大きな問題(例えば「暴力」「授業妨害」「いじめ」など)であれば、教師の指導が通って解決できる学校のことです。問題が一切起こらずに今後も落ち着いた学校現場を維持するなどということは、到底ありえません。
 ところが、この厳しい指導だけで落ち着かせていた学校は、既に生徒の心が先生たちから離れていていることが多く、大きな問題が起こったときには指導が通らなくなっています。生徒指導は、その根本に教師と生徒の信頼関係がないとうまくいかないからです。
 信頼関係の底流には、「この先生の言うことなら従おう」「この先生には嫌われたくない」などという単純で素朴な感情があります。その感情が教師を尊敬していくことにつながるのですが、それがなくて生徒指導は絶対に成り立ちません。
 「校則」や「規律」を優先する指導では、やがてその指導が目的化します。生徒の心を掴むことはできず、「暴力」や「授業妨害」などの大きな問題に対応できなくなり、学校は荒れていきます。ですから、「厳しい指導」だけではダメで、生徒から尊敬されるような人間関係をつくるには「あれも、これも」の指導が大事なのです。
                                                                     月間「生徒指導」より




2022年12月17日土曜日

花だより お客様の声を聞く(生協) ビワ シクラメン


                    
 《お客様から》
「レジの子の態度が悪い。チャラチャラしている。化粧が濃い、ネールしてレジが打てるのか?」
 「お客様に不快を与えてしまいましたことに深くお詫び申し上げます。(以下略)」と、入り口の掲示板に店長さんからのコメントが貼ってありました。さらに店長さんは、こう続けていました。 
 “生協は、正式には「生活協同組合」といい、一人一人がお金(出資金)を出し合い、みんなで利用、運営しながら暮らしを向上させていく、消費者自身の組織です。だからこそ会員の声、お客様の声には真摯に向き合うのです。こんなことまでオープンにしてとお思いでしょうが、こうすることで会員、お客様から信頼されていると思っています。”  
 今、学校現場でも役所でも、そして企業活動においても「情報公開」が、その組織の透明性や明瞭性の判断基準として厳しく問われています。
 私たちが経験している狭い範囲だけで「モノ」を見つめても気が付かないことがあります。他の視点から客観的に批評され、己の姿を治すのはなかなか辛いことではありますが、少々痛い思いや辛いことでも対応しなければなりません。冷静な客観性を持った批判であれば、大なり小なりいつかは双方向に良い結果が出ると思うのです。




2022年12月16日金曜日

花だより 出川哲郎という人は、不思議な人だ センリョウ

 


  出川哲郎という人は、不思議な人だ
「やばいよやばいよ」の口癖でおなじみのお笑いタレントの出川哲郎、「抱かれたくない男性タレント№1」になるなど、汚れ役の代表でした。ところがNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演するなど、いまや‘’愛されキャラ‘’として国民的人気者になりました。しかし、特別な芸があるわけではありません。
 (テレ東)「出川哲郎の充電させてもらえませんか?」をよく見ます。台詞は、よくカムし、間違えるし、旅番組なのですが、その土地のことは全く知らないのです。
  本人も自分のことをよく知っていて、「自分はお笑い芸人ではない。自分でネタを作って漫才やコントをやっているわけではないから、お笑い芸人とは名乗れない。だから、肩書は『リアクション芸人』としてほしい。」とNHK側にリクエストしたそうです。また、プライべートまで密着取材したディレクターは、「表と裏の顔がここまで同じ人も珍しい。」と語っています。
 「充電させてもらえませんか?」では、彼の周りには、必ず多くの地元の人が集まる。気さくに声をかけ、写真撮影にも応じ、ファンを大切にする。ゲストにも同じ、大物タレントもいれば、後輩も出るが、態度は変わらない。芸人仲間からも愛されキャラなのです。
 北野たけし氏が、「芸能界には、才能の飛び抜けた奴はたくさんいるが、出川みたいな奴も必要なんだ。芸能界で長く活躍する秘訣?、人間性、人柄かな?」と語っています。
 北見市出身のタレント菊地亜美さんが、北見の中学校で講演したことがあります。スラッとしたスタイル、大きな瞳、オーラがありました。こんなかわいい子が、北見の街中を歩いていたら目立つに違いないと思いました。
 「東京のタレント事務所に入ったとき、周りには、可愛くて、きれいな、スタイル抜群の子がいっぱいいた。そんな中、案の定仕事は回ってこなかった。それでも毎日、事務所に通い、黙って事務所やトイレ掃除をやった。そしたら、ある時、声がかかりデビューするきっかけになった仕事をもらった。」という話を聞きました。
 芸能界とは、とんでもないところだと思います。でも、最後は人間性や人柄なのなら、子どもたちに「スターを夢見ることを持ち続けなさい。」と言えるかな?

2022年12月15日木曜日

花だより 人権擁護のためのセルフチェックリスト 冬桜

 

 
 人権擁護のためのセルフチェックリスト
   静岡県裾野市のさくら保育園の暴行事件を受けて、チェックリストを活用するなどして、園児の人権を守るように指導・通達がきました。以下、こんな内容です。
  【物事を強要するようなかかわり・脅迫的な言葉がけについて】
 日々の自らの保育を振り返り、『良くない』と考えられるかかわりについて、「している(したことがある)」「していない」のいずれかにチェックを付けてください。
*一日の流れで、「日中」、「昼食時」、「午睡時」、「その他」、一日5回チェックする。
 例:「良くない」と考えられるかかわり
×集団行動をするための言葉がけをした際、言葉がけを聞かない子どもに「○○しないなら、〇〇できないからね」と言葉をかける。
×ご飯をこぼした子どもに対して、床に落としてものを拾って食べるように促す。また、他の子どもが大勢いる前でそのことを指摘する。
×なかなか寝ずに話をしている子どもに対して、外で寝るように言ったり、布団を友だちの布団と離して敷いたりする。
×怒鳴ったり、「〇○しなさい」との言葉や子どもが怖がるもの(オニなど)を使ったりして、子どもを保育者の思い通りに動かそうとする。
 自分は全て心当たりがあります。大事なことだと思いますが、この他に全部で23のチェック項目があります。また、保育士の負担が増えます。働き方改革に逆行することばかりです。

2022年12月14日水曜日

花だより 親の「がまん力」 ヤツデ

 

 慎重な子、ものを大切にする子、買い物のときでもパッと買うことができずに、あれにしようか、品物の前で考えてしまう子がいます。
 少し短気な親はこんなとき、「早くしなさい」と急かしたりします。イライラして「何で決められないの、グズなんだから」ときついことを言うこともあります。急かされた子は混乱してしまいます。自分ではアレがほしいのだけれども、自分が思っていたのと違うようだ、どうしようと考えているわけですから、ますます決めることができず、悲しそうな顔をして「じゃ、いらない。」と答えてしまいます。
 算数の問題がなかなか解けないでいる子がいます。横で見ている親がイライラして、「こんなのがわからないの!」とか「さっさとやりなさい!」とか言います。子どもは混乱して考えることを停止してしまいます。問題そのものが上の空になってしまい、結局、何のために机に座っているのか分からなくなってしまします。
 親の性格もありますが、早く結論を出したがるのは、子どもにとって気ばかり急がされて苦痛に感じるものです。こんなときは親自身ががまん力をつけなければなりません。親もゆったり構えて子どもと付き合うことです。そのためには短気はいけません。怒りたい気持ちをがまんすることが肝心です。子育てには「がまん」がつきものなのです。がまん力がなくなると子どもに手を上げてしまいます。

2022年12月13日火曜日

花だより 政治家から学ぶ マンリョウ

 

 英国の女性3人目の首相リズ・トラス氏は、短命で終わってしまいました。彼女は、鉄の女ではなかったようです。  
 英国元サッチャー首相は、“私は確信の政治家です。旧約聖書の預言者たちはこう言いました。「これが私の信仰であり、ビジョンでもある。あなた方もそれを信じるのであれば私についてきなさい。」私も同じことを申し上げます”さすが『鉄の女』と呼ばれた人の言葉です。トップには、これくらいの気迫が必要です。
  読売新聞の特別編集委員 橋本五郎氏は、「日本では、土光敏夫氏(国鉄民営化・組合交渉)や後藤新平氏(関東大震災後の帝都復興)に学ぶべき。どんな国をつくるかという明確な目標を示せるか、反対派の意見にも耳を傾け、採り入れる度量の大きさが必要である。」と言っています。
 今回の旧統一教会の被害者救済新法が、岸田首相の持論である聞く耳を発揮して、野党案も取り入れる形で成立しました。
 人間に「徳の人」と「才の人」とがある
「徳の人」は大将の器なるべし、「才の人」は補佐役たるべし
 リーダーとしての地位が高ければ高いほど、技量的能力よりも徳の方を要求される 。
 これは学校に例えると、校長と教頭、主幹教諭、教務主任の人事に当てはまる。教頭までは「才の人」だが、校長には「徳の人」が求められる。但し、はじめから「徳のある人」はそうはいない。徳は「積む」という。校長になるまでの経験が徳となるということです。
 『校長のあるべき姿』をまとめると
①どんな学校をつくるかという明確なビジョンを示すこと
②それを貫徹するブレない姿勢
③反対勢力の言うことにも耳を傾ける度量の大きさです 。
 ということになります。

2022年12月12日月曜日

花だより サンタさん登場 スイセン

 

 「サンタさん、今年は何を持ってきてくれるかな?」と聞くと「『うちにはエントツがないから、サンタさんは来ない。』とお母さんが言っていた。」、お母さんは、「お母さんのところに来てほしい!」と言いました。最近の物価高でクリスマスどころではない!寒い寒い冬になりそうですが、年に一度のこどもの“夢”だけは何とかしてあげたいものです。
 映画「ALWAYS~3丁目の夕日」で、サンタクロースからクリスマスプレゼントに「万年筆」をもらってすごくうれしがるシーンがあったり、青森から集団就職で東京にやってきた女の子に町工場の社長さんが、正月に帰省する汽車の切符をプレゼントする場面がありました。
 子どもの頃、「欲しいものがあったら、クリスマスまで我慢しなさい。」と親に言われ、クリスマスが近づくにつれ、わくわくドキドキで、サンタクロースの存在を疑うことはありませんでした。日本のクリスマスは、外国と違って別な意味があります。
 こども園のクリスマス会には、サンタクロースが登場します。サンタ役は、前々の園長先生です。過日、園を訪れて、「もう年なので今年で最後にしてくれるかな?」と言われました。来年からどうするかな?
 先生方から「園長先生、サンタさんらしく、もっと太って恰幅をよくしてください。」と言われました。これもサンタさんの存在を信じる子どもたちの夢を壊したくないからでしょう。
 

2022年12月11日日曜日

花だより 日本のサッカーが強くなった理由 フユサンゴ

 

  日本のサッカーが強くなった理由
 中国のプロサッカーリーグの選手の年俸は、日本よりも高額だそうだ。それでも中国はワールドカップ出場からほど遠い。その理由は、海外に出て活躍する選手が少ないからだという。それに比べて近年、日本のサッカー選手はどんどん海外の一流チームに所属するようになった。より高いレベルでやることで世界を知り、個人の能力が上がった。サッカーだけではない。野球もそうなった。オリンピックでも、海外を拠点に練習しているアスリートが活躍している。
 12月9日の「ガイヤの夜明け20周年企画第9弾」は「スクープ!ニッポン半導体 復活の道」だった。日本の半導体は一時期世界一の技術とシェアを誇ったが、現在は、世界から10年遅れているという。近い将来、様々な最先端分野で不可欠とされる超高性能な「次世代半導体」この開発を担うのが、官民一体の新会社「ラピダス」だ。
 社長に就いた小池淳義氏は、「『日本半導体』という言葉は好きではない。もう日本にこだわる時代ではない。その拘りがこれまでの失敗だった。」と語り、アメリカのIBMとも手を組む。
 グローバル社会と言われながらも、まだまだ日本人の島国根性は抜けきっていないようだ。今回のSAMURAI JAPANの活躍は、日本のグローバル化を加速する役割を担った。
 特に教育界は、何でも自分たちで解決しようとする傾向が強い。もっと外に出るべきだ。外から受け入れるべきだ。
 

 

2022年12月10日土曜日

花だより 快眠と朝食 チャ

 

 快眠ブーム 浅田真央さんや柔道の金メダリスト兄妹によるCMで快眠寝具がブームなっています。特にアスリートには、身体と心の健康には睡眠が大事です。
 しっかり食べていない子どもたちの体温は低く、冬眠中の熊のような状態になっている。朝、「学校に行きたくない。」という原因の一つは、「低体温状態で体が起きていないからだ。」と言うのは小沢治夫東海大学教授(発育発達学)です。
 メラトニンという夜ぐっすり眠るためのホルモンが朝になっても出ていると目覚めが悪く、朝食も食べられないし大便も出ません。体温が上がらずボ~ッとしているので、先生の話もきちんと聞くことができない。そんな子は、先生に注意されるとふてくされて勉強に集中できない。逆に体力や学力が高い子どもは、睡眠をしっかりとって、朝食をしっかり食べているので体温が高く、1日1回大便が出て、体はよく動く。そのためには7時間から8時間くらいは寝るといいことがわかっています。人生の3分の1は寝ています。それが健康に直結するとなると寝具は、多少高価なものでも良いモノを選びたいです。
 習慣を変えれば行動が変わり、行動が変われば態度が変わる。態度が変われば心が変わり、人生が変わる。習慣の第一が睡眠と朝食。しっかり寝て、食べれば、気力、体力、そして学力も上がります。
 しかし、調査では30代、40代の親の世代の欠食率が高いというショッキングな結果が出ています。せっかくよい睡眠をとっても、親が朝食を作らないバランスは崩れます。早寝、早起き、朝ごはんは、3点セットです。それによい寝具が加わります。

2022年12月9日金曜日

花だより 年齢を重ねるほど短くなる サザンカ(2) 柚子

 

 来年の干支は何?と気になる師走を迎えました。今年もアッという間に過ぎた感があります。
 今は、サッカーワールドカップで盛り上がっています。「ドーハの悲劇」がよく引き合いに出ますが、若者は、そのことを知らずに応援しています。   
 我々の年代は、5年前はつい最近のことですが、20代の若者には、昔の話のようです。
 読売新聞の「編集手帳」に、~子供が感じる1年は、大人に比べて長いという。イラストレーターの南伸坊さんが、レコード盤にたとえてエッセーに記している。ターンテーブルに針を置くと、はじめは大きく回り、渦巻くように円は小さくなっていく。1日を1回転とすれば、若い頃は長い道のりを歩き、年齢を重ねるほど短くなる。
 世の移ろいが激しく、10年たてば昔になることを十年一昔と表す。Z世代と呼ばれる18~26歳に行った調査を目にした。3割の人が「昔=5年前」と答えたという。スピード感あふれるデジタル社会も人生の“音盤”に作用するのか。
 時間感覚のからくりは知らないが、ここ数年の出来事を思い返すと 腑に落ちなくもない。コロナ禍にロシアのウクライナ侵略、物価の高騰…若い身ならずとも、5年前が一昔も二昔も前に思えてしまう。~
 レコード盤の例えは、我々世代には納得のいく話ですが、レコード盤どころかCDも使わなくなった若者に、この例えは分かるのでしょうか?



2022年12月8日木曜日

花だより 『編集手帳』(12月6日) ヒイラギ

 


 サッカーワールドカップで日本中が盛り上がっているとき、保育園の保育士が暴行容疑で逮捕されるという事件が起きた。うちの先生の中には、「信じられない!」と涙を浮かべる人もいた。バス置去り事件後、続く不祥事に国民の幼児施設への不信感をさらに増すことになった。
 読売新聞の『編集手帳』(12月6日) 
 詩人の谷川俊太郎さんに「サッカーによせて」という詩がある。<けっとばされてきたものは/けり返せばいいのだ>と始まる◆題が示すようにサッカーに寄せているだけで、主題は困難や不幸がどこからか蹴っ飛ばされてくる人生だろう。この詩句を浮かべたのは、いま日本がサッカーに沸いていることのみが理由ではない。静岡県裾野市の私立保育園の女性保育士3人が、園児への暴行容疑で逮捕された◆足を持って逆さづりにしたり、頭をなぐったり、カッターナイフを見せて脅したり…。まさか、子供を虐待するために保育士になったのではあるまい◆何が蹴飛ばされてくれば、これほど心が壊れるのか。最も不可解な点だろう。暴力や嫌がらせ、いじめといったものは、困難を他人のせいにするなど、怒りの矛先を向ける場所を誤ってしまう例が枚挙にいとまがない◆谷川さんの詩は難儀なことから逃げず、心が壊れる前に希望を持つことだと読める。<希望はいつも/泥まみれなものだ/希望はいつも/汗まみれなものだ/そのはずむ力を失わぬために/けっとばされてきたものは/力いっぱいけり返せ>
 逮捕された保育士は、「コロナで業務量が増えてストレスが溜まっていた。」と言っているようだ。全国の幼児施設は、全力で信頼回復に努めなければならない。また、責任が重くなり、多忙になる。

2022年12月7日水曜日

花だより ポストコロナの学校 ハボタン

 

  師走を迎え一年を振り返るとき、去年の12月は、「新しく迎える2022年は、コロナも落ち着いて、通常の学校生活が送られるだろう。」と誰もがそう思っていました。ところがあれから1年経っても、過去最多の感染者数を記録するなど、早急に好転するとは思えない状況です。コロナとの格闘は、まだしばらく続きそうです。
 当たり前にあると思っていた学校行事や大会が、突如として中止や縮小となり、学校に行けず、外出も自粛しなければならなくなりました。それでも今、仲間との出会いを楽しみに、あるはずだった貴重な学校生活を知らずに時間を過ごしています。特に卒業学年は、少しでも充実した時間を保障してあげたいと担任は強く願い、さまざまな工夫をしています。しかし、どう考えても、今年も通常のカリキュラムは保障できないでしょう。特にこれから重要とされた「対話的学び」、「接触型の学び(体験)」は軽視され、従来の知識習得型の授業や学びが主流になっているのが危惧されます。情報機器を活用した学習という新しい学びも、黒板とチョーク、教科書とノートという伝統的な学習が、単に液晶画面に置き換わっただけのドリル的な学習ならば、学習方法の進化と逆行したものになっていないだろうかと心配です。
 コロナ禍で低迷する経済界にあっても、この機に生き残りをかけイノベーションをした企業は、業績を伸ばしています。ポストコロナの学校は、元に戻すという発想ではなく、改革のチャンスをとらえるべきです。迎える2023年卯年は、「飛躍」「向上」の年です。ホップ・ステップ・ジャンプと飛び跳ねたいものです。

2022年12月6日火曜日

花だより 人の話をきちんと聴ける   サザンカ イチゴ

              

 「人の話をきちんと聴けるようにしてください。」幼小連携会議でよく小学校側から求められる態度です。
 小学校の教室には、「人の話を聴くときのルール」のようなものが掲示され、それを示しながら児童に指導しています。しかし、それで本当に「人の話が聴ける」ようになるのでしょうか。
 そもそも人の話を聴けるとはどういうことか。今は小学校だけでなく、中学、高校、大学も含めて教育の現場では、対話性のある言葉の危機が叫ばれています。人の話を「聴いてわかろうとする」ことは、話を情報として理解することだけではなく、話している話し手の音声をまるで自分の話であるかのように身体で感じ取るという側面を含んでいると考えます。つまり、話し手と聞き手が一体となったときに話が聴けるということです。人の言葉と出合う楽しみを感じ、また、あの人に話そうと思うことが「勉強する力」「学力」なのではないでしょうか。幼児期はその土台を作っている大事な時期です。
 幼児期に対話的な言葉の育つ場所は、家族団らんの場です。ところが家族団らんの場が少なくなっているように感じています。家族団らんは、話し手と聞き手が一体となるコミュニケーション、あるいは、みんなで一つの話をする、みんなが一つになるコミュニケーションです。家族の会話こそが対話の力を育む土壌なのです。子どもにたくさん話しかける。子どもとの会話を大切にすることで、話をきちんと聴ける子に育ちます。
               




2022年12月5日月曜日

花だより 算数の強い子に育てる ユズ キチジョウソウ


 幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿の一つ「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」について、遊びや生活の中での体験を通して育まれることを大切にする。
 小学校1年生の学習は、具体的操作を伴いながら考えたり、これまで経験してきたことを学習の舞台にのせて考えさせたりすることが多い。特に「幼稚園でやったよ」「知っているよ」という活動は、児童にとってやったことがあるという安心感につながる。小学校の学習は、児童がこれまでに経験してきたことや普段当たり前のように行ってきたことを、新たに知識として捉え直したり価値付けしたりしていくことです。
 それでは、幼児期に育むべき数量や図形への関心・感覚は、どのようなことを重視すべきなのか。
 生後1週間の新生児でも2個と3個の点を見分けることはできるし、2歳児なるとお風呂で、「いち、に、さん…」と数を唱えるようになり、3歳半ごろには、正確に数を数えられるようになり、順番や数量を理解します。幼児は、さまざまな遊びや生活、友だちとの関わり中で、「大きい、小さい」「多い、少ない」「長い、短い」「広い、狭い」などの概念が経験を通して形成されていきます。幼児期の経験の差が小学校の学習に大きく影響します。ですから、親や保育者は、数量や図形を比べる場面に出合ったときに、一緒になって数えたり考えたりして、子どもに寄り添い、認め、褒めることです。そうすることで日常生活の中で数量や図形などに関心をもち、数えたり量ったりすることの便利さや必要性に気づいていきます。

2022年12月4日日曜日

花だより Withコロナ時代の学校「受援力・与援力」 マルバノキ

 

 中学校の部活動は地域に任せる。ICTを導入するには、外部人材に任せた方が絶対にいい。コロナで学校現場は大忙しなのでこうした人材に対するニーズは大きいだろうと思っていたら、それほどでもありません。どうも学校というところは、気心の知れない外部の人間を受け入れることに抵抗があるらしい。
 学校関係者は、いろいろな仕事から逃げずに立ち向かわなければならないと思っている真面目な人が多い。しかし、それがややもすると外部の人には任せられない、と仕事を抱え込むことにつながっているのではないか。
 「自分たちが学校のことは一番よく分かっている」という自信は大事だが、多様な知識、経験、能力を生かすことで教育の質は上がる。それは教員の負担を軽減するだけでなく、その結果子どもたちに向き合う時間を多くし、授業のレベルアップにつながる。これが働き方改革だろう。
 これからの変化の大きな社会を生き抜いていくためには、何もかも自分で抱え込むのではなく、外部の人の助けを受ける力(受援力)と必要な助けを与える力(与援力)が必要と考える。「人に迷惑をかけません!」と突っ張って孤立するのではなく、柔らかく助け助けられる人間になることで社会は温かく強くなるのではないか。
 教員には、こういう力が不足している、具体的にはこのような助けが必要だ、と求める力、助けてもらったら、感謝して受け取る、そして必要なときには自分ができる助けを提供する。それが「受援力」であり「与援力」である。
 学校がそのように多くの人と関わることによって教員もいろんな考え方に接し、現場の風通しがよくなるだろう。ぜひ校長先生には、主体的に外部人材の活用に一歩踏み出していただきたい。
「教育展望」2020.10月号 Withコロナ時代の学校」 昭和女子大学理事長 坂東 眞真理子から 牧野要約

2022年12月3日土曜日

花だより 「紙とチョーク」からの脱却 ベコニア

 

 ホクレン訓子府実証農場を見学した時、GPSガイダンスによる自動運転のトラクターとドローンを活用した農作業がこれからの農業の主流になるという話を聞き、さっそく農家の方にこの話をすると「もう実際に使っていますよ」と言われました。ドローンは、すでにさまざまシーンで活用されています。残念なことに戦争の兵器として、なくてはならない存在です。自動運転の技術革新も急速に進んでいます。ハンドルから手を放してもよくなりました。無人のコンビニまで登場しました。ICTでできる仕事はICTを活用し、人間は人間でないとできない仕事に集中するのが、世の中の流れです。
 しかし、学校のICT化による業務の効率化は、思ったほど進んでいません。校務支援システムが導入されましたが、「校務遅延システム」ではないかと揶揄されることもありました。「教育にはICTはなじまないという思い込み」「これまでの業務の流れをそのまま維持しようとする空気」が、学校現場にはまだあるようで、ICT化の本当の大切さと可能性が理解されていないのです。
 ところが、不登校の子や教室で発言できなかった子が、オンライン授業になったことで、学習意欲が非常に高まる例が次々に報告されると、その効果を認めざると得なくなりました。また、職員研修もWeb会議がどんどん広がっています。忙しい学校を空ける必要がなく、時間の節約にもなる。旅費もかからない。何時間もかけて札幌に出かけることはなくなりました。
 ポストコロナ時代は、「紙とチョーク」から脱却しなければならないのです。「まだまだ未熟なICTより、日本の教師のパフォーマンスの方が素晴らしい!」そう思っていた人、今やそうではなくなりました。

2022年12月2日金曜日

花だより 個人情報をめぐるリスク  ハナカタバミ

 


   個人情報をめぐるリスク回避
 マイナンバーカードの普及は、有名人を使ったテレビCMを流したり、ポイントを付加したりしても、なかなか進みません。背景には、個人情報が漏れるのではないかと心配する国民が多いと聞きます。他のところでダダ漏れ状態なのに、マイナンバーだけを標的にするのは、いかがなものかと思います。
 個人情報保護法が制定された頃、学校では「緊急連絡網」を作らなくなりました。さらに個人調査票もスカスカ状態になりました。学校が把握しておかなければならない情報まで、分からなくなっています。これは法令の過剰な解釈による勇み足ではないかと思います。作成の意味をきちんと説明し、家庭の同意を得る努力をしなかったことを反省すべきです。
 個人情報保護は重要なことであり、その漏えいはあってはならないのは当然です。しかし、ICT化が進むとビックデータとしての個人情報を学習指導に利用することで、非常に大きなメリットが出てきます。これまで教師の勘だけに頼りがちだった指導が、より確かなものになる可能性があります。学校は、個人情報を最も多く必要とするところです。複雑かつ時代とともに変化していく技術革新と個人情報の取り扱いについて、逃げずによりよい方法を作り出す努力が必要です。

2022年12月1日木曜日

花だより オンライン授業は、子どもにとって悪いことばかりではない(ポストコロナ3) キチジョウソウ タラバガニ

 


 オンライン授業は、子どもにとって悪いことばかりではない
 不登校の子や教室で発言できなかった子が、オンラインになったことで、学習意欲が非常に高まる例が報告されています。オンラインになって毎日課題を欠かさず提出したり、大きな声で発言したり、キーボードで次々と書いて積極的に授業参加する子どもが増えたというのです。他の子を気にしなくてよいという面と、発達に課題を持つ子どもの場合、オンラインの方が集中して課題に取り組めるという特性があるようです。文字情報や音声で自分への指示が明確に伝わる。発表用ソフトなどを画面で共有すれば、視覚的な情報で学習内容が頭に入りやすい。周囲の雑音や視線、動きに惑わされることなく集中できるメリットがあるのです。社会性やコミュニケーションが苦手な子どもは、教室では混乱して集中できないが、オンラインは画面に集中して落ち着いて理解が深まるのです。
 オンライン・システムが普及すれば、家庭での学習で飛躍的に能力を伸ばす子どもが出てくるでしょう。これまでもネット環境に慣れていた子どもたちです。子どもの方がこういった学習になじむのは早いのです。 
      (「ポストコロナ時代の教育を考える」武庫川女子大学 倉石哲也教授)

2022年11月30日水曜日

花だより 子どもに寄り添うとは(ポストコロナ2) アザトウナ 冬🍊

 


 子どもに寄り添うとは
 そもそも人の心について想像はできますが、知ることは簡単ではありません。大切なのは、子どもが自分の気持ちを伝えやすい、話しやすい環境を作ることです。話し相手は、子どもにとって信頼できる他者という存在であり、「居場所」が保障されることになります。大人が無理に子どもの心を理解しようとすると、子どもは大人を遠ざけようとします。子どもを自分が思う状態に近づけようとせず、「子どもに何を、なぜ期待しているのか」と問い直すことが、子どもに寄り添うことにつながります。
 コロナの休校明け、登校が負担になる子どもは少なからずいるものです。つらそうな子どもには、「無理をして学校に来なくてもいいよ」と声をかけたくなるものです。しかし、これは「来なくていい」というメッセージに受け止められかねません。子によっては「諦められたのか」と感じてしまいます。「あなたが学ぶことを支えたい。学びの場はオンラインや自宅など、いろいろある。どうしたいかな?」と子どもに選択できるような声のかけ方が大切になります。
 人間の脳には、危機的な事態に遭遇すると、不快な状態を回避しようと「安定しようとする力」や「調整する力」を発動する。コロナのようなこれまでほとんど経験したことのない場合、人間の脳は一時的にパニックになり、心身の不快感が続くが、安心できる大人がいると「復元しようとする力」が湧いてくる。子どもが持つ力に期待したい。
       「ポストコロナ時代の教育を考える」(2) 武庫川女子大学 倉石哲也教授